41話 両親へ相談と自分の想い
土曜日の朝、星は両親が来るのを待っていた。
待っている間も、CM曲の件、これからの自分の希望をどの様に説明するか整理していた。
9時20分になり、スマホにお母さんから着信があった。
「もしもし、星?」
「お母さん、おはよう」
「おはよう」
「あと10分くらいで着くからね」
「了解です。」
星は電話を切った。
10分後、チャイムが鳴った。
「今開けます。」
星は扉を開ける。
「星、久しぶり、元気だった?」
「うん」
「あっお父さん、お父さんも久しぶり」
「あー星、元気そうで良かった」
「お父さん、体はもう大丈夫?」
「ああ、大丈夫!」
「さぁ入って!」
「何カ月ぶりだろうね」
「3カ月ぐらいじゃない?」
両親が部屋の中に入る。
「あら、綺麗に片付いてるね」
「実は昨日友達が来てて、それで掃除したから」
「もしかして男の子?」
「うーん、内緒」
「何、それぇ」
「星、いろいろお土産買ってきたよ」
「ありがとう、お母さん」
「お茶しかないけどそれでよい?」
「気を使わなくて良いよ、親なんだし」
「うん」
「適当に座って」
星がお茶を入れて持ってきた。
「はい、お茶」
「ありがとう」
「で!相談って何?」
「何かあった?」
「あ、そうだね」
星が両親も前に座った。
「実はお母さんから小さい頃買ってもらったピアノあるでしょう」
「それで曲を作ってたの」
「で、この前その曲をステージで歌ったんだぁ」
「えっ!星が?」
「そう」
「それでね、YouTubeでもその曲を公表してたんだけど・・・」
星は自分のスマホでそのページを開いて、両親に見せた。
「へー、凄いね」
しばらく3人で曲を聴いている。
「良い曲だね、これ星が歌ってるの?」
「うん」
「でね、これ見て」
「登録者数がもうすぐ100万人になるんだぁ」
「えっ100万人?」
「いろいろあって、曲がばずっちゃって、それにテレビで紹介されちゃって、めっちゃ有名になっちゃったの」
「凄ーい、星が?」
「で、今度この曲が人材派遣会社のCM曲になるんだぁ」
「ちょっと待って!」
「話が展開過ぎてついていけない」
「でしょう!実は自分もなの」
「ちょっと整理させて」
「星が曲を作ってて、その曲をYouTubeで公開していて、それがばずって100万人」
「で曲がCMで流れるの?」
「そう」
「今日の午後にその打ち合わせがあって、良かったら一緒に行ってくれないかな?」
「それは良いけど・・・」
「星はどうしたいんだぁ?」とお父さんが初めて話しかけた。
「私ね、小さい頃からアイドルになるのが夢だったんだぁ」
「だからもしデビューできるならやってみたい!」
「デビューって、アイドル?」お母さんが口を挟む
「そう」
「へーそうなの・・・」
お父さんが話す。
「星には小さい頃から転勤で住む場所がころころ変わって、寂しい思いをさせたね」
「きっとその時にいろいろと自分的にどうしたら寂しさを紛らわすか探してたんだね」
「それがアイドルになる夢と言うので自分のモチベーションを保ってたんだろうと思う」
「お父さんはね。アイドルとかわからないけど、もし星が本当にしたいのなら目指しても良いと思う」
「お母さんもそうだろう?」
「そうですね。高校に入ってからは親の都合で一人で生活してたんだから、私達から星の夢を奪うことはできないね」
「でもね、芸能界っていろいろあるでしょう?」
「もし危険なこととわかったらすぐに私達に相談するんだよ」
「うん、ありがとう。もし壁にぶつかったり何かあればすぐに相談する。」
「星がねぇ・・・アイドル・・・」
「有名になったら芸能人とかと結婚かもね」
「それはない!」
「今、高校に大好きな人がいて、付き合ってます。」
「もちろん如何わしいことはしてないから安心して」
「そうなの!昨日来てたってその彼氏?」
「そう」
「一緒にご飯食べただけだから」
「星も大人になったね」
「あとね、学校には今はまだCMの件も言ってなくて、でも有名になったら話さないといけなくて」
「その時に迷惑かけるかもだけど、ごめんね」
「大丈夫だよ、その時は私達が学校に行って説明するから・・」
「ありがとう」
「へーそうなの?」
「この数カ月でいろんなことがあったんだね、星は大丈夫?精神的にとか」
「大丈夫」
「なら良かった」
「私の相談は以上です。」
「午後からの打ち合わせって何時からなの?」
「13時に渋谷のアリス人材派遣会社の本社に来てって言われてる」
「アリス人材派遣ってあの有名な?」
「そう、驚きでしょう?」
「もう、変化に着いていけません」
「それなら早めにお昼食べに行くか?」とお父さんが言った。
「そうですね」とお母さんが答える。
「なら出掛ける用意するね」
「ちょっと待ってて」
と星は出掛ける準備を始めた。
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