表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/34

第18話 巨艦建造開始

戦艦建造の準備が整った。

造船所は大幅に拡張され、専用のドライドックも新設された。

全長150メートルの巨大な建造施設は、王国内でも類を見ない規模だった。


「これより戦艦『アスタリスク』号の建造を開始する!」


アルバートの宣言と共に、竜骨設置の儀式が行われた。

王国の重要な国家事業として、国王陛下自らが臨席する盛大な式典となった。


「この戦艦により、我が王国の海上覇権は盤石となるであろう」


国王の言葉に、参列者たちから大きな拍手が起こった。


竜骨設置から実際の建造作業が本格化した。

120メートルの巨大な竜骨は、それ自体が一つの構造物と呼べる規模だった。


「肋骨の組み立てを開始!」


戦艦の骨格となるフレーム構造が組み上げられていく。

鋼鉄製のフレームは、木造船では考えられない強度と精度を誇っている。


外板の取り付けが始まると、造船所の景観は一変した。

巨大な鋼鉄の壁がそびえ立ち、まるで海上要塞のような威容を見せている。


「装甲の厚さは最大120mm。どんな砲撃にも耐えられる」


主要部分に張り巡らされた分厚い装甲は、この戦艦が単なる大型艦ではなく、真の戦闘艦であることを物語っていた。


機関部の建造も壮大なスケールだった。

出力2000馬力の大型蒸気機関4基が搭載され、合計8000馬力の推進力を生み出す。


「これだけの出力があれば、18ノットの高速航行も可能だ」


重装甲にも関わらず、高い機動力を維持する設計は、アルバートの技術力の結晶だった。


そして最大の見所である主砲塔の設置が行われた。

工場で製造された12インチ連装砲塔が、巨大クレーンにより船体に据え付けられる。


「重量200トン...まさに鋼鉄の巨人だ」


砲塔が設置された瞬間、アスタリスクは真の戦艦としての風格を備えた。

2基の主砲塔から突き出た4門の12インチ砲は、圧倒的な威力を予感させる。


建造開始から6ヶ月、戦艦の船体がついに完成した。

全長120メートル、排水量5000トンの巨艦は、港に浮かぶ他の全ての艦艇を圧倒する存在感を放っていた。


「美しい...これこそが大艦巨砲主義の体現だ」


アルバートは完成したアスタリスクを見上げながら、深い感動に包まれていた。

前世で愛した戦艦たちの血統を受け継ぐ、この世界初の近代戦艦がついに姿を現したのだ。


「これで第一歩は完了した。だが、これはまだ始まりに過ぎない」


アルバートの心には、さらなる野望が宿っていた。

より大きく、より強力な超戦艦の建造――それこそが彼の最終目標だった。


第18話の成果:

戦艦アスタリスクの建造完成

世界初の近代戦艦の実現

大艦巨砲主義の完全な体現

超戦艦建造への野望の萌芽

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ