新宮司 純編 聖女と吸血姫 その2
<異世界(新宮司 純)サイド>
真夜中のハーデェレンの寝室。誰の気配もないことは、ウェリルメルの結界魔法で確認済みだ。
「ウェリルメルお姉様…約束通り、ずっと我慢していました…だから、もう…待てません」
ウェリルメルは、聖女専用の服をずり下げ、うなじを顕にする。
ハーデェレンは犬歯にかかる変化の魔法を解く。カプリとウェリルメルのうなじを噛んだ。
吸血は性的な快感を伴う。聖女であるウェリルメルは、人に見せられない状態になるが、結界魔法により、声も姿もかき消されたいた。
「ハ、ハーデェレン…。そ、そろそろ…」
ハッとハーデェレンが我に返る。
「ご、ごめんなさい。お姉様…」
「ふふっ。いいのよ、二年と半年、よく我慢できましたね」
ウェリルメルはハーデェレンの頭を撫でると、服の乱れを整え、寝室を出て行った。
ハーデェレンは、我慢などしていなかった。吸血姫としての才能か、ウェリルメルが時折見せる殺意に気が付いていたのだ。そのため夜な夜な吸血鬼としての能力を発揮し、レベル上げをしていたのだ。
■名前:ハーデェレン ■職業:吸血姫 ■性別:女 ■年齢:9 ■Lv:13
ふ〜ん、ガキのくせに、結構頑張ったんだな。
スキルも、変化、霧化、魅了、吸血、探知、召喚、血術など、かなり使えるものだらけだ。
俺は霧化を使い、総本山である女神教会の建屋を出た。そして”霧の都ベスタラ”も夜のうちに一気に抜け出す。
***** ***** ***** ***** *****
<北条 彩乃サイド>
異世界を覗ける水晶がLv3になったとき、人の関連図や背景・歴史などを詳細に読み取れるスキルが手に入ったのだ。今回は、それを使い聖女と吸血姫の関係や背景・歴史などをダイジェスト版で、読み取ったのだった。
ふむふむ。いや〜。聖女様、怖いね。新宮司くんが教会を抜け出すところも黙って見てたし。きっと外で暗殺する気なんでしょうね??
アークにたどり着くまでのサバイバー的なイベントが発生することを楽しみに待ってるよ。
貧民街は、大山くんがギルドに顔を出したり、王宮に顔を出したり、忙しい毎日を過ごしているので、四角関係に進展なし。
あとアークも生活の手伝いだけだけど、筋力が付いてきたみたい。さくらの魔法の本は、自分のレベルが上がるけど、アークとコンタクト取れない状態が続いている。
あの駄目ゾンビは、土の中。魔法のランプは、地下迷宮。
5人も異世界に送り込んでしまった。これ以上犠牲者を増やさないように、自殺も考えたけど、ごめん、怖くて無理だ…。
マジ、ごめんな、みんな! せめて異世界で楽しく暮らしてください。




