表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/34

第27話 究極戦艦への道

フリーダムの成功により、アルバートは世界最高の戦艦設計者として不動の地位を築いた。

しかし彼の挑戦は止まることがなかった。


「46センチエーテル砲の開発に着手する」


アルバートは研究チームを集め、究極の巨砲開発を宣言した。

18インチ砲でも限界に近い技術だったが、46センチエーテル砲はその常識をさらに超える代物だった。


「砲身重量は200トンを超える。砲塔込みでは1000トン近くになるだろう」


技術者たちは困惑していた。1000トンの砲塔など、戦艦というより要塞砲に近い規模だった。


「エーテル操作技術を究極まで高めれば不可能ではない」


アルバートは自分の特殊能力に確信を持っていた。

分子レベルでの金属操作により、従来不可能だった精密加工も実現できる。


46センチエーテル砲の設計は、これまでの常識を完全に覆すものだった。

砲身内部の構造、装薬システム、砲弾設計――すべてが革新的だった。


「初速900メートル毎秒、射程50キロメートルを目標とする」


この性能が実現すれば、地平線の向こうの敵艦を撃破することも可能になる。

まさに超長距離砲撃の時代が到来する。


並行して、46センチエーテル砲を搭載可能な超々戦艦の設計も進められていた。


全長:250メートル

全幅:38メートル

排水量:72000トン

最大速力:25ノット

主砲:46センチエーテル砲(460mm)連装砲塔3基

副砲:15センチ(150mm)連装砲塔12基


フリーダムの3.3倍の規模を誇る究極戦艦の概要が固まった。


「『ヤマト』と名付けよう」


アルバートは前世で最も愛した戦艦の名前を採用した。

この世界で大和を蘇らせる――それが彼の最終目標だった。


46センチエーテル砲の試作は、1年間の歳月を要した。

エーテル操作をフル活用した製造技術により、ついに究極の巨砲が完成した。


「試射を実施する」


専用試験場で行われた初発射は、これまでの常識を完全に覆した。

轟音は10キロメートル先まで響き、砲弾は設計通り50キロメートルの射程を記録した。


「成功だ...ついに46センチエーテル砲が実現した」


この瞬間、アルバートは世界で最初に46センチエーテル級超巨砲を開発した人物となった。

前世の大和に搭載された主砲と同等の威力を、この世界で再現したのだ。


46センチエーテル砲の成功により、ヤマト級超々戦艦の建造が正式に承認された。


「これが最後の戦艦建造となるかもしれません」


海軍首脳陣との会議で、アルバートは複雑な心境を吐露した。


「最後とは?」

「これ以上巨大な戦艦は、もはや現実的ではありません。ヤマトこそが大艦巨砲主義の究極形態です」


確かに72000トンの超巨艦は、建造可能な限界に近かった。

これ以上の大型化は、技術的にも経済的にも困難だった。


「それでは、ヤマトを我が王国海軍の最終兵器として位置づけよう」


ヤマトの建造が決定した瞬間、アルバートの夢がついに現実となる道筋が見えた。

造船所では、ヤマト建造のための準備が始まっていた。

250メートル級の超巨艦建造のため、施設のさらなる拡張が必要だった。


「これで本当に大和を再現できる」


アルバートは夕日に染まる造船所を見つめながら、深い感動に包まれていた。

前世で愛した戦艦が、この世界で蘇ろうとしている。


「大艦巨砲主義の完成まで、あと一歩だ」


彼の瞳には、揺るぎない決意の光が宿っていた。

第27話の成果:

46センチエーテル超巨砲の開発成功

射程50kmの超長距離砲撃実現

72000トン級超々戦艦ヤマトの設計完成

究極戦艦建造計画の正式承認

大艦巨砲主義究極形態への道筋確立

46センチ砲の最大射程は42kmですが、架空世界の異世界なので、エーテルと言うエネルギーを利用して、最大射程50kmとしています。スペック自体はほぼ大和で、現実的に建造が出来ると思われる内容です。旋盤があればですが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ