武神流3〜源流と武神流の差〜
真琴、祐樹、翔太の三人は、微動だにしない。斎藤は、間合いを測りながら距離を詰めてくる。
そのまま翔太に神速の速さで、木刀を振るった。
「ぐあっ!」
全くよける間も無い。
「次!」
祐樹が半身の構えで、斎藤と対峙する。しかし、一瞬にして間合いを詰められ、二、三撃躱すが、胴に突きを入れられ、負け。
「次!」
「櫛名田真琴、推して参る!」
三連続の打突に対してすべて平手で裁き、足をかりに行くが、ヒラリとかわされ、前のめりになった所を下から切り上げるが、これもすんでで交わした。二歩、三歩とバックステップをする斎藤に対し、追撃で、横蹴りを浴びせるがこれも交わされ背中に、一太刀浴びた。
「それまで!」
三人とも、斎藤のあまりの強さに驚きを隠しきれない様子で、
「参りました。」
「ふむ。筋は悪くない。が、三人とも対武器に対する実践経験が余りに足りな過ぎる。この、木刀を真剣と思えば、こんな疎かな格闘はするまい?」
「確かに我らは、真剣とは戦う機会は無い。それを、経験不足と言うならその通りであろう。しかし、こんな事を教えていたのでは、道場は流行るまいに。」
「普段私はこんな稽古はしない。それに、才能豊かな者は、君達を凌ぐ強さに育てたこともある。しかし、ここ最近起こった出来事は君達では役不足の様だ。預かった門弟を死なせるわけにはいかないからね。」
「ならば、失礼する。」
「くれぐれも悪く思わないでくれ、君達の身を案ずればこそのこと、父上によろしくな。」
「さらば。」
三人は、斎藤道場から去って行った。
「しかし、あの斎藤って人の強さは半端じゃ無かったな。俺たちなんか手も足も出なかった。」
「とはいえ、頼まれて来たのに役不足とは言い過ぎじゃないか?あの人柄じゃ門下生なんて育たないよ。」
「負け惜しみを言うで無い。潔く我らの敗けを認めよう。」
三人とも無言で櫛名田道場に向かった。すると、
「お前ら斎藤道場の者か?」
(こいつらだ!気をつけろみんな!)
「先手必勝!」
真琴がヤクザ風の男に疾風の如く膝蹴りをする。一人は泡を吹いて倒れた。
「このアマぁ!」
残りの四人が一斉にドスを抜きはなった。
「翔太、一番右の奴を頼む。祐樹は、左端、ワシは真ん中の二人を片付ける。これは、真剣勝負じゃ、心してかかれ。」
「オラぁ!」
ドスを突いてきたが、斎藤の突きとは比べ物に成らないほど遅い。直様手刀で叩き落とすと、金的に膝を入れ、追撃で、左フックをジョーに決めノックアウトすると同時に、祐樹は相手の足元に瞬時にタックルをして転ばせ、強かに相手の頭を地面に打ち付けると、ドスを持った拳の親指を握り、そのままへし折った。真琴に二人が同時に襲いかかるが難なく交わし背面から前蹴りと、足払いで転ばせ、腹部を思い切り踏みつけて、動けなくした。翔太は、相手の周りを素早く、ぐるぐると周り、一瞬の隙を突いてチョークスリーパーを入れる。暫くして相手は意識を失った。
「終わったか。斎藤の言っていた通りじゃな。あやつのおかげで、チンピラには勝てた。先ずは、道場へ戻ろう。」
「ああ。」
三人は、足早に道場へ向かった。
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