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ゲーム配信者とアイドルの恋  作者: りんぴろ
第1章 出会い~恋人に変わる
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8話 アカウント

祐樹がゼネレーションLIVEを始める1時間前、ゼネレーションLIVEに向けて準備を行っていた。

ゲームソフトのパソコンへのインストール

説明書の確認

操作の確認

など、準備はいつも入念に行う。

それには訳があって、配信が始まるまで1回もゲームを起動させないというのが、自分の信念だった。

その状態で、いきなりステージをクリアーしていくのが楽しいのである。

だから、操作方法や起動方法等入念に頭にインプットすることが必要になる。


「パソコンの更新ファイルも新しいバッチファイルも無いし問題ないな!」

配信途中で更新プログラムが起動すると、動作が遅くなったり勝手に再起動とか掛かるのでその点も事前に確認が必要になる。


「よし!準備完了!」

「えーっと、配信は21時からの予定だから、あと10分くらいはあるなぁ!」


祐樹はコーヒーを飲みながらスマホを開いた。

ラインやメールの確認をする。

「あっ!幸一からライン来てる。」

「なになに!明日の宿題の答え教えろ?」

「何甘えてるんだ!」

祐樹は「自分で考えなさい!」と返信した。

その他のメールやラインも確認する。


コーヒーを飲み終わると、ベットに横になった。

祐樹はベットの上でスマホを操作し、検索ページを開いた。

「やっぱり『HIKARI』って子が気になるよなぁ」

そう思いながらもあの曲を口ずさんでいる。

「るるるーる、るる」

「どこにも所属していないだろうし、売れるまで探すのは難しいのかなぁ?」

「もう一度あの曲が聴きたいし?いや声が聴きたいなぁ」

知らない間に祐樹は完全に『HIKARI』のトリコになっていた。

「一度検索してみよう!」そう言って検索ページで『HIKARI』を検索する。


出て来た内容は、カーテンのページや照明のページの紹介が開く。

それもそのはず、『HIKARI』は『光』って認識され、光を注ぎ込むってAIが判断し、遮光カーテンや照明に辿り着く。

「なんなん!そんなのいらないから」俺はこころで叫ぶ。

検索方法を変更し、キーワード検索に変更し更にページを開いていく。

それでも上位には同じ結果の照明、カーテンが並ぶ。

懲りずにページを開いていく。

かなりのページを開いたのか、もうこれ以上検索できないと思ったときに気になるワードが目に飛び込んできた。


「YouTube」

「HIKARI」

「えっ!もしかして!ヒットかも?」


そのページを開くと景色をバックのYouTubeのページが開いた。

その中の投稿に[希望の一歩]と書かれた曲があった。

再生を行うと、聞きたかった曲が流れだした。

「見つけた!」

曲はピアノで弾き語りをしていて、前回のライブとは雰囲気が違ったが、間違いなくその曲だった。

しっとりしたピアノを弾きながら透き通った声が聞こえる。

「間違いなく『HIKARI』さんの声。

俺は慌ててそのアカウントを登録した。

「投稿しているのが本人かどうかはわからないけど、少しは近づいた」と心で思った。

しばらく聞いていたが「ふと」思い出した。


「あっ!配信、配信、配信しなきゃ」

俺はベットから立ち上がり、パソコン机の椅子に座った。

パソコンの画面を操作し、ゼネレーションLIVEを起動させた。

その後、自分の画面を共有し、[GPモーター]のゲームを立ち上げ設定後スタートした。

祐樹にとってバイクレースは初めての試み。

「ちょっといつもみたいな感覚ではないなぁ」と思いながらもその華麗なコントローラー操作で次々とクリアーしていった。

「今日は20ステージまでにしておこう」と決めていたため、そのステージまで一気にクリアーした。

配信を始めて約2時間後・・・

「やっと、終わった!」

俺は画面の共有を解除し、ゼネレーションLIVEを退席した。

「ふぅー」

椅子に座りながら一息ついた。


その後またベットに横になり、あらためて先ほどのYouTubeを開いた。

そのページの登録者数などを確認する。

その時、登録した自分のアカウントが[ユピネス]の状態だったと知る。


「あっ!やべぇ!」


急いで登録を一旦解除し、違うアカウントに切り替え再度登録し直した。

アカウント名は「ゆう」


登録後も『HIKARI』さんのことが何か書かれていないか?ページ内を調べる。

概要ページ、アカウント情報

でも曲以外の情報は何も書かれていなかった。


「本当に本人なのかな?」


そう思いながらもその曲の再生を繰り返した。

祐樹はベットでその曲を聴きながら知らない間に眠りについていた。


―――――――――――――――――――――――――――――



星も配信が終了した後、早苗との電話を切り、改めて自分のYouTubeを開いた。

登録者数3人

「登録者、ゆう」

「えっ?」

「アカウントが変わっている?」

「さっきのユピネスは何だったんだろう?」

「YouTubeのバグ?それとも夢?」

「早苗がユピネス、ユピネスと言うから幻覚が見えたのかな?」


星は登録数やコメント欄の通知を消していた。

生徒会ではスマホを使用して検索などする時が多く、生徒会メンバーがいる時に通知がくると、「何これ?」ってなるのが嫌だった。

そのため、登録者を確認するのはYouTubeの自分のページを開くまでわからない状態である。


「それにしても、曲の再生回数も伸びないなぁ」

「何か再生回数が伸びる良い方法はないの?」

星は考えながらベットに横になった。

星もまた、自分の曲をワイヤレスフォンで聞きながら口ずさんでいた。


しばらくして、そのまま眠りについた。


星、祐樹が[希望の一歩]を聴いているタイミング、時間が数秒も違わなかったことは2人とも知らない。




読んで頂き、ありがとうございます。

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