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Episode 154

 ウェスタリア王国での世界武道大会予選開催まで一週間を切っていた。


 そんな中、屋敷の中には白いフード姿の白い仮面姿の人物がいた。


「レイフォン、その格好なんだか懐かしいね。ベロアの街の時以来だね」


 正体はレイフォン。


 話しかけているのは神様(幼女)。


「まさか、またこの格好をするはめになるとはな……」


「ミリベアスに事情は聞いたけど仕方ないよ。正体を隠したいんだよね?」


「そんだけど……」


(そもそも武道大会なんてもんに参加する予定はなかったんだけどな……俺)


「もう、登録はしてあるんだよね? 名前は何にしたんだい?」


「ゼロ……ゼロだよ」


「へぇ~、レイフォンのレイでゼロって事? 安易すぎないかなその名前?」


「うるせー!」


 とにもかくにも登録してしまった以上参加するしかなくなったレイフォン。


 ちなみに今のレイフォンの姿を見た女性三人の感想は


 アシュリー


「ダサいわね」


 ミリベアス


「ノーコメントよ」


 マリベル


「ははは、真っ白ですね」


 以上である。


 とても好評だった。


 嘘です。


 ーー


「そういえば三人はどうしたんだ神様?」


「アシュリー達は訓練に向かったみたいだね。ミリベアスとマリベルはアシュリーのサポート。レイフォンと違ってアシュリーは真面目に武道大会予選に挑む気みたいだからね」


「俺が真面目じゃないのは否定しない。そういえば、神様は何かわかったのか?」


「何かって?」


「とぼけるなよ。神様がよく居なくなっていたのは本当に散歩でぶらぶらしてだけじゃないだろ?」


「相変わらずレイフォンは鋭いね」


 少しだけ真面目な顔つきになった神様。


「それで何がわかったんだ?」


「そうだね……とりあえずレイフォンの本当の故郷の事だけど、知りたい?」


 レイフォンの本当の故郷。


 幻の天空の国『インフェルリア』。


「インフェルリアが……どうかしたのか?」


「う~ん、なんと言えばいいのかな活動を再開させたと言うか動き出してるんだよね島が」


「動き出した?」


「もしかしてあそこにはまだ生きている天空人が存在してるんじゃないかな? ボクの憶測だけど」


「なら、もしかしたら母上と父上も生きてるかも知れないと?」


「これはボクのただの憶測だよ。強力な魔法結界のせいで国の中まではわからないからね」


 まさか、インフェルリアの名前がここで出てくるとは思わなかったレイフォン。


「……なあ? 神様? 今の俺ならインフェルリアの中にでも入れるんじゃないか?」


「そうかもね。レイフォンの力なら簡単に入れるんじゃないかな。だけど"今"はやめといた方がボクはいいと思うよ」


 意味深気にレイフォンに言葉を返した神様。


「今は……か。わかった。今は神様の言葉に従って諦める」


「あれ? 随分と素直だね? けどうん、それがいいと思うよ"今"はね」


 どうして今は駄目なのかはわからないが神様の様子で何か感じ悟ったレイフォンは大人しく頷いたのであった。

お読み頂きありがとうございました。

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