40話 祐樹との食事
金曜日、今日は祐樹との食事の日
星は朝から早起きをして部屋の掃除をしていた。
洗濯物をたたみ、下着関係も見えないように引き出しに入れる。
いつもは出しっぱなしのその他の洗濯物も引き出しにしまった。
また『HIKARI』を思わせる様なものはすべてクローゼットの奥にしまい込んだ。
「これで良し!」
「さぁ、学校行こう」
星はいつもの様に出掛けた。
その日の夕方、星は生徒会の会合を欠席した。
早苗には正直に祐樹と家で会うことを言っておいた。
「早苗からはちゃんと避妊するんだよ」と言われたが
「まだそんなの早いよ!」と返しておいた。
星自身も「もし祐樹がしたいと言っても、もう少し待ってもらうように言おうと思っている。」
一度も付き合ったことがない星はその行為自体が少し怖かった。
放課後2人は駐輪場で待ち合わせとしていた。
先に祐樹が駐輪場にやってきた。
自分の自転車の鍵を解除して、星が来るのを待っていた。
数分後、星がやってきた。
「遅くなってごめんね。ちょっと日直だったから」
「うん、そんなに待ってないから」
「では行きますか?」
「うん」
2人は正門まで歩いて行って、学校から出ると2人乗りで走り出した。
「家の近くにショッピングセンターがあるからそこで買い物するね。」
「うん、了解!」
2人の乗った自転車は爽快に走って、20分ほどでショッピングセンターに到着した。
ショッピングセンターの駐輪場に自転車を止めて、2人は中に入って行った。
「いつもね、ここで買い物してるんだよ」
「そうなんだね」
「まぁほとんどお惣菜だけだけど」
「今日は肉じゃが!」
「うん」
「お肉コーナーはこっちかな?」
2人はお肉コーナーに移動した。
「美味しそうなお肉がいっぱいだね」
「祐樹、結構食べる?」
「食べるかな?」
「じゃあお徳用のこっちのにしよう」
「うん」
「あとは、糸こんにゃく、人参、じゃがいも」
「じゃがいもはこれで良いかっ」
「あと、ジュースとかも買う?」
「そうだね」
「私はオレンジジュースにする。」
「じゃあ僕はジンジャエール」
「はい」
「これだけかな?」
「そうだね」
「ではレジに」
「今日は星が料理してくれるから、食材分は僕が払います。」
「いつもありがとう」
「いえいえ」
支払いを済ませた2人はショッピングセンターを出た。
再び自転車に乗り、星のアパートへと向かった。
「ここを左に曲がって突き当りが私のアパート」
「ここだ」
アパートの駐輪場に自転車を止め、2人は星のアパートの玄関に来ていた。
205号室
「どうぞ入ってください」
「おじゃましまーす。」
「結構広いね」
「うん、お父さんが広めのところを探してくれたから」
「そうなんだね」
「食材はこっちにお願いしてよい?」
祐樹は買った食材をキッチンスペースに持って行った。
白色の壁紙に対面キッチン、リビングとダイニングが同じになっていて、そこにテーブルが置いていた。
奥には扉があって、多分寝室なんだと思う。
「出来るまで、ここに座ってゆっくりしてて」
「これがテレビのリモコンだから」
祐樹はテーブルに座ってテレビをつけた。
「綺麗にしてるね」
「実は朝に掃除したんだよ」
「いつもは洗濯物をそのままにしてるから・・・。」
「そうなんだ」
「あまりジロジロ見ないでね。恥ずかしいし」
「はい!」
しばらくすると肉じゃがの良い匂いがしてきた。
「もうすぐだから」
数分後「おまたせしました」
星は肉じゃがの入ったお鍋をテーブルに持ってきた。
「美味しそう」
「どうかな?」
「お箸はこれを使って、あとはジュースのコップだね」
「はい」
「ごはんも炊けたからもってくるね」
「ありがとう」
2人はテーブルに向かい合って座った。
「では頂きまーす。」
祐樹が肉じゃがを一口食べる。
「どう?」
「めっちゃ美味しい」
「よかった」
星も食べる。
「うん、美味しい」
「2人で食べるとなお更美味しいね」
「私、基本1人だから誰かと食べると美味しく思う。」
「祐樹、良かったらいつでも食べに来て」
「ありがとう」
「星、明日は予定あるの?」
「明日はね。お父さんとお母さんが来てくれるの」
「そうなんだぁ」
「楽しみだね」
「ちょっと相談したいことがあって。それで」
「そっか」
「今週末はバタバタだから来週の土日、どちらか会わない?」
「そうだね、楽しみにしてる」
「帰りは一緒に帰れるけどね。」
「たまには早苗と帰らないと怒られるけど・・・。」
「早苗さんって彼氏いないの?」
「多分いないと思う」
「一度3人に会うのも良いかもね」
「そうだね」
2人はご飯を食べ終えた。
「美味しかった。ご馳走様でした。」
「ちょっと洗い物するから待っててね」
そう言うと、星はキッチンで食器を洗い始めた。
「あー拭くよ」
祐樹もキッチンに行って、星が洗った食器を受け取りタオルで拭き始めた。
「祐樹、ありがとう」
洗い物を終えた2人は再びテーブルに座った。
祐樹が星を見つめる。
「恥ずかしいからやめて」
「祐樹、正直に言うね」
「こんなこと言ったら嫌われるのかな?」
「私ね、祐樹が好き」
「でも本当に誰とも付き合ったことがないから、その~・・・正直エッチとか怖いの」
「凄く怖くて」
「だからもし今日、祐樹がしたいと思っても謝ることしかできないの」
「本当に祐樹としたくなるまで待っててくれる?」
「私のわがままだけど・・・」
「うん、大丈夫だよ」
「星がその気になるまで待ってるから・・・」
「ありがとう」
「でもキスはしたい。わがままだけど」
「うん」
2人は見つめ合って、そのまま唇を合わした。
「星の唇温かい」
「もう恥ずかしい」
「さぁテレビ見よう」
2人は8時くらいまで一緒にテレビを見ていた。
「じゃあ、そろそろ帰るね」と祐樹が言う。
「うん」
「今日はありがとう」
「また来週ね」
祐樹は星を抱きしめた。
そのまま、再び唇にキスをした。
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