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影の進化  作者: アカグラス
35/42

35 邪念の暴虐

木・

ブクマ、いいね、誤字報告、感想等ありがとうございます!!!


拙いですがよろしくお願いしますm(_ _)m

 

「ブモォォォオオオオ!!!」


「っ!迎撃に備えよ!」


「儂に任せるのじゃ![挑発!][堅城の構え!]」


「ガッハッハ!アツいじゃねーか!援護するぜ![ディフェンスディケイション!]」


「…[守護の加護]」


 カースドキングボアが咆哮を上げると地面が震える程の振動が伝わる。最初こそ皆、突然の出来事に委縮していたが、カースドキングボアが前足を振り上げ、如何にも突進してくる姿勢に入ると危機察知スキルが今までに感じたことのないくらいの警告を感じる。最初に声を上げたのはRAMISAKAさんであり、前衛に出たベンダーさんがヘイトと防御上昇スキルを発動する。ゴリさんとムッキさんのバフ系のスキルもベンダーさんに掛けていく。


「ブモォ!!!」


 ズドンッ


「ぐあぁぁぁあ」


「が、がっはっは…こ…れは、ちとまずいかもしれねーな…」


「うそでしょ…ムー君とゴリちゃんのバフが掛かってたのよ…ベン君は大丈夫なの!???」


 うっそだろ…純粋タンクのベンダーさんがバフもらってる状態で吹き飛ばされてかなりの勢いでHPが減っている…減少が止まり最終HPを確認すると4割以上のHPを減らしている。後衛に居た生産職の人たちにポーションを使ってもらい回復してる姿がみえる。タンクの人、それもレベルも低いわけでもなく万全の状態で受けてのダメージ量だとすると殆どのプレイヤーは一撃でデスされるだろう。その事実にあのゴリさんですら弱音を見せ、マイラも若干の動揺がうかがえる。


「ラミ、ここは僕達が受け持つよ…」


「そう…だな、太郎、マイラ、いけるか?」


「…正直捌き切れるかわからないけど、このままじゃ遠征の意味が無くなっちゃうからね!」


「わかった…皆は私達にヘイトが溜まで待っててくれ!」


「ほらっ!貴方は後ろで隠れてなさい!!!」


 RAMISAKAさんの声を合図にうな太郎さんと三人で突っ込んでいく。俺のレベルで出来ることは何もない…だからマイラの言葉に素直に従う事にした…一応ユキの魔法と俺の浸食領域などはあるが、ユキの魔法は切り札に取っておきたいのと、俺の浸食領域はPT以外にはデメリットを生んでしまうのでそもそも使える場面が限られてしまう。


「それじゃあ、行くよイノシシさん![クイック][属性付与、闇][魔剣解放]」


「ブモォッ!」


「太郎前に出過ぎだ![瞬歩][三乱の凪]」


「うーちゃんはいつも戦いになると人が変わるわよね![クイック][残月]」


「ブモォォォオッ」


 最初にカースドキングボアに接近したうな太郎さんが、クイックというスキルで装備を変更する。初めてみる黒い魔剣…闇魔剣だと思われる物を召喚し、魔剣解放で魔剣の持つ特殊能力を使うと、全身に黒いオーラが纏い始める。闇魔剣はステータス上昇系の開放スキルなのだろう。うな太郎の動きが洗礼され素早くなっている。数度の剣戟を与え、額の角による反撃を華麗に躱している。ってか、なまうな太郎さんマジで人間やめた動きしてんな…角の威力殺すために魔剣で防ぎながらバク宙したり…バク宙中の無防備な状況でも魔剣を地面に突き立てて起動ずらして躱したり意味わからん…


 その光景を見るや、RAMISAKAさんが前に出過ぎだと注意すると同時に、目に留まらぬ速さでカースドキングボアの背後に移動し、攻撃スキルだろうか…剣筋もまるで目に負えない速さでカースドキングボアの身体に傷を負わせていく。この攻撃だけで目に見えるくらいHPを削っていた、感覚3mmくらいではあるがうな太郎さんの攻撃でも1mm削れてたかという程だったのでかなりの火力と見て取れる。


 最後にマイラが到着すると、クイックというスキルを発動するといつの間にか両手に赤い双剣が握られている。攻撃スキルを発動と同時に双剣で斬りかかる、が何も起こらない…え?どゆこと?


「これはベン君の仇よ![疾風剣!]」


「ブモォォォォォオオオ!!!」


 いや、ベンダーさん生きてるぞ!?と思ってたら、風魔剣を解放した時みたいな、双剣から斬撃が飛んで行き、カースドキングボアに直撃する…うわっ、最初に使った残月?とかいうスキルが当たった場所が爆発した…今までで一番大きい奇声をあげている…それにHPを5mmも削りやがった!?!?


「もうMP空っぽ、一旦後退するわ」


 今の一撃でMPを全消費したのだろうマイラは後退した。


「ガッハッハ!さすがだなーおい!!!俺らも行くぞ!!!」


「…まだ始まったばかり…これからだ!」


「「「あったりめーよ!!!」」」


「あんなん、見せられちゃ俺らも混ざらね~わけにゃいかねーな!なぁ黒雲!!!お前らもそうだろ!?!?」


「ブルルルッ」


「「「「「おう!」」」」」


「儂も復活じゃわい!2発なら耐えて見せるぞ!!!タンクの意地見せてやるわい!」


「「「「「ベンダー様の仰せのままに!!!」」」」」


 マッスルゲームズの方達やカンムさん率いるテイマーの方達、回復を終えたベンダーさんが指揮を上げ戦線に戻ってきた。途中変な叫び声が聞こえた気がするが気のせいだろう…気のせいと言う事にしたい…え?こんな真剣ムードなのにふざけた集団なんているわけないだろ!


 それにムッキさんの言ったようにボス戦は始まったばかりだ。これからボスのHPが減るたびにギミックが出てくる可能性が十分考えられる…今一番最悪のケースが何通りか考えられる…その時の布石を打っておくとしようか。


「ユキちょっといいか?」


 プル?



読んで頂きありがとうございます!

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