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影の進化  作者: アカグラス
34/42

34 遠征とフラグ

木・

ブクマ、いいね、誤字報告、感想等ありがとうございます!!!


拙いですがよろしくお願いしますm(_ _)m

 

≪[フリージングホワイトスライム]がPTに入りました≫


「ほほう、そこのスライムは結構レベルが高いのだな、期待しているぞ」


「そうなんですよね!」


 プル (えへへ〜)


 ユキをPTに入れると[RAMISAKA]さんにユキを褒めて貰えユキも嬉しそうにしている。


「幾らレベル高くても、たかがスライムじゃない、それに主人の方が低いとか…ふふっ、貴方どれだけ弱いの?ついて来ても良いけど、お願いだから邪魔だけはしないでよね?雑魚は雑魚らしく、スライムと一緒に後ろで隠れてなさい」


 プルプル…?(たおしていい…?)


「ユキ…今はやめとけ…」


 プル…(わかった…)


 このマイラとか言うガキは後で〆ます。絶対に!!!!!だが、今はまだダメだ、遠征前に仲間割れしていては元もこうもない、マッスルさん達や皆がセッティングしてくれた機会を俺のせいで壊してしまいたくは無い。


「こら、マイラよ、またそんな事言うからに!」


「いった〜い!!!殴ること無いじゃない!!!」


「今のはお前が悪いぞ」


 青年の様な声をしていて、全身を隠す様に金属製の黒い甲冑に身を包んでいて、大盾を持っているベンダーさんがマイラにチョップをお見舞する、頭を押さえてベンダーさんに睨みを利かすもRAMISAKAさんに責められそっぽを向いた。


「儂が目を離していたばかりに、すまなかった…」


「い、いえ…気にして…ないです…」


 多分今の顔はかなり引きつっているだろう。それでもこの場を穏便に済ます為に思ってもないことを口にする。


「あ、あぁ、本当にすまん事をした、マイラは後で儂がよく言い聞かせておく、どうか今は水に流して欲しいの…」


「はぁ…まぁ、分かりました、今は水に流す事にします」


「あぁ、ありがとう、またマイラに何か言われた教えてくれ、儂はベンダーと言う、よろしく頼む」


「はい、自分はシーシャと言います、よろしくお願いします」


 多少のイラつきはあるが、今はベンダーさんの顔を立てて水に流す事にした。少し冷静さを取り戻すとベンダーさんって青年な声なのに儂とか言っている点からロールプレイをしてるのだろう事に気がつく。


「ふむ、話も終わったとこでそろそろ時間だな……………皆!これよりリーズブルード大国に行くぞ!」


「「「「「うぉぉぉお!!!」」」」」


 RAMISAKAさん再び壇上に上がり、声高々にリーズブルード大国に向かう事を宣言すると多くの雄叫びが聞こえて来た。この世界が現実なら近所迷惑間違いなしだな。そして事前?に取り決めて居たみたいで5グループに別れていく、何時の間に決めたの?って感じではあるが先程ゴリさん達があちこち行って居たのでその取り決めをしていたのかもしれない。


「ユキ!頑張るぞ!」


 プル!


 1グループ10パーティーで大体60人程での大移動となる。RAMISAKAのパーティーやマッスルゲームズの方達、カンムさん率いるテイマー系のパーティー等攻略組の方達が中心に位置している様だ。

 戦闘系グループが4グループで後衛に非戦闘系の1グループがついてくる形で遠征を開始する。




 ☆


「や、やる事ないな……」


「まぁ、これだけの人数だからね!」


「過剰戦力ではあるの〜」


「ふふっ、いいじゃない、楽できるんだから」


 うな太郎さんが同意してきて、ベンダーさんが補足するが、確かに人数が多い分過剰戦力なのは間違いないが………貴方達が強すぎるのが問題な気がする……俺達のグループに出会した敵はRAMISAKAさんとうな太郎さんが倒してしまう。ほら、今出た角うさぎとウィンドオウルと言うフクロウも……


「「ホーホー!!!」」

「キュキュ!!!」


「属性付与 水、魔剣解放!」


「瞬迅空歩!」


 うな太郎さんが青色の水魔剣を手にし魔剣解放により水を剣の周辺に発生させる。剣を器用に素早く円を描く形でうな太郎さんの前に一瞬だけ水で出来た水壁の様な物が出現する。ウィンドオウルの放った風魔術が水壁に阻まれ、角うさぎの突進も叩き斬る形で防いでしまう。叩き斬られた角うさぎはポリゴンと化して消え去り、RAMISAKAさんは目で追えるギリギリの速さで空中を蹴りフクロウを斬り伏せていた。


≪戦闘に勝利しました≫

≪貢献度がないため報酬が支払われませんでした≫


 この草原に来て初めて見た時は驚いたが今では慣れたものだ、どうやら敵レベルが20を超えると貢献度によって報酬の有無があるらしい。前に掲示板でみたレベル20まではチュートリアルというものがあったが、こういう所でも適用されんだなと思ったものだ。他の場所でも戦闘は起こっているものの大きな被害を出したグループもなく順調に進んでいく。


「なにボケっと突っ立てるのよ、早く歩きなさい」


「またお前はそういう言い方してからに」


「別にいいじゃない、何もしてないんだから疲れてないでしょ」


 はぁ、お前も何もしてないじゃねーか!まぁ口にすることはしないがな!それにしてもこの調子なら特殊ボスが出る前に大国入り出来るんじゃないか?仮に出てきても案外楽に倒せてしまうのではないか?そう思ってしまう程の過剰戦力である。まぁこれ以上考えるのはやめよう、フラグめいたものを感じる。



 ☆


「皆!今の内に回復を済ませておいて欲しい、この先が徘徊ボスが出現する場所だ!」


「よっしゃやってやるぜ!」

「俺たちの頑張りどころや!」

「このメンツなら余裕っしょ!」


 かなり進んだ所で時間的には遠征開始から40分くらいたった頃だろう。RAMISAKAさんが突然声を大にして言う。他のグループでも中心になってる人達が似た様な事を言っているのが聞こえるが…え?徘徊ボス?なにそれ?いや、ゲーム的用語は分かるが、そんな情報聞いてないんですが…え?俺だけ?皆驚いた様子もなくやる気に満ちた顔をしている…


「まぁ、レベルは35とそこまで強敵って程じゃないから安心してね、レベル30の6人パーティーで倒せるくらいだから」


「な、なるほど、分かりました」


 うな太郎にそんな事を言われたが…いやいや俺18なんだけど…まぁうな太郎さんとRAMISAKAさんだけで倒せそうではあるな。この人たち本当リアルチート勢だから…それに今の言い方だとレベル30台はそれなりにこの遠征にいるのだろう。ならなおさら負ける道理はない…かな?


「準備はできたな!では行くぞ!」


 RAMISAKAさんの合図に沿い歩みを進めて行くと遠くにドデカい赤いイノシシ型のモンスターが見えてきた。デカさでいうとバスと同じくらいだろうか、額に二本の角が生えていて少しかっこいい…


 ズドンッズドンッ


 イノシシが歩く度に地面が揺れ、その重量を強調している、俺たちが徐々に近づくと…


≪規定エリアの侵入を確認、これより[ジャイアントレッドボア]との戦闘…螳晉脂?壼ソ後∪繧上≫


≪特定モンスターの存在を確認、罪過の忌まわしの進行をします≫


≪徘徊ボスの呪いに成功しました、[ジャイアントレッドボア]が特殊レイドボス[カースドキングボア]に進化しました≫


≪レイドクエスト:邪念の暴虐≫

<強力なモンスターにフィールドで倒されたモンスターの怨念を収束し、さらに危険なモンスターとして進化しました。禁忌なる力により結界の破壊が可能になっている為、速やかな討伐をしてください。


 参加条件:ボスモンスターにダメージを与える

 勝利条件:ボスモンスターの討伐

 敗北条件:全戦闘中プレイヤーの敗北


 ※ボスは街、大国の結界を破壊可能です

 ※失敗した場合、破壊の限りを尽くすと予測されます>


 通知が届くとジャイアントレッドボアに黒い骸骨のような如何にも呪いですよみたいな物を取り込んでいく、全身が黒く染まっていき大きさも一回り大きくなっていく、更に全身の至る所に角うさぎ角とフクロウの片翼が現れ始め、カッコイイ系だったイノシシがホラー系の怪物に変わっていく。


 殆どのプレイヤーが唖然として見ている中、俺は思った。


 フラグ立てすぎだよ!!!俺が言えた義理ねーけどな!!!!!


 薄々このままでは終わらない可能性を察していた部分もあり、余り驚きはしなかった物の、目の前の怪物を倒せるのだろうかと不安で一杯になるのだった。

読んで頂きありがとうございます!


次話は未定です、すいませんm(_ _)m

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