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第10話 蒸気船の設計

造船所の建設が進む中、アルバートは並行して蒸気船の設計を開始した。


最初から戦艦を造ることは現実的ではない。

まずは小型の蒸気船で技術を確立し、段階的に大型化していく戦略だった。


「まずは50トン級の蒸気船から始めよう」


アルバートは前世の知識を活かし、船体設計の基本原理を応用した。

流体力学に基づく船型設計、重心配置の最適化、推進効率の向上――

現代の造船工学のエッセンスを、この世界の技術レベルで実現可能な形に落とし込んでいく。


特に重要なのは蒸気機関の船舶用改良だった。

陸上用とは異なり、船舶用機関には振動対策、塩害対策、燃料効率の向上が求められる。


「外輪式か、それともスクリュー式か...」


アルバートは推進方式で悩んだ。

外輪式は構造が単純で建造しやすいが、スクリュー式の方が効率的で軍事的優位性が高い。


「最初はスクリュー式で行こう」


前世でスクリュープロペラの理論を学んでいたアルバートは、最適なピッチ角と翼形状を計算で導き出した。

エーテル操作能力により、精密な加工も可能だ。


設計図が完成すると、アルバートは造船所の職人たちを集めて説明会を開いた。


「これが我々の最初の蒸気船、『スターター号』だ」


職人たちは設計図を見て息を呑んだ。

従来の船舶とは全く異なる構造、精密な機械図面、詳細な建造手順――すべてが革新的だった。


「坊ちゃん、本当にこんな船が浮くんでしょうか?」


古参の船大工が不安そうに尋ねた。


「理論的には完璧だ。そして理論は嘘をつかない」


アルバートの自信に満ちた表情に、職人たちも徐々に信頼を寄せるようになった。


第10話の成果:

50トン級蒸気船の設計完成

スクリュープロペラ技術の確立

造船職人チームの結成

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