My crazy friend(3)
学級委員ってめんどくさいですよね。もうこりごり。
ぴぴぴぴぴ・・・
私を至福の時間から現実に呼び戻す目覚まし時計が鳴り響く。あーあ、もう朝か。
「学校サボりたいな・・・。」
まぁ、そんなこと親が許すわけがないので布団から出て朝食と弁当を作りに台所へ行く。歩きながらふと考えた。なんで私はこんなにいやいや生きていかなければならないのかね。めんどくさいしつらい。「それを考える時間が無駄なのでここらへんで強制終了」と呟いた。
*** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
あっというまに委員会を決める時間が来た。
「それでは、委員会をきめましょう。最初に男女1人ずつ委員長を決めてもらって以後はその2人にまかせるからよろしく。」
要するに先生はめんどくさいのね。それで私に余計な仕事が増えるから止めて欲しいんですけど。
「んじゃーまず、委員長やりたい人はいるか?」
いるわけないじゃん。いたら明日は雪降るよ。
あたりを見渡すとみんな黙り込んで教室はシーンとしている。休み時間のあのにぎやかさはどこに消えてしまったのだろうか。
「積極的になりましょうよ。」
・・・なんでそこまで立候補にこだわるんだよ。
「せんせーい!!」
ナオミちゃんが手をあげた。授業中に手を挙げたこと無いのに・・・。きっと明日は台風が来るね。
「はい何ですか?」
「私、学級委員長やりまーす。」
訂正。明日は空からブタが降ってきます。クラスの空気が凍りついた。そりゃー変な子に学級委員やられたらたまんないだろうね。ついでに先生も凍り付いてる。
「え・・・君、大丈夫?」
先生は去年もこの学校にいたのでナオミちゃんの問題行動についてよく知っている。
「大丈夫だ。問題ない。」
いや問題ありまくりだから。
先生はしばらく考え込むと
「まぁ本人が平気って言っているし・・・みんないいよね?」
うなずく子、わずかにうなずく子、リアクションをとらない子もいたが反論する声が無かったので結局ナオミちゃんが女子の学級委員になった。そして私は風紀委員をやることになった。意外なことにナオミちゃんは上手く委員会決めを進めていたよ。
委員会決めが終わるとすぐにナオミちゃんは話しかけてきた。
「学級委員の仕事ウチにあってるかもー。」
「よかったね。つか昨日風紀委員やるって言ってなかった?」
「・・・気が変わったの。1回ぐらいやってみたかったし。」
「そっかー。」
私のことを思ってとかじゃないのね。
「それもちょっとあるかも。去年の麻美、ちょっと嫌そうにやっていてかわいそうだなぁと思ったから。」
いきなり言われてびっくり。誰かにそう思って欲しかったけど、だれもそんなことを考えてくれてなかった。
「・・・ちょっとトイレ行って来る。」
私は慌ててトイレに駆け込んだ。そしてトイレの個室に入り鍵をしめたとたん涙があふれてきた。分かってくれていた人がいた嬉しさで感極まって。
コメントくださいな。