武神流6〜真琴の食事量〜
武神流6〜真琴の食事量〜
「綾乃〜飯行かんか?奢るぞ。」
「辞めとけ、辞めとけ。こっちが食欲無くすから。」
「えー?何で?お父さんに、晩御飯断るね。」
「忠告はしたからなー。じゃあな。綾乃。」
「うっさいわ!失礼な奴め!」
「ご飯どこ行く?まこっちゃん。」
「食べ放題で、良いか?」
「うん。お腹すいたしね!」
近所の食べ放題の焼肉店に、二人は向かった。
「いらっしゃいま.....げげっ!」
「なんじゃ?その顔は?何ぞ、文句でもあるのか?」
「い、いえ!失礼しました!お二人様ですね?」
「はい。」
「で、では、ご案内致します。2名様ご来店です。」
席に案内され、綾乃が。
「なんか、山本君と言い、さっきの店員さんと言い、様子がおかしかったけど、そんなに食べるのまこっちゃん?」
「何。こちとら、日々厳しい修行に耐えられるのは、食べてこそじゃ。食べることは生きること也。綾乃も一杯食べるんだぞ。」
「う、うん。」
さて、真琴の皿の持ち方は、ウエイターさながらの4枚持ち。それに、肉やら野菜やら、盛るだけ盛って、テーブルに置いたと思ったら、また4枚持ち。それを三回繰り返してから、お盆にサラダてんこ盛り、ご飯昔話盛り、挙げ句の果てに、テーブルが埋めつかさんばかりのおかずの量になった。それを片っ端から、焼いては食べ、焼いては、食べ。網もさっきから何枚取り替えたか分からない始末である。その様子に綾乃もポカンと口を開け。呆気にとられていた。
「どうした?綾乃?食べないのか?」
「う、うん。なんか食欲が無くて。」
「今日は、初日じゃから良いが。そんなことでは、櫛名田流は務まらんぞ?日々動くだけ、動いて、食べられるだけ食べる。これぞ、美貌の極意じゃ。」
「これだけ、食べて肥らないって、櫛名田流って、物凄い運動量なんだね?」
「うちの門下生に、肥ってるのがいるか?皆、儂の事をとやかく、言っておったが。皆似たようなもんじゃよ。その中でも一番儂が、修行が厳しい故。一番食べるんじゃがなあ。」
「凄いダイエットになりそう。」
「心配せんでも、修行すれば、痩せるわ。綾乃。食べんとこれから、持たんぞ?」
「う、うん。頑張る。」
to be continued.......