陽の始まり
やってきたのは他でもない夫の風難通と二人の子供たちである。
風難通は英気あふれる顔立ちをしており背格好も見るからに丈夫の男でありまたの名を「上雲剣」と言われるほどの剣の達人である。
二人の子供は風難通と林英の子供で姉の風芙、弟の風飛備ともに両親の顔立ち似ている、年は張法よりも三、四歳低い。
林英はこの三人を見て喜ばないわけがない。
「難通さんっ!!」
林英は大声で風難通に叫んだ。
その声で風難通は林英に気づき林英の元へ翔けてきた。
「英!!」
林英の元へ来ると子供たち降ろし林英に微笑み両手でその手をとって肌で存在を再確認した。
子供たちは傍らでその様子を眺めニコニコとしている。
ふと、風難通は妻の右手しかつかんでいないことに気づき左手を取ろうとする。
しかしそこには何もなかった、あるはずの左手がないのだ。
これには父子三人は愕然とした。
「こ、これはどうしたことだ。」
風難通は声が震えながら林英に問うた。
ガサッ
風親子のそばで物音がしたと思うと、
「おばさんから離れろっ!!!」
と小僧が風難通に殴りかかってきた。
しかし難なくこれをかわされ小僧は勢いあまって転倒した。
「この人たちは見方よ。」
この小僧はあの張法である。
林英の言葉に一瞬訳がわからずいた。
林英は張法と風難通の間に入り取り乱している二人をなだめこれまでのことを話し出した。
張法は四人の関係を知って納得した、が風難通は謎の男のことをしきりに罵倒している。
二人の子供たちは訳がわからず母親の腕がなくなったことに悲しみを覚え泣き出してしまった。
「これからどうするか。」
風難通が林英と共に今後のことを話し始めている。
風難通が山に来て三日目である。
子供たちは三人で遊んでいる、風芙、風飛備の二人ははじめは張法のことを父親に殴りかかったことからよく思っていなかったがそこは子供で一緒に遊んでいたらすぐに気にしなくなっていた。
「しばらくはここに居ましょう、
まだ傷も癒えていないしここなら滅多に人もこないから落ち着くわ。」
「張法には悪いがしばらくここに居させてもらおうか。」
「その張法のことなんだけど。」
林英はその双眸を風難通に向けながら
「私たちの弟子にするのはどうかしら?
彼なら義侠心もあるし武芸の飲み込みも早いと思うんだけど。」
「うむ、
私もそれは考えていた、英も同じ考えなら彼を弟子にしよう。」
風難通は子供たちを見ながら言った。
「この気に芙と飛備にも武芸を教えていこう。」
「思い立ったが吉日、早速弟子入りさせましょう。」
二人は遊んでいる子供たちを呼びとめ弟子入りのことを聞かせた。
「これからお前たち三人に古書派の武芸を教えていこうと思う、張法は英を助けてくれたその義侠心に見込んで私たちの弟子にしたいと思っているんだがかまわないかな。」
「はい、
弟子にしていただけるなら光栄です。」
「では、これからは師弟だ。」
「ありがとうございます。」
言うなり膝を折って叩頭した。
芙、飛備も同じように叩頭しだした。
三回やり終わり立ち上がると風難通の話を聞いた。
「古書派の戒律は今のお前たちに言ってもまだわからないだろうから今は私と英の言うこと を聞いてくれればいい。」
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うまく書けていません。
これからはキャラクターに色をつけていきたいと思います