10 ボスとご対面
※前話のスキルポイント計算ミスしてましたごめんなさいm(*_ _)m
拙いですが暖かい目で読んで頂けると
幸いですm(_ _)m
め、めめめめ目の前に巨大なスライムがいる
いや、正確には少し離れて居るかもしれないが、大きいため目の前って錯覚してしまうのかもしれない。
二階建ての一軒家くらいって言えば分かるか?
もう、もうねデカいの一言ですよ(語彙力皆無)
あんなの勝てっこねぇって!!!
ほら、1番近くに居た剣士のプレイヤーがスライムの触手?見たいなのに滅多刺しにされた挙句死に戻ったし、やべえ奴だよ!
逃げるって言っても街に行くルートをボススライムが陣取っていて行けないし、ほぼ詰んでね?
どうせ戦っても負ける、街にもこのルートでは行けない、ならもう森林に行くしかないわけで深く考えることも無く森林エリアに逃げ込んだ。
「確かここからはウルフが現れるエリアだったよな」
リゼとの会話や配信で見た光景を思い出し、慎重に行かなくてはならないと思い直す。
だが、今は周りに敵は居なさそうなので一度先程現れたウィンドウに目を通す
「うっわ、このエリアにも似たようなのが居るのかよ」
ずっとここで隠れて居ようかとか考えたけど、ただのウルフでさえ徘徊系モンスターだから関係ないんだよな、俺多分ウルフに勝てないし。
そう言えばさっきのLvアップポイント振って無かったな、と思い出しAGIに全て振る
まずは、隠れながら音を立てず静かに移動しよう
そう、思っていた矢先に少し離れた位置に5体のウルフが辺りを伺っているのが見えた
近くの大きな木に視界から外れるように隠れ息を潜める。
すると、遠くの方から「うぎゃあああああ」と誰かの叫び声が上がり、ウルフ達も釣られるように其方に走り出した。
《今までの行動によりスキル[隠密行動]を習得可能になりました》
め、めちゃくちゃありがたい
スキルポイント3で即取得し残りポイントが4になったが、これで生存率もかなり上がっただろう。
デスペナも無いし、死に戻り覚悟で逃げるなりすれば良くねって人もいるかもしれないが、俺のロールプレイではデス=現実の死を意味する、最後まで悪足掻きしてこそ、このリアルな世界を楽しめると思っている
でなければ、スライム1体倒すのにポーション全消費したりしないだろ?ぶっ続け少女にキルされた時落ち込んでいたのも俺のロールプレイ的思考からだしな。
だから、今の、この状況も全力で切り抜いて見せますとも!!!
「ガルァァァァァァ!!!!!!」
あっ、ごめんなさい、冗談です許してください
想像以上に近くから聞こえた声にビビり、冗談でもなんでもないが条件反射で心の中で謝ってしまう。
「クソッ、なんなんだよテメェ!!」
「ガルルルル」
大きい木に隠れるように視線を声の方向に向けるとボスの姿を確認する事は叶わなかったが少し離れた所で5人のプレイヤーがいた。
「アキはボスのヘイトを集めて攻撃より防御優先で頼む、レイミさんとドクさんで取り巻きとアキの緊急離脱時手助けお願い、タタはHP管理とヒールを」
「「「「了解」」」」
リーダーと思われる人物は魔法士の格好をしていて的確っぽい指示を飛ばしているんじゃないだろうか?
ゲーム自体はやるがあまり俺自身パーティーを組む事が無いためこのパーティーがどのくらいとかは知らないが統率の取れた動きから熟練のパーティーなのだろうと予想する
まぁ、今のうちに逃げるか
戦わないの?って無理だろうなぁ、むしろ足手まといにしかならんだろ、俺が居ても話にあった取り巻きに負ける自信しかないからな
それにしても困った事が1つある、街に戻れるであろうルートがまた1つ潰されたのだ!
クソッまたこのパターンかよ!!!
ここに留まっていても仕方ないので踵を返し静かに歩き出す
「ワォォォォン」
ホワッつ?次は何?
右から声が聞こえて来たので首だけ振り向けば白くてかわいいウルフちゃんで〜す!
白い歯を剥き出しにして黒い瞳から鋭い眼光が見え、ヨダレをたらしてま〜す!
ワタシ エサ デス!
[ウルフ Lv8 HP150]
鑑定と同時に猛ダッシュを決め込む、見つかったらもう走って逃げるのみ、ゲーム特有の無尽蔵の体力舐めんなやあああ
あれ、なんか、疲れが溜まってきてる気がする
「や、やべぇ、追いつかれる」
どうやらウルフの方が微妙に早いらしく、言うが早いか、真後ろまで迫っていたウルフに足を爪で攻撃される
「ィっ!」
転がりそうになる衝撃を、踏ん張りを効かせて耐え、HPバーを確認すると半分以下になっていた、走りながらもHPポーションを取り出し使用する
俺が今どこを走って居るかは分からないが、兎に角足を動かし逃げるのみである
「うぐ、前にも、」
必死に足を動かしていると、少し離れた前方にウルフの群れが居るのを確認してしまった、自身でも驚く程に速度を落とさない急旋回を披露して左に曲がる。
後ろにからは複数のウルフの足音が徐々に近ずいてくるのを知らせてくれる、走りながらも必死に打開策を探すがそんな物は無いに等しい。
「「「「「「ガウッガウッ」」」」」」
1番最初にヘイトを買ったウルフが再び攻撃を仕掛けてくるのを音で確認していた為少し速度を落とし振り返りざまに木刀を横なぎに振るうと口を大きく空け噛み付こうとしてきたウルフの頭部にクリーンヒットし、後方に飛んでいく。
「キュゥゥゥゥン」
再び踵を返し必死に足を動かし逃げる。
「ガウッガウッ」×10
後ろ振り向く余裕なんて無いから確認は取れないが、どんどんウルフの数が増えてる気がする。
「ガルァァァァァァァァァァ」
あれから、どれ程走ったかは分からないが、一際大きい声が聴こえるてきたので、足は止めずに振り返る。
そこには、軽自動車と同程度の大きさの真っ黒いウルフが他のウルフを跳ね除けて此方に迫って来ていた。
タダでさえギリギリ逃げれていたのに、速度も桁違いのウルフに目を付けられてはどうすることも出来ない。
ボスウルフの爪が背中に迫ってきて、あぁ、ここまでか……
そう悟って最後の悪足掻きの様に迫っていた爪に木刀で横薙を振るう
威力を全く防げず俺はかなりの距離吹き飛ばされる。
HP的にはほんの僅かで残ったが、垂れ込む俺は直ぐに立ち上がる事も叶わず、最後の一撃に備えて目を瞑る。
「ガルァァァァァァ!!!!!!」
「ガウッガウッ」
目を瞑ってからどれくらいの時間がたっただろうか、30秒か1分かたった所で全く追撃されない違和感を覚える
「ガルゥゥゥ」
「遊んでるのか?」
ボスウルフは確かに1mに満たない距離に位置して居るが威嚇のような唸り声を上げるばかりで攻撃してくる気配がない。
「なにこれ???」
先程までは気づかなかったが透明感のある水の様な物で出来た結界の様な物が俺とウルフの間に存在した。
どうやらウルフは結界より此方側に来れないようだ。
「な、何とか助かった〜」
そう思いポーションを使用して横になり、安心感からきた疲労を回復させるのだった。
読んで頂きありがとうございますm(*_ _)m
次話は明日の12時に予約しましたm(*_ _)m




