表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
M.diary  作者: 何故
4/10

作文能力の無いとある学生の日記ー4

 朝、起きてすぐ、妙な感覚だった。空腹感、つまり飲食物を摂りたいという感覚、というか欲が無かった。排泄行為、睡眠はしたいと思うのに、食欲だけがわかなかった。とても不思議だったが、別に不便なわけではなかったので、とりあえず放置することにした。そうこう考えているとあの奇妙な鐘が鳴った。そういえば朝は必ず集まらなければいけないということをを思い出し、急いで僕はあの講堂に向かった。

 部屋に最初は2、3人しかいなかったが、続々と部屋に入ってきた。中には急いで来たのか息切れしている者もいた。画面には昨日と変わらずスライドとルールが変わりがわりに表示されていた。だが、全員が揃うと鐘と同時に画面に会議開始と表示された。何について話し合えば良いか全く分からなかった僕は、昔見た人狼ゲームの動画の進行を思い出して、自分の役職を開示し合おうと提案した。それは半分以上が賛成してくれたので、全員が開示することになった。ここで役職の数が合わないのはやはり当然だった。事実から記すと、アダチとワタナベが自分が占い師だと名乗り上げたのだ。恐らくどちらかが人狼か狂人なのだろう。そしてニイイが探偵だと名乗った。それ以外は皆村人と名乗った。役職を隠匿している者が騙っているのは間違い無かった。一先ず白確だったニイイを中心に会議が行われることになった。そして占い師、探偵の能力を確かめてみると、占い師は毎晩一人の陣営が自分のスマホを用いることで分かるというものだった。だが狂人は白陣営と出るのはここでも変わらなかった様だった。そして探偵は人が死んだその翌晩から陣営がどちらか分かるというものらしい。これは死体、もしくは死人の部屋を自分のスマホで撮影することで分かるというものらしい。これも狂人は白陣営と出る様だった。だがそれ以外は話す内容が無かったので、ここで会議は終了することした。すると鐘が鳴り、画面には会議終了と表示された。どうやら会議自体は時間制限はあるものの、参加者の意志で終わらせることは出来るらしい。この後はどうするのかと思っていたが、画面には特に指示は出なかったので、各々自由に過ごすことになった。ちなみに僕はずっと部屋に篭ってこの文を書いていた。これはたまたま机の上にペンと手帳があったからだ。何となくだが、記録しておくことにした。これに特に理由は無い。

 そうこう僕がペンを走らせていると、鐘が鳴った。これは夕方の会議を報せるものだった。僕達は急いで部屋に向かい、全員が着席すると、朝と変わらず画面に会議開始と表示された。最初はさっきまで何していたのかとか雑談していたが、少し経ったらニイイが誰も触れなかった話題に触れた。そう、誰を追放するかという話である。ルール上では強制力は無いとされているが、これは恐らく多数決で決定しろというものだろうと僕は全員に伝えた。そして同時にローラーという行為があるのも僕は伝えた。ローラー、グレラン等と呼ばれるこの行為は役職が明確になっていない者、つまりはグレー状態の者をを適当に選び、追放するというものである。だがこの行為には半数以上に反対された。いくらゲームとはいえど、人の命が掛かっているのにそんな非人道的な行為はしてはいけないというのがその者達の言い分だった。とにかくこの話題には触れずに、占い師の白黒をハッキリさせるために、占い先を一人にしようという流れになった。この占い先はローラーの話題を出した僕になった。まあ当然だろう。わざわざそんな話題を出すのは黒陣営の行為だろうと思われている様だった。そんな話し合いの途中に鐘は鳴り、画面に投票開始と表示された。それと同時に全員のスマホは振動した。そこには全員の名前と拒否の文字があった。一応ニイイが拒否を選択するように呼びかけていた。全員の投票が終わったのか画面に投票終了と表示され、その後に投票結果は多数決により拒否が選択されました。よって今回の投票は無効となります。と、表示された。そして鐘は鳴り、全員が部屋に戻った。部屋に戻った後はまたこの手帳に記録を取っている。こうしている間も人狼は誰かを殺しに行っているのだろうかと思うと背筋が凍る。この恐怖の中で僕は眠らなければいけないのかと思うと僕は本当に怖い。この場合は怖いと恐いのどちらを記せば良いのかという考えでも持たなければ本当にキツイ。そんな考えを持ちながら僕は眠ることにした。明日の朝に何も起こらなければ良いなと切に思いながら。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ