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第24話 フリーダム級超戦艦

造船所の大規模拡張が完了し、ついに超戦艦建造の準備が整った。

新設された巨大ドライドックは全長200メートルを誇り、世界最大級の建造設備となった。


「これより超戦艦『フリーダム』号の建造を開始する!」


アルバートの宣言と共に、史上最大の戦艦建造プロジェクトが始動した。

参列した関係者たちは、その規模の壮大さに圧倒されていた。


「180メートルの竜骨...まさに海の怪物だ」


巨大な竜骨の設置から始まった建造作業は、これまでとは全く異なるスケールで進行した。

使用される鋼材の量だけでも1万トンを超え、一つの工業製品というより巨大建造物の建設に近かった。


「フレーム組立開始!」


戦艦の骨格となる肋骨構造の組み立ては、精密さと強度を両立させる必要があった。

22000トンの巨体を支える構造は、建築物に匹敵する強度計算が必要だった。


「エーテル操作で溶接品質を向上させる」


アルバートは建造現場を巡回し、重要な溶接箇所は自らエーテル操作で品質を保証した。

これにより、従来不可能だった精度と強度が実現された。


外板の取り付けが始まると、フリーダムの威容が徐々に明らかになった。

船体中央部の装甲厚は最大300mmに達し、いかなる砲撃にも耐える防御力を誇る。


「機関部の建造が最も困難だ」


フリーダムに搭載される推進システムは革新的だった。

12000馬力の超大型蒸気機関4基、総出力48000馬力という驚異的な推進力を生み出す。


「これだけの出力があれば、22000トンの巨体でも22ノットの高速が可能」


重装甲と高速力の両立は、従来の常識では不可能とされていた。

しかしアルバートの技術により、その常識が覆されようとしていた。


そして最大の見所、18インチ主砲塔の設置が行われた。

一基当たり重量500トンという巨大砲塔を、3基も搭載する作業は前例のない挑戦だった。


「砲塔旋回機構の調整が重要だ」


500トンの砲塔を滑らかに回転させるメカニズムは、精密機械工学の粋を集めた傑作だった。

蒸気動力による旋回システムは、この世界の技術レベルを大きく押し上げる革新だった。


建造開始から12ヶ月、フリーダムの船体が完成に近づいていた。

その威容は建造中にも関わらず、見る者すべてを圧倒した。


「まさに海の要塞だ...」


視察に訪れた国王陛下も、その規模に驚嘆していた。


「アルバート卿、君は本当に途轍もないものを造り上げたな」

「ありがとうございます、陛下。しかしこれでもまだ理想には届きません」


アルバートの答えに、国王は興味深そうな表情を見せた。


「理想とは?」

「72000トン級の、真の超戦艦です」


まだ見ぬ究極の戦艦への憧憬が、アルバートの心を駆り立てていた。


第24話の成果:

超戦艦フリーダムの建造開始

18インチ主砲塔3基の搭載成功

総出力48000馬力の推進システム完成

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