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ゲーム配信者とアイドルの恋  作者: りんぴろ
第1章 出会い~恋人に変わる
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19話 バズり

体育祭が終わってから数日後の放課後、星はいつもの生徒会室で他の生徒会委員とおしゃべりをしていた。

「星、この前のカラオケ楽しかったね!」と早苗が話しかけてきた。

「早苗、そうだね、凄く楽しかった。」

「また何か名目付けて、あのメンバーでカラオケとか行こうよ!」

「あっ!そうだ、遊園地とかどう?」

「祐樹君も誘ってさぁ」と早苗が言うと、「みんなででしょう?」と星が答える。

「でも祐樹君がいた方が楽しいんでしょう?」

「もー、そんなこと言ってない」

「顔に書いてるし!」

「えっ!」と星は鏡を見た。

鏡に映った自分の顔は少し赤くなっていた。

「もー!早苗ったら!」


すると原幸雄君が近づいてきて、「楽しそうだね」

「またカラオケに行く話?」と話し掛けて来た。

「そう!今度は遊園地でもどうかな?って話してて」

「楽しそうじゃん。いつ行く?」

「まだ、何も決めてないよ!」

「そっか、土曜日とかが良いよね!、また決めようよ!」

「うん、そうだね」と話が盛り上がった。

「原君はこの前のメンバーでも良いの?」

「南さんって来るのかな?」

「えっ、もしかして原君はさくらが好きなの?」

「好きって言うかぁ・・・もう少し話してみたいかなぁ・・って」

「そうなんだぁ」

「原君はさくらみたいな女の子が好みなんだね」

「なんかみんな青春してるなぁ・・私も王子様現れないかな?」と早苗が嘆いた。


早苗が、「星、そろそろ帰る?」

「うん、一緒に帰ろ!」

そう言って星と早苗は生徒会室を出て行った。

バス停までの間

「星の歌をこの前初めて聞いたけど、歌の時は結構低い声なんだね」

「そうなんだよ!高い声が出なくって!」

「でも普通に話している時は、普通に高い声出てるのに?」

「多分緊張しちゃうんだよ!」とごまかした。

バスがきて乗り込むと、前と同じように、「私買い物して帰るから?」と星はショッピングセンター前でバスから降りた。

ショッピングセンターに入るとぶらぶらと食品コーナーを見て回った。

「みんな高いなぁ。今月はカラオケとか行ったし、ちょっと金欠。お惣菜が安くなってないかなぁ」

「あっ!唐揚げが半額。今日もお惣菜だな!」とお総菜コーナーで唐揚げとサラダを買った。

レジに並んでいると、前回ライブの勧誘のポスターがあった場所を見たが、地域のイベントの張り紙だけが貼られていた。

「ゲートボール大会、子供健康・・・、前みたいなイベントはないか?」

「そうだ!最近体育祭で忙しかったからYouTube見ていないなぁ」と思った。

レジで支払いを済ませ、買ったものを袋に入れショッピングセンターを出るとすっかり暗くなっていた。

ショッピングセンターから歩いて帰りながら自分のYouTubeのページを開く。

「えっ!」と星は声を出した。

[登録者数12万人、『希望の一歩』総再生回数122万回]

「何これ? バグ?」

コメント欄も確認するのが大変なくらい来ている。

[コメント数 5,280件」

「コメントからみてもバグじゃないんだ?」

「なんで急に?」

「1週間くらいだよね。前回確認してから・・・。」

星は頭が混乱し、怖くなってスマホを見るのをやめた。

自宅に帰る途中でも心臓がバクバクなっている。

吐き気もしてきた。

「ちょっと落ち着こう」と言って大きく深呼吸をすると、動機は少し落ち着いた。


帰宅し買ったお惣菜をテーブルに置いて、星はあらためてスマホで自分のYouTubeを見た。

「やっぱり変わっていない!」

「それどころか登録者数14万人に増えてる。」

「この1時間ほどでこんなにも増えるの?」

「これがバズりって言うものなのかな?」

「でも自分は何もしていないのに・・・。」と完全に困惑状態であった。


コメント欄を少し見ると、

[良い歌ですね!、ファンになりました]

[次の曲とか出さないんですか?楽しみにしています]など嬉しいコメントがいっぱい来ていた。


そんな中、数十件のコメントを見ていると。

[ぜひ、あなたの曲をCM局として使用させてください。良ければ私のアカウントにコメント下さい。]と言う内容を見つけた。

恐る恐るそのコメント者のアカウントに行くと、その方のYouTubeがあった。

ページを開くと、そこには[アリス人材派遣会社]とあった。

「アリス人材派遣会社って、かなり全国に展開している大手の人材派遣会社だよね・・。」

「その会社のCM?・・・。」

「私の曲が?・・・」

動揺が隠せない星であった。

「状況が全く理解できていなく、展開の速さに気持ちが追いついていない。」

「とりあえずご飯を食べて、お風呂に入ろう!」

星は買ってきたお惣菜を開けるとインスタントのお味噌汁、ごはんを準備して食べ始めた。

気持ちを落ち着かせるために、テレビのスイッチを入れる。

するとちょうどコントの番組が放送されていた。

星はそれを見ながら食事をし、あまりの面白さか先ほどまでのことを忘れて笑っていた。

食事を済ませて、洗い物を終えるとお風呂の準備をする。

湯舟にお湯が溜まるまで、先ほどのコントの続きを見ていた。

10分くらいで、お湯がたまったチャイムが流れる。

「お風呂行こう!」

星は着替えとタオルを持ってお風呂場に行った。

「コントを見てないとやっぱり思い出しちゃうなぁ」

「お風呂から出たらもう一度確認してみよう!」

そう言って、服を脱ぎお風呂に入る。


お風呂を出た星は、ドライヤーで髪を乾かしていた。

その後、顔のお手入れを済ませ、ベットに座って再度YouTubeを開く。。

そこには登録者数15万人とまた増えている現実があった。

少し冷静さを取り戻してから、再度アリス人材派遣会社のページを開く。

そして、最近の動画にコメントを書き込んだ。


[HIKARIです。コメントありがとうございます。]

[状況が掴めていませんが、コメントさせて頂きます。]

[一度どう言った内容かの説明を聞かせて頂いてもよろしいでしょうか?]と書き込んだ。


しばらく待っていたが何の返信もなかった。

結局その日は返信がなかった。

「会社のページなので多分時間外の対応をなされていないのだろう!」と思う。

「また明日確認しよう」

「今日はいろいろとあって疲れたぁ」

「祐樹君、今頃何してるのかな?」

「声が聴きたいなぁ」

そう思っていると眠気が襲ってきた。

今日は早めに寝ることにし、ベットに横になった。

数分後、星は眠りについた。

読んで頂き、ありがとうございます。

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