1話 スカウト
さて…意外にも色んなジャンルに精通している私ですが今回は恋愛系!精通しているのも教えのおかげなんですが…今回の恋愛…かなり力いれていきたいと思います!
恋愛系は好きなんですけども…自分で書きながら読んでて…うわこれいいな…って思うのは…なんだか少し変な感覚…架空の他人の恋愛を楽しめる脳に感謝…
ガチャリ…
ドアを開けると
中からのクラッシックのバイオリン音色が聞こえる
ターサー「…」
ターサーは一瞬で思った…
ターサー「…(確実に服装を間違えたな…)」
メイド育成学校…そう…ここは合格したメイドをスカウトしに来れる…金があればの話だが…。
メイド育成学校は昔ながらの教育方法があった…厳しく…とにかく厳しく…そんな教育方針だったが…現代になってきてそれが問題視され緩和されていった…今や普通の学校よりも入りやすい、しかし印象が悪いのは変わらないようで、人数はそこまでいない。
ターサー「…(屋敷を買ったとはいえ…流石に無法者として過ごしてきた俺にはあの広さは手に負えない…)」
ターサーは少し思い出す
ターサー「…(あいつらとの旅…楽しかったもんだな…)」
そう考えていると一人の男が近づいてくる
白い髪が少し剥げている白い髭を生やした男
ターサー「…(こういうやつは常に目を閉じてるな…そのくせにメガネ…老人って全員そうなのか?)」
男は話しかけてくる
ハルウィヤ「おっと…ミスター…ターサー?ですかね?スカウトのおかたで?」
ターサー「あぁ…さっき連絡したターサーだ…案内がほしい…」
ハルウィヤ「お安いご用…行きましょう」
ハルウィヤは腕を後ろに組んで優雅に前を歩いていく
ハルウィヤは歩きながら口を開き言う
ハルウィヤ「申し遅れました…私はハルウィヤと申します…ミスター…ターサー?」
ターサー「ハルウィヤ…よろしくどうも…」
ハルウィヤ「それにしても…電話対応…苦手なようですね?」
ターサー「あぁ…いつになっても慣れない…ついこの間線がついてる電話が出たと思ったら…気付いたら鉄の板だ…」
ハルウィヤ「私もわかります…未だにガラケーを使用してますよ」
ターサー「俺はまだ糸電話を使いたいくらいだ」
ハルウィヤ「私も耳が遠くなければそうしてましたよ…」
ハルウィヤは笑いながら言う
ターサー「そうだな…」
ターサーも笑いながら
そうして一緒に歩いていたら前を歩いているハルウィヤがなにやら女性に声をかけられる。
???「ハルウィヤ…」
ハルウィヤ「…サリー様…」
女性は赤い瞳をし茶髪のような…黒髪のような…
サリー「この者は?」
ハルウィヤ「あぁ…先ほどお伝えしていたスカウトの者です…」
ターサー「どうも…ターサーだ…」
サリーは下から上まで睨むようにターサーを見ると
サリー「…あなた…本当にスカウトなのかしら?そんな格好で…」
ターサーは昔の癖で無法者の格好をしている
ターサー「…(まぁそうなるか…ホームレスにでも見えるか…っ…金ならある…文句ねぇだろ…なんて言ってやりたいが…穏便に…)」
ターサーは俯いた後顔を上げ言う
ターサー「お金ならあるぞ…?」
サリー「お金じゃないのよ…良い?私にとってここのメイド達は娘同然なのよ…あなたのような汚い人間に雇わせるほど優しくはないわ…」
ハルウィヤ「サリー様…」
ターサー「分かってる…勿論意識するはずだったが…先に俺の本性を見せた方がメイドも安心するだろ?バカみたいに高いスーツを着て演じるよりはな」
サリー「そう…案外まともなのね…まぁいいわ…少し話をしたいわ…」
ターサー「え?だが…」
ハルウィヤ「…サリー様が直接審査するのならば…それに越したことはないです…」
ターサー「なら…」
サリー「ふふ…じゃ良いわね…?行きましょ」
ターサー「あぁ…」
サリーに案内されながら部屋に入る
部屋に入り少し見渡す
ターサー「…(ワイン…ワイン好きか…)」
サリーは机に座ると
サリー「そこにお掛けになって」
ターサー「あぁ…」
ターサーは目の前の椅子に座るとサリーと顔を合わせる
サリー「さて…あなたの財力を調べるわね…」
サリーはきちんと整頓されたファイルから書類を漁る
サリー「…ターサー…ふむ…なるほど…あなたの財力は…あら…過去一番ね…」
ターサー「あぁ…余してるんだ…さっきも言ったとおり…スーツを買ったりしないからな」
サリー「良いことではないわね…まぁいいわ…あなたの財力なら一応…最高級メイドも雇えるわ…」
ターサー「最高級?それに越したことはないな…」
サリー「そう…」
サリーは少し考える
サリー「なら呼ぶわ…他にはどうするのかしら?あなたのお屋敷の情報を見るからに…あと二人は必要だと思うのだけれど…」
ターサー「…ここのメイドで…お互い仲が良いメイド二人を」
サリー「良い考えね…なら…この二人を紹介するわ…」
サリーは机に書類を出して見せてくる
ターサー「ゆい…シロ…シロは指導員…なるほどな…片方は…問題児か?」
サリー「えぇ…そうね…真面目にやれば良いメイドなのだけれど…」
ターサー「ふぅむ…まぁ…良いだろう…あとはこの二人にする」
サリー「決定ね…」
サリーは机の上の子機を取り電話する
サリー「メアリー…ゆい…シロをメイド長部屋に寄越してちょうだい」
しばらくして…
コンコン…
失礼します…
綺麗な声が聞こえる
ガチャリとドアが開く
そこには…茶色のサラサラな左分けロングヘアーに…オレンジ色の綺麗な瞳…
ターサー「これが最高級メイドの?」
サリー「えぇ…メアリーよ…メアリー…挨拶しなさい…今日からのあなたのご主人様だわ…」
メアリー「メアリー・アン・ローズです…何なりとお申し付けを…」
ターサー「ターサーだ…」
メアリー「私達メイドはご主人様をご主人様としか呼べないので…」
ターサー「そうなのか?」
サリー「えぇ…近年メイドと距離が近すぎる雇い主が問題になったのよ」
ターサー「良い対策…だな」
ガチャリ…
さらに二人メイドが入ってくる…
シロ「ゆいさん…早く来なさい」
ゆい「は~い」
ターサー「…(思ったより…ダメそうだな)」
シロ…銀髪でロングの茶色い瞳の若い綺麗なメイド…
と…紫色の髪のストレートボブの…ゆい
ターサー「…(チャラついてんな…)」
シロ「新しいご主人様とお聞きしましたが」
ゆい「わーい!ご主人様!初めてのご主人様~!」
シロ「こらっ…ゆいさん…はしゃがないでください…みっともない…」
ゆい「うるさいなー…真面目ちゃんなんだから…」
シロ「それに…ここも…」
シロはしゃがみこむとゆいの靴下を直していて
ゆい「もー…細かいなぁ…シロは…」
サリー「この三人で良いわね?」
ターサー「…気に入った」
続く