27 防具とレベリング
火・
拙いですがこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m
≪ログインしました≫
≪[匿名]がプレイヤーで初めて別の都市に辿り着きました、一部機能が解除されます≫
≪マップ機能が解放されました≫
≪簡易テレポートが解放されました≫
プル!?プルプル!!!(きたっ!!!きたぁぁあ!!!)
ドンッ
「ぐはっ」
ログインと同時に視界のウィンドウに集中していると、ユキが俺に気づき、胸に飛び込んでき衝撃で壁に打ち付けられる。
「痛ってて、ごめんな~寂しかったな」
プル!!!(うん!)
胸に飛び込んできたユキを撫でまわしながら、マップ機能を確認しようとしてメニューを開くと、確かにマップというメニュー欄が追加されていた、開いてみるとマップが表示され、行ったことのある場所が載っている、さらに表示方法の設定も選べるらしく、視界端にミニマップを表示させる方法や目を瞑りイメージとして載せる方法なども選べ、俺は目を瞑る方法に設定する。
ミニマップは戦闘中邪魔になるかもしれないし、目を瞑る方がかっこいいだろ?
簡易テレポートは名の通りテレポート機能のようだが、一度行った事のある都市から都市にしか行くことができない仕様で、俺は他都市に行った事がないためピクセルの名前しか載っていなかった。
今日も昨日と同じ19時にログインできたため、こちらの世界で3日経っている、おそらく明日も同じくらいになるだろうと思い、ユキの3日分の魔力水の総数を聞くことにした。
充てられた俺専用の部屋を出ると使用人さんが丁度居てくれたので聞いてみたところ、1日3本程で足りるらしく、この三日間で9本使用したというので、残り14本らしい。
「リゼさんはいますか?」
「エリーゼ様は現在王国に向かわれております、シーシャ様に、こちらのお部屋を好きに使ってほしいと言伝を伝えさせていただきます」
お礼を伝えたかったのだが、リゼさんは現在いないらしい、それに、いつでも出入りが可能なように言伝まで残してくれているし…本当に返しきれない恩が出来てしまったみたいだ
「なにからなにまで、ありがとうございます」
「いえ、ユキ様を皆、可愛らしいと言って世話係役が誰になるか、毎日争っていられますので、お気遣いなさらないでください」
そう言い、彼女はユキに視線を向ける、今の話を聞いたせいか彼女のユキを見る目が、鋭く変わった気がする…うん…気のせいだと…思おう…
「自分もこれから向かう場所があるので一度屋敷を出ますね」
そう言い、屋敷を後にした俺は今、屋敷からそう遠くない位置にある、裁縫士のレンタル店舗に来ていた。
「おぉ兄弟!装備の受け取りだな!」
「あ、あぁ」
そう出迎えて来たのはチャラ男だ、距離の詰め方が極端過ぎて少し動揺を隠せないが、何故だか憎めない雰囲気を醸し出してやがる。
「姉貴!お客人が見えたぜ!」
「あんたァ、毎度毎度うるさいんだよ!」
「えっへへ、怒られちまったぜ、んじゃ俺は外に出てるから、またな!兄弟!」
叱られたのに嬉しそうにしているチャラ男がまた、客引きに戻っていく
「はぁ〜、すまんねぇ」
「いえ、気にしてないので大丈夫ですよ」
「そう言って貰えると助かるよ、それと装備だったね、出来てるよ」
[キリエ製カースシルバーローブ]
[キリエ製カースシルバーベスト]
[キリエ製カースシルバーズボン]
[キリエ製カースシルバーブーツ]
[キリエ製カースシルバーネックレス]
[受け取りますか YES/NO]
トレード画面が表示されたので、もちろん受け取る
「アクセサリーはこれだけだね、もう一つ作るとなると料金が発生するけど、どうする?」
「い、いえ、大丈夫です、ありがとうございます!」
「了解、じゃあ残りは買取だね…これだと…これでどうだい!」
[8000ギル]
[受け取りますか? YES/NO]
これだけ装備を作ってもらったのに8000ギルももらえるのか!?!?も、も、もちろん受け取りますとも!!!
「じゃあこれで取引終了だな、またなんかあったらウチに来なよ!」
「はい、ありがとうございます!」
店を出るとチャラ男がまた強引な客引きをしていたが見て見ぬふりをし、西の沼地方面に向かう途中で水×40を買い、また西の沼地方面に歩きながら先程の装備を鑑定してみる。
[キリエ製カースシルバーローブ:VIT+10.DEX+5]
[キリエ製カースシルバーベスト:VIT+10.MND+5]
[キリエ製カースシルバーズボン:MND+10.AGI+5]
[キリエ製カースシルバーブーツ:AGI+10.DEX+5]
[キリエ製カースシルバーネックレス:ATK+5.INT+5]
か、かなり強いな、数値だけ見ると他ゲーやってる人は低く感じるかもしれないが、この数値で14レベル分のステータスポイントと同等の数値アップするのだ。
これなら、北の草原エリアも行けるかもしれないが、レベルが低い状態でパワーレベリング染みた事をしてもスキルレベルが上げずらくなってしまう、なので適正レベルの沼地でレベル上げをしに行くことにした。
西の外壁が見えてきた所で思いだした、ステータスの割り振りをしていないことを…今振るか…
――――――――――――――――――――――
名前:シーシャ
種族 魔剣神の幻影 Lv14
職業 メイン 魔剣士 Lv14
サブ 錬金術士 Lv11
所持金 9900ギル
ステータス
HP100/100(+300) MP400/400(+500)
STR 1 (+15)
VIT 10 (+30)
AGI 40 (25)
INT 45 (+45) 〈+10〉
MND 10 (+10)
DEX 20 (+5) 〈+5〉
ステータスポイント0
スキルポイント15
装備
【武器】
[風魔剣](STR+10.+40)
【防具】
[カースシルバーローブ:VIT+10.DEX+5]
[カースシルバーベスト:VIT+10.MND+5]
[カースシルバーズボン:MND+10.AGI+5]
[カースシルバーブーツ:AGI+10.DEX+5]
【アクセサリー】
〔魔狼シリーズ:カースリング〕VIT+10 AGI+10 MND-5]
[キリエ製カースシルバーネックレス:ATK+5.INT+5]
スキル
職業スキル▼
[魔剣士]▼
魔剣創造 Lv2▼
【魔剣創造 Ⅰ 】[魔石値100消費]
【魔剣創造 Ⅱ】[魔石値1000消費]
【魔石値:0/1000】
魔剣技 Lv3▼
【属性付与:火、水、風、土】
[錬金術士]▼
錬金術スキル Lv9▼
【精錬】【錬合】
共通スキル▼
【鑑定 Lv7】【暗視】【隠密行動】
【索敵 Lv1】【危機察知 Lv1】
【空き】×5
称号 ▼
【称号:神から生まれし影】
【称号:世界の謎を覗きし者】
【称号:世界の謎に触れし者(2)】
【称号:名声のその先へ】
【称号:魔物と心を通わす者】
【称号:怨念を打ち払う者】
――――――――――――――――――――――
次の魔剣までまだ遠いので、防具で賄えた分、今後も火力重視で上げて行くのがいいだろうと思いINTに10とDEXに5を割り振った。
ステータスを振り終わったので歩みを進め、西の外壁を超え、沼地エリアに到着した。
「ユキ、今日も俺一人で戦わせてくれ、いいか?」
プル!(うん!)
今回は初めからユキに伝えることで前回の様な事にならないようにする。
沼地エリアを慎重に歩みを進めて行くと、索敵スキルが反応を示した
プル!(てき!)
「うぐっ!」
「キシャアアアア」×2
ユキが反応した瞬間に近くの大木から突然リトルデススネークが降ってくる。
まるで気付かず意識外にあった事から、防具を手に入れたことで油断をしてしまったのだろうと思い、HPを確認して唖然とする。
「おいおい、2割も減ってないぞ!?!?」
これが、ステータスの暴力と言うやつなのかと思い、魔剣に属性を付与する。
「属性付与、火!」
もはや、俺からしたら姿を見せたリトルデススネークはただの蛇だ、待ちの姿勢で攻撃を仕掛けて来たのにタイミングを合わせ、カウンターを仕掛ける事であっさりと倒してしまう。
勝利リザルトをすぐに閉じ、次の獲物を探そうと、今度は油断せずに気を引き締めて歩みを進める。
「なかなか敵が出てこないな」
プル…
ユキにそう言いながら歩みを進めるも敵が一向に現れないのだ、時々他のプレイヤーと鉢合わせたりするのでこの沼地エリアの人口密度が多くなったのだろう。
「もっと奥に行けばいるかな?」
プルプル………
「ごめんごめん別に大丈夫だからな!?」
ユキに聞いてみるも分からないみたいで、少し落ち込んだ様子をしていたため慰めつつ、奥に進んでいく。
《索敵スキルレベルが上昇しました》×2
《危機察知スキルレベルが上昇しました》×2
かなり奥に進んだ所で少し離れた位置の大木に索敵スキルが反応を示す、レベルが上がった事による恩恵だろうか?
そう思いながら接近を試みようとしたところ…
「っ!なんだこれ!蜘蛛の糸!?!?」
目を凝らしてようやく見えるか見えないかの半透明の薄い糸で張り巡らされた、蜘蛛の巣に引っかかってしまう、体を動かそうにも動かせず、かなりピンチな状況だ。
「っ!そうか、属性付与、火、ぐわあっつ!!!」
魔剣に火属性を付与するも、付与した途端蜘蛛の巣が勢いよく燃え出し全身火だるまになりかけ変な言葉が出てしまった。
「まじかよ、今のでHP7割以上も持ってかれた…」
スネーク戦から回復していない俺のHPは1割未満になっていたので急いでミニHPポーションを使用していく。
「そろそろミニポーションも卒業だな」
今の回復するのにポーションを3個も使って全回復とは言い難いためミニポーションは卒業だろうと思考しながら、この惨状を作り出した巣の主を探すが一向に見つからない。
「どこに居やがるんだ?確かに索敵スキルに反応があるんだが…」
辺りからは確かに索敵スキルに反応を示しているはずなのに見当たらないのだ。
プル!(うしろ!)
「うわっ、なんだこれ、キモっ!」
ユキから後ろと言われたので振り返れば人間大の巨大蜘蛛が今にも襲い掛かってくる所で、俺は横に飛んで避けると同時に鑑定スキルを使用する。
[リトルデススパイダー Lv18 HP400/400 MP200/200]
≪鑑定スキルレベルが上昇しました≫
出てきたウィンドウをパッと見したら消し、敵のレベルの高さに怖気づく。
いや、正確に言うと、レベルもそうだが人間大の蜘蛛って時点でかなり恐怖心を駆り立てられる、しかもこれで名前がリトルなのだ、おかしいだろっ!!!
そう思いながらも、糸にぶら下がっている状態のリトルデススパイダーはかなり無防備だ、陸に下りればどんな攻撃が来るか分からないため今の内にダメージを稼ぐことにし、魔剣でスパイダーを斬りつける。
「キシュウウウウ」
魔剣の攻撃により蜘蛛の体が燃え盛り奇声を上げながら転げまわりHPが3割も減らすことが出来た、痛がっている今がチャンスと思いもう一度魔剣でスパイダーを斬りつけようとしたところ、先程までの痛がっていた様子などなく、スパイダーは俊敏な動きで魔剣による追撃を避け、カウンターを仕掛けてくる
「キシュッ」
「ぐあっ」
スパイダーのタックルにより大木に叩きつけられた俺のHPは4割を減らしていて、早く回復しなくてはならないのだが、スパイダーが待ってくれるはずもなく再びタックルしてくのを必死に横っ飛びして避ける。
その後も何度かのタックル攻撃を避け続けていると、スパイダーが糸を出し木にぶら下がる…え?
そんな大チャンス逃すはずもなくまた魔剣で斬りつけると転げまわっているのでその間にポーションを使用して迎撃に備える…
うん、これはギミックですね、また数回避けると木にぶら下がったから間違いない、多分このまま時間が経つと特殊なスキルとか使ってくる可能性も出てきたけど、そんなもん待つ必要もないので火炙りにしてやりました。
≪種族レベルが上昇しました≫
≪職業レベルが上昇しました≫
≪魔剣技スキルレベルが上昇しました≫
≪戦闘に勝利し[リトルデススパイダーの牙]をドロップしました≫×1
≪戦闘に勝利し[リトルデススパイダーの足]をドロップしました≫×4
プル!!!(凄い凄い!!!)
最近ユキの感情がダイレクトに伝わる、というか今までもそうだったのだがもっと、はっきり聞こえるようになったと言うべきか、とにかく賞賛してくれるユキを撫でながらリザルトを確認していく。
「おぉ!魔剣技スキルレベル上がってる!!」
勝利への喜びよりもスキルレベルと職業レベル達が上がった事の喜びが勝ってしまった、まぁ、ギミックが無ければ勝てなかったかもしれないが、ズルをしてる気分にはなったからな。
「牙に…足…か…気持ち悪いな」
いや、足とか気持ち悪すぎませんかね?もう少しこう、糸とかさぁー…あっ!もしかして火がダメなの?え?
考察しているうちに完全に日は落ち真っ暗になってしまったので今日は帰ることにした。
屋敷への帰路の最中に精錬をしていき着く頃には魔力水×40が出来ていて、MP総量が増えたのだと実感出来た事に感動した。
その際に錬金術スキルがレベルが上がり10になったことで新たなスキルを手に入れた。
[合成:確率で特定のアイテムを特定の条件で合成する事が出来る:消費スキルポイント1]
称号がまた効果を発揮してくれたらしく、スキルポイント1で習得出来るようになった為、17→16で即取得ですわ!
ただ、効果は今まで以上に曖昧で、俺の手持ちで合成に選べる物が無かったので、今度シャルサに聞いてみようと思った。
その後は使用人の人に魔力水を全て渡してログアウトする事にした。
読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
次話は明日の23時に間に合えば良いのですが…




