岩下 さくら編 アークと魔法の本 その8
<異世界(岩下 さくら)サイド>
アンダとヒルクが買い物から帰ってきた。そこにハーフエルフのショタっ子。確か名前は…メイダス! メイダスが慌てて部屋に入ってきた。
「みんな、聞いてくれ。ギームスがヴァグナーを刺して逃げている。今、ギームスは混乱しているはずだ。危険だから、この部屋に鍵をかけて、ギームスが来ても入れないでくれ。いいかい? 言ったことをしっかりと守ってくれよ?」
メイダスが部屋を出ていくと、ヒルクが部屋中の窓や扉に鍵をかけた。
アークは、両親が盗賊団と繋がっていたことによる混乱を押し沈め、年長者であるがために、年下の子どもたちを安心させるように口を開いた。
「心配することはないさ。きっと剣の修行でもしていたんだよ。それで偶然、そうなっただけだ。多分、ギームスは驚いてるだけだよ。俺だって、そうなったら逃げ出しちゃうよ」
「そ、そうだよね」ギームスのことを本当の兄のように慕っているアンダは安堵したように言った。
(俺に力があれば…目が見えれば…魔法が使えれば…本が読みたい!)
(きた!! アークの意思が…本を、私を、欲している!!)
アークはいつもと感じの違う感触に戸惑った。
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<北条 彩乃サイド>
「北条さん? 調子はどうですか?」
保健室のカーテン越しに養護教諭が声をかけてきた。わたしは急いでかばんに水晶をしまう。かばんを持ち込んだ時点で、帰宅する気満々で保健室に来たのがバレるがどうでもよかった。
「は、はい…少しは気分が楽になりました」
「カーテン開けるわよ」
カーテンが開くと、養護教諭と見知らぬ二人の男性が立っていた。
「あのね。今、連続失踪事件を調査中の刑事さんが、北条さんの話も聞きたいんだって」
「わたしのですか? はい…」
わたしは上半身を起こそうとするが、養護教諭にそのままの姿勢でと言われ、横になった状態で質問を受けることになった。質問するのは年配のベテラン刑事の方らしい。
「まずは、ずばり連続失踪事件について、何か知ってることはあるかな?」
「わたしの知ってることですか? えっと…この前TVを観たとき、確か…男女4名が失踪とか、そんなのが放送されていたことぐらいです」
「あまり…興味がない?」
「いえ、岩下 さくらは、幼馴染で一番の親友ですから、でも…正直ショックでした。なぜ、何も相談してくれなかったのかと…」
「何も変わったことが無かったのかい? もしかしたら北条さんが、何か知っていると思ったのですが…」
「わたしがですか? すみません、お役に立てなくて…。」
ぐはっ! かなりの低評価…ありがとうございます。
でも、評価して頂いただけでも、感謝です!!




