My crazy friend(4)
新しいクラスはにぎやかで、クラスの男女の仲が大変よかった。
それでも私は輪に入らないでいた。とにかくひっそり、影となってクラスにいたかったから。
「何で、ナオミ以外の人としゃべろうとしないのー?」
ある日の昼休み、ナオミちゃんと2人でお弁当を食べているとナオミちゃんが不思議そうに聞いてきた。
「別に・・・。理由は無いけど」
「じゃー話そうよー」
「いやだー。それより食べたら図書室行こう」
「うん、そうだね」
それから10分後、お弁当を食べ終わると私たちは図書室に行った。学校の図書室はかなり広い。まぁ、私立だからっていうのもあるけど。
「ナオミも本借りる~」
「ナオミちゃんの場合雑誌でしょ」
「そうだね~」
そしてナオミちゃんは雑誌のコーナーに行ったので、私はこの前借りた本の続きを探した。
「うーん・・・この辺だっけ?」
本棚を探すと、私が読みたい巻の前後はあるのにちょうど読みたい巻がなかった。
「・・・なんでだ。この本読む人なんか全然いるわけないのに」
しょうがないので同じ作者の違う本を借り、カウンターに持っていった。カウンターには男の図書委員一人が暇そうに本を読んでいて、私がやってくるとめんどくさそうに本を閉じ貸し出し手続きをしてくれた。
「あれ、貴方もこの人の本、読むんだ」
図書委員の人が返却日のスタンプを押しながら言ってきた。ちょっとかっこいい人だった。
「そうですけど・・・。何でですか?」
「僕もちょうどこの人の本、読んでいるんですよね。ほら」
と、さっきまで読んでいた本を私に差し出す。それは私が読もうとしていた本だった。
「それっ・・・私が読もうとしていた本!!」
思わず叫ぶ。
「へ・・・あっ・・・それなら放課後にもう一回来てくれれば読み終わるから・・・」
「本当!?じゃあ放課後来るから!!」
「了解。じゃあまた」
「うん」
そして、ナオミちゃんを探して教室に戻った。