作文能力の無いとある学生の日記ーE
これを読んでいるという事は、第三陣営と君はなったのだろう。そんな君にはあの手帳の真実を伝えよう。人を殺したとき、僕は何とも言えない気持ちだと記したが、アレは嘘だ。実際は特に何も感じなかったし、あんな事を思った訳では無かった。あえて何か感じたかというと、ただ殺した感覚だけが感じた。脚色しただけである。そして人の死んだ順番だが、アレも後半から違う。違うのは阿部が追放された後からだ。第三陣営は参加者人数が半分以下に減ると村人の中からランダムに一人が第三陣営となるらしい。そこで僕が第三陣営になった。役職は暗殺者だった。どうやら他にも複数あるらしいが、僕は前回参加した者が残したメモから、科学者というものがあるらしいが、それしか知らない。そしてこの役職は、人狼でも毎晩一人殺せるというものだった。第三陣営の勝利条件は、参加者全員が死亡する事だ。科学者だった前回の参加者は毒ガスを使って殺し回ったらしい。人狼を殺してもゲームは終わらない。そう前回の参加者は記していたので、ハルトを殺した。ここでも事実を歪曲したことを伝えよう。人狼は木戸では無くハルトだった。ちなみに本名は鈴木悠斗だった。人狼を最初に殺せたのは偶然だった。何故役職が分かるのかって?それは安達を見ていれば簡単に分かった。主人を失った安達は見ものだったからだ。そして投票で安達は追放された。理由としては記すまでも無く、一番の人狼候補だったからだ。まあ人狼はもういないのだが。そして林崎と木戸は互いに村人だというのに、気付きもせずに討論していた。アレは最高だった。ホントに面白かった。思わず声が出るのを何度堪えたことか。やはり殺さずに討論させて正解だった。投票の時に僕が拒否に投票して、追放が出来ず、二人は顔を見合わせて僕の顔を覗いた。あの時の表情ったらホントに面白くてしょうがなかった。その晩は木戸を殺した。そして翌日、林崎の絶望する顔を見ながら講堂で僕はあの子を殺した。本当に最高だった。彼女の、あの悲痛な叫びが部屋中を木霊したあの空間は、何とも記し難い、最高の空間だった。僕が真実を伝えると、更に良い叫び声が響いた。君も味わえる様頑張ると良い。あの表情と叫び声は何にも代え難い最高のものだった。是非君が見れる様祈っているよ。まあこんな事をしてきた僕が唯一後悔している事があるとすれば、追放で木戸を殺すのが、林崎の心をより壊せたかもしれないと思うくらいだ。まあ、では頑張りたまえ。