いつもの光景
たぶん一ヶ月に一回の更新になると思います。
なにかおかしな点や誤字脱字などありましたらご連絡いただけるとありがたいです
魔王と大臣
「おいセバスチャンお茶をもってこい」
ここは魔王城の王の間、そこに2人の魔族がいる
一人はセバスチャンと言われた中年でいかにも結婚できませんでした的な空気を漂わせる
男、最近メタボを気にし始めたらしい自業自得だがなだって運動してなさそうだもの
「どんな空気だ!!それに毎日10kmは走っとるわ」
そしてもう一人はこの魔界の王である名をサタンと呼ばれる者が王座に座っている
その者はまさに完璧な魔王、身長は185cm、体重60kg適度な筋肉がつき顔も凛々しく笑うと・・・
「そんな捏造はしなくていいですよチビの女魔王様、そして私はセバスチャンではなくメフィストフェレスですよ」
「うるさい!!お前の名前は嫌いなんじゃ、なんでお前の名前は魔王って意味なんじゃそれにいつも儂にお茶もってきてくれるから」
王座で足すらつかないちっちゃな魔王様がキーキー喚いています
「意味がわかりません!!そんなことより早く政務をしてください、頭だけはいいんですから」
「おい・・頭だけとはどういうこと、っぶ・・・」
玉座から立ち上がった魔王はそのままメフィストフェレスの所に行こうとしたがつまずいて転んでしまった・・・
「運動神経ゼロ、魔力量ゼロ、威厳ゼロ、他国の王との謁見も舌が回らずなにを言ってるんだかわからず苦情が殺到、ちっちゃいですから」
「最後のちっちゃいは余計じゃ」
起き上がった魔王は鼻をおさえて抗議した
「あ、あとロリですから」
「おまえ~~儂をなんじゃと」
「ダメな王様です」
にっこりとした表情で返されたためなにも言えなくなってしまった魔王
「今の時代外交が一番国を安定させる重要な役割なんですよ、わかりますか馬鹿魔王」
「うっ!」
「なのに魔王様ときたらなんですか他の国の王の威圧に負けて縮こまって馬鹿なんですかアホなんですか」
魔王の目にうっすらと水がたまっていく
「そんなに言わんでも・・・」
「言われたくなかったらさっさと仕事をして挽回しなさい」
「・・・はい」
魔王はそうメフィストフェレスに言われとぼとぼと政務室にむかった
「ふ、これくらいで儂が負けたと思うなよセバスチャン!!そうだあいつの顔をペンキまみれにしてやろう」
負けを認めようとしない魔王、今度は政務室に報告書を届けにくるメフィストフェレスにこっそり手に入れておいたペンキをもって扉の目の前で待機する
お、足音が聞こえてくる。セバスチャンめ儂にさんざん悪口を言ったこと後悔させてやる
コンコン
扉から扉を叩く音がきこえた
「ククク、さぁさぁ早くこい」
「魔王様、見てほしい報告書がありま「ぶへ」・・・なにペンキなんか被ってるんですか魔王様」
魔王が構えていたのは扉の前、勢いよく開いた扉のドアが勢いよくペンキを持っていた魔王に直撃
頭から赤いペンキをかぶった魔王がうつ伏せで倒れている光景は何とも言えない光景だったとか
「魔王様、お見合いのお話が」
「ほぅ、どこからだ?」
政務室でお菓子を笑顔で食べていたところにセバスチャンことメフィストフェレスが手にお見合い写真を持ってきた
「えっと天界のミカエルという方からです」
さりげなく机に置いてあるお菓子を没収しつつメフィストフェレスはお見合い写真を差し出す
「あっ!なにをする!・・・こいつ何歳だ・・・」
「この方はだいたい40歳くらいでございます」
「ロリコ、むぐ」
「それ以上言ってはなりません、いろんな意味で」
ばたばたとする魔王に手を押えて次の言葉を言わせないようにしているメフィストフェレス、傍から見ればメフィストフェレスが魔王を襲っている光景に見えなくもない、もし偶然その光景を窓から見ていた者がいたとしよう・・・
次の日からメフィストフェレスはロリコンと影から言われ始めたという
「なにしてくれんだ魔王これでもう一生一人もん決定じゃねえかーー」
「あきらめろ、お前に貰い手はおらん」
影から魔王様がメフィストフェレスを好きになったという噂が・・・
「根源をひねり潰しにいくのじゃーー」