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大山 駿編 二級冒険者と加齢臭 その12

<異世界(大山 駿)サイド>


馬には悪いことをしたが、翌日の昼には孤児院に帰ることが出来た。孤児院に帰ると、なぜか元気なアークが見たこともない商人の男を看病していた。


オレは弟子のメイダスが8日病の特効薬を作ると信じて、ベルティーアとパメラがいる寝室で待っていた。


「お師匠様! 駄目ですよ!! お師匠様にも感染してしまいます!!」


「ふっ、心配するな。もう感染して発病している」


感染していなければ、あの程度のゴブリンゴーレムやゴブリンナイトなど蹴散らしてくれたのだが、正直、相手が引いてくれて今回は助かった。しかし…ゴブリンの国か。また当分帰って来れないかもしれねぇな…。


オレは二人を見る。ベルティーアの体力は酷く消耗していた。ただでさえ栄養価の低い食事が出る孤児院で、疲労も溜まっているのだ。オレはベルティーアの手を握りたいが、隣にはパメラも寝ている。今もパメラはオレと結婚するつもりでいるのだ。


***** ***** ***** ***** ***** 

<北条 彩乃サイド>


学校は臨時休校が続いていた。


わたしたちの目の前で消えた根岸くんの件でさえも、警察は聴取のとき、にわかには信じがたいを繰り返し口にしていた。しかしTVのニュース番組の生放送で忽然と人が消えて、不本意ながらも生徒たちの証言が立証されたのだ。


これは強烈なインパクトだった。一体何が原因で消えるのか? 世界の各メディアや有識者でさえ、手がかりさえ掴めない情況に、警察は学校に原因を擦り付ける形で休校にさせたのだ。


まぁ、原因は、わたしなのだから、あながち間違ってもいないけどね。


メディアを巻き込んださらなる事件が起きた。いや…起こしたのだけど。TVを観ていると、また学校に異世界転生希望者たちが集まっていた。TVに映っているプラカードを持った人物を適当に異世界を送り込んでいたら、なんと他人の名前だったため、全く別の人物を異世界転生させてしまったのだ。


これは2つの論争を巻き起こした。


1つ目は他人の名前を持っていた人物はどのような罪に問われるのかということ。


2つ目は本人の名前と勘違いして失踪させたということはTVを観ていた人間の仕業ではないのかということ。


それから数日が経過して、他人の名前のプラカードを持った人物が逮捕された。現在取り調べの最中らしいが、どうやら失踪する可能性を認識していながら名前を出したことが、何らかの罪に当たるのではということだ。


また2つ目の有力なTVの世論調査によると、40%が人間の仕業、33%が学校の呪い、18%が本人の意志、と意見が別れていた。


わたしはTVのニュースやワイドショーなどで、コメンテーターたちが、今回の事件に関する見解で気に入らないのが意見を言ったら、速攻で異世界に送るようにしていた。


送り先は、ゴブリン国か、大盗賊団なんだけどね。


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