第9話
友人が無事(?)家の中に入って話をします。
『聞いた所によるとなかなかの博識だという話の様だが?』
「いえいえ、家の先祖の何人かは冒険家で世界中を旅してたそうで、色々用途の分からない物が家の中に転がってる程度です。」
「物置小屋開けたら色んな銀細工が降ってきた時は焦ったな。」
『ほーう、日記や資料は残っておらんのか?』
「えーと、特には…。」
「大半がボロボロになって読めない状態になっちまったんだよな?」
『特にはということは何かしら残っておる様だな。』
「一様は残っておりますが…。」
「…確か、どっかの国の王家の血筋が混じってるって資料だったよな?」
「黙れ。」
『?』
「なかなか複雑なんだよな~。」
「口を閉じろ。」
『??』
「幼なじ「まだ言うかこの口は」すみません。」
『???』
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その後は喋る猫と話をした。
たびたび要らぬ茶々が入ったが…。
「さてと、そろそろ帰ります。」
「もうそんな時間か。」
『ふむ、なかなかに楽しかったぞ。』
「いえ、こちらこそ。」
「今日夕飯どうしようかなー。」
『魚。』
そう言うと二人(?)は台所へと向かった。
…魚を要求、やはり喋るが猫なのか?
「…所で、あの騒音娘は無事寮に行った様だな。」
「あぁ、お陰様でな。」
『偶に来るがな。』
「大変だな。」
「本当だよ。睡眠時間が削られてくんだよ。」
『偶にじゃが、面倒事と共に来るのが難点なんじゃ。』
台所に行ってしまっているため声しか聞こえないが、苦労しているという思いがひしひしと伝わってきた。
「大変…だな。」
聞こえてはいないだろうが、声に出した。
しかし、喋る猫か。
話をしたが未だに何とも言えないな。
家にある先代達の遺産の中に喋る猫の記述があったが、本当にいるとはな…。
待てよ。
と言うことは、あの忌々しい記述も真実で幼なじ…いやいや考えすぎ考えすぎ。
そうそう、前に猫の好物は実際の所分からないと聞いた事があったな。
猫の好物が魚だというのは、魚が身近にある国の人がそう思い込んでいると。
例えばインドの場合、猫の好物はカレーと言われている。
だから、あの喋る猫は日本生まれか?
でも、あの喋る猫本人(本猫?)が魚を要求したのだから、そうとも言えないか。
そもそも、好物かどうかも分からないしな。謎が深まるばかりの喋る猫だな。
…喋る猫と言えば、魔女のオプションのイメージがどうしても強いな。
「という事は、雪という白い猫もその内喋るのか?」
…考えすぎ、か?
『雪が喋るのは、ないじゃろうな。』
っ!!
『化け猫になれる猫というのは、そもそもが少ないのじゃよ。』
「そ、そうなのですか?」
『ふむ、最低でも百年は生きないとなれないのじゃよ。』
「猫が、百年ですか。」
『まあ、稀に百年未満でなれる奴もおるがな。』
「…所で、何か用ですか?」
『なに、唯の見送りじゃよ。』
「見送りですか。すみません、ありがとうございます。」
『なになに気にせんでよい。こちらが勝手にやっておるだけじゃからな。』
「…所で、夕飯は魚になりましたか?」
『…パスタじゃそうじゃ。』
「そうですか。」
『うむ。』
「あの、家はアジの開きの様なのですが、どうですか?」
『…アジの開き。』
「えぇ、アジの開きです。」
『…かたじけない。』
「いえいえ、所で魚が一番好きなのですか?」
『うむ。お主は何が好物なんじゃ?』
「私はこれといって好き嫌いはないですね。」
『それは良い事じゃな。あの小僧はな…。』
喋る猫。
良くは分からない。
分からないけど、悪い気はしない。
分からない事があるのは良い事だと思うから。




