第0話 プロローグって長いよね
いまいちルビの振り方がわからない…あ、こんにちは!頭脳×異能バトルが書きたくて書いてみました!!プロローグはめっちゃ長いので、最悪飛ばしてもらっても大丈夫です。
《おめでとうございます、貴方は100人目の挑戦者に選ばれました》
突然俺の元に届いた手紙にはそう書かれていた、そしてその手紙には1枚のカードが同封されていた
そのカードには絵はなくただ一言 ”天界への招待状” と書いてあるだけだった
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「終わった〜!これでやっと寝られる」
現在5時28分、僕は昨日から徹夜でやっていた仕事が終わり、やっと寝られると思った
目の前に浮かんだログアウトボタンを押し、一瞬目の前が真っ暗になり、そして見慣れた机が目に映る
「やっぱり現実世界と仮想世界の行き来はいつまでたっても慣れないな」
ため息をつきながら眠たい体を動かし、やっと辿り着いたベッド
その枕元にその手紙はあった
「ん?なんだこれ?まあいいや、とりあえず寝よ」
強烈な眠気で、僕はすぐに眠りについた。こんなところに手紙があること自体おかしいのだが、この時の僕にそれを理解することはできなかった
夢に中で声が聞こえてきた、それはとても綺麗で澄み切った声、しかしなぜかうまく聞き取れない
『助け・・・さい、ヒロト・・・ま』
(なんて言ってるんだ、聞こえないよ)
『待って・・・す、天界で』
(ちょっと待って、なに天界って)
最後だけはっきりと聞こえた、そして彼女が微笑んだ気がした
……それから何時間たっただろう、ふと時計を見ると短針と長針が重なって12を指していた、どうやら6時間半ほど寝ていたようだ
そして頭の上にある手紙の異様さに気づいた
「これは…手紙か?というかなんでここにある?そもそもなんか光っているよこれ⁉︎」
仮想世界が主流の今、紙を媒体にした連絡手段など絶滅寸前のもので、さらに届くとしたらポストの中のはずだ
しかもその手紙はかすかに光ってたのだ これを異様と言わずしてなんと言うのだろう
明らかに異様な手紙、そこにはこう書かれていた
《拝啓 安達大翔様
⭐︎おめでとうございます、あなたは100人目の挑戦者に選ばれました⭐︎
つきましては、詳しい話がありますので今夜9時に桃園公園にお越しください。招待状を同封いたしましたので、そちらを必ずお持ちいただくようお願い致します。また、招待券は3枚ご用意しました。大翔様以外にもう2名まで同伴可能なので、良ければお使い下さい。 では天界でお待ちしております。》
そしてその手紙にあったように、3枚の招待状が入っていた。そこには”天界への招待状” とだけ書かれていた
僕は僕の中に燻っていた炎が再び燃え上がるのを感じた
そんな時タイミングよく電話がかかってきた、こんなご時世に僕に電話をかけてくるやつなんて1人しかいない
「よーヒロト!今空いてる?」
「唐突だねユウヤ」
酒井裕也、僕の親友だ。幼い頃からカードゲームで遊ぶ仲で、今でもリアルで遊んでくれるのはこいつぐらいだ
いつも明るく、その明るさに何度も助けられた
「いや実は今お前の家の近くに来ててさ、ちょっと入れてくんないかなって」
「まったく、事前に連絡しといてよ まあいいや入って」
「あざーす!今から行くわ!」
電話が終わり、そしてすぐにうちに家のインターホンが鳴った
俺はドアを開け、ユウヤが中に入ってきた
「お前の部屋、前と全然変わってないな〜」
「第一声がそれかよ!僕は綺麗好きなんだよ。 で持ってる?」
「もちろん!」
僕たちが集まったらやること、それは昔から変わらずカードゲーム、それもデータじゃない紙のカードを使ってだ
「じゃあやるか!」
……気づけば3時間ぐらい経っていた
「また僕の勝ちだね」
「ちっ、てか俺お前に勝てたことあったっけ?」
「ないね」
とても楽しかった。ユウヤとカードゲームができる時間、今ではそれが僕の唯一の楽しみになっている。
ユウヤには本当に感謝していた
(だからこそ巻き込みたくない)
本当は天界とやらに一緒に来てほしかった
電話がかかってきた時は誘おうと思っていた
でもドアを開けてあいつを見たとき、こいつに迷惑はかけたくないそう思った
「今日はありがとう、いろいろ溜まってたし良いリフレッシュになったよ」
黙って一人で行こう、そう決めたはずだった。
しかしそんな思いも、こいつには見透かされていたようだ
「…あのさ、お前今なんか悩んでるだろ?」
「え?」
「お前の今日のプレイング、なんか変だった。長年一緒にやってきたからかな、カードゲームするだけでお前の気持ちがなんとなくわかるんだよ。何悩んでのかわかんねーけど、俺に協力できることなら言ってくれ。」
(まったく、こいつにはかなわないな)
嬉しかった。内心やっぱり来てほしかったのかもしれない。とにかく嬉しかった
「すごいよお前、ほんと敵わないよ」
「まあ大親友だからな。で、何悩んでんだ?」
「実はさ、今日こんな手紙が届いたんだ」
「手紙?」
僕は手紙を渡した
「へっ!なんか面白そうじゃねーか。これお前以外もいけるんだろ?俺を取れてけよ」
お前には関係ない なんてことはもう言わない。彼にとって僕のことは自分のことでもあるのだ。僕もそう思っている、ユウヤが困っていたら助けたい。そう思えるのが大親友というものなのだろう
「ありがとな」
「いいってことよ!でさ、同伴二人までだろ、あと一人誘えんじゃん!つったらあいつしかいないでしょ」
「あいつ?」
「アスカだよ」
下西飛鳥、僕のもう一人の幼馴染、そしてカードゲーマー。長い茶髪の髪、整った顔、スポーツ万能成績優秀。こいつほど才色兼備という言葉が似合う奴はいないだろう。
「でもアスカ今アメリカでしょ?」
アスカは3年前からアメリカで暮らしており、最近はたまに連絡を取る程度だった
「いや今日連絡があってさ、昨日日本に帰ってきたらしいんだよ」
ピーンポーン 本日2回目のインターホンは鳴った
「ほら、噂をすればじゃね?」
ドアを開けるとそこには茶髪の美女がいた。一瞬見とれてしまった。そこにいたのはもちろんアスカだ
「ん?私の顔に何かについてる?」
時間の流れは恐ろしい、アスカはますます綺麗になっていた
「いや、ますます綺麗になったなって思ってさ」
一瞬アスカの顔が赤くなった気がした
「ふーん、お世辞なんか言えるようになったんだね」
「別にお世辞じゃないよ、本当にそう思ったんだ」
今度は完全に赤くなった
「バ、バカ!突然変なこと言わないでよ」
はて、事実を言っただけなんだけどな
「はいはい、ごちそうさま。とりあえずドア閉めて入ってこいよ」
「何言ってんのよ!ていうかあんたいたんだ」
「おう、いるぜ」
チッ、そんな音が聞こえた
まだ顔が赤いアスカと僕は部屋の中に入り、机に座った
「こうして3人が揃うのも久しぶりだな」
「そうだね、アスカがアメリカ行く前だから3年ぶりかな。で、どうだったアメリカ?」
「ええ、とても楽しかったわよ。すべてが新鮮で、行けるならまた行きたいわ」
「へー、それは良かった」
「「…… 」」
会話が止まってしまった。昔から僕とアスカが話すとこうなってしまう。
こういう時はいつもユウヤが話題を変えてくてた
「ところでお前何しにヒロトの家来たんだよ?」
アスカがピクッと動いた
「いやあの、その…ただヒロトの顔を見に来ただけかな」
顔が真っ赤だ
「ほー、見に来ただけねー」
ユウヤがなぜかニヤニヤしてる
「まあいいや、とりあえずヒロトから話があるみたいだぜ」
「え!僕に振るの?」
「言ってしまえよ、アスカなら大丈夫だって」
「え、なになに?ヒロトの頼みなら聞くよ」
強引だなって思った、でも言い出せない僕の背中を押してくれたことに感謝していた
「あのさ、今朝僕の枕元にこんな手紙が届いたんだ」
アスカに手紙を渡した
「それでさ、アスカにも 」
「言わないで!もちろん私もついていくわ」
「いいのか?」
「ヒロトの頼みだもん!それにこんなに楽しそうなイベント行くしかないでしょ」
(僕が思っていた以上に僕たちは繋がっていたみたいだな)
「本当にありがとう、アスカ」
アスカは嬉しそうだった
「そうと決まれば準備だな、一旦俺は帰るぜ」
「私も一旦帰るわ」
「わかった、じゃあ9時に桃園公園に集合で」
二人は家に帰り、俺も準備を始めた
服や、食料、水にタオル、何があるかわからないので手当たり次第にカバンに詰めていった
棚の中を漁っていると自分が大会に優勝した時のデッキが出てきた
(懐かしいな、これは俺が初めて優勝した時のやつ、これはギリギリ勝てた五回目のやつ、これは……)
結局僕は、御守り代わりに初めて優勝した時のデッキの切り札である”神雷龍ヴァルシャナ”を持っていくことにした
「さて、行くか!」
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時刻は8時50分、すでに3人とも揃っていた
僕は背中に背負うタイプのバッグ
ユウヤは肩にかけるタイプのカバン
アスカは大きめのスーツケースを持っていた
「お前荷物多いな〜」
「うるさい、女子は荷物多いの」
「二人とも落ち着いて、もうすぐ9時だよ」
3人の手には招待状が握られていた
そして次の瞬間、3人を光の円柱が囲った
光が収まった後、そこにはもう誰もいなかった
更新速度は遅めです。できるだけ良いものを、早く描けるよう精進します!あと、ここをこうした方がいいなどのご意見ありましたら、なんでも言って下さい!今後の糧にします。では次話にご期待ください。