石田 悠人編 地下迷宮の秘宝 その1
<異世界(石田 悠人)サイド>
(はぁ…。どうも〜! 僕、魔法のランプで〜す。)
異世界であることも、魔法のランプであることも、素直に受け入れた。だが孤独は駄目だ。誰かの笑い声が聞こえないなんて、無理、寂しい。僕がお調子者の理由、それは極度の寂しがり体質にある。いや、本当のことを言おう。ただの怖がりです。ビビリなんです。でも誰かがいれば怖くない!
えっとね。高1になっても、お母さんと一緒の部屋で寝ている。これはマザコンとかじゃないから! 怖いだけ。学校から帰って、家に誰もいない時、それは地獄の時間だ。たまに家って、パキンッ! とか音するじゃない? それだけで、パンツ交換コースだから。
そんな僕が、何処だか知らない小さな部屋で、1人きりとか、すげー罰ゲームだ。いや、リアル拷問だ。
■名前:エミーラ ■職業:魔法のランプ ■性別:− ■年齢:800 ■Lv:22
こんなのが僕の正体。ちなみに魔法なんて大得意。炎をブッパ全快だぜっ!!
しかし人も魔物もいない。誰もいない。
炎の魔法なんて、全く無意味。時空魔法がよかったな〜。
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<北条 彩乃サイド>
うぅ…。先にゾンビくノ一少女に転生させた花音さんが全くのノーリアクションなんで、石田 悠人くんの話が始まってしまった!!
これには少し憤りを感じます。
魔法のランプこと石田くんが動けないのは仕方ないけど、ゾンビっ子が動かないのは、納得できません!!
流石に睡眠不足ですね。寝たのが朝4時。でも今日は、夏休みの登校日です。ちなみにわたし、皆勤賞系なんで、休むという選択肢はありません。学校に行くのは大好きですから…。
制服に着替えて、あることに気が付く。あっ、わたし…太ってしまった。
そんでもって、ここは教室。ある噂が飛び交っていた。
真面目で大人しい読書系の岩下 さくら。下手だけど熱血スポーツ系の大山 駿。陸上部期待の新人素敵な貧乳系の藤浪 花音。ノーテンキ・ノーストレス系ショタっ子の石田 悠人。
この4人が、次々と失踪したことで、学校関係者達は大騒ぎになっているらしい。
なんと! 連絡網じゃなくて、先生直々に…安否確認があったというのです。確かに、電話が鳴っていた気がしたけど、異世界で忙しかったから無視していました。本当にすみません…。
藤浪さんはノーリアクションなんで知りませんが、他の三人は結構、異世界を楽しんでいますよ?
でも…。石田くんはビビっていましたけど…。
そんな訳で体育館に集められ全校集会で、家出や犯罪に巻き込まれないように! と口うるさく言われ、教室では、担任の中田先生は、4人の無事と、何でも良いから情報を下さいと、涙ながらに語っていた。




