第三章 ①
【第三章】
「……ん…ぅん……?…ここは…?」
目の前には見慣れた天井、見慣れた壁。
ガバッ!!
慌てて起き上がると、僕は自分の布団の中にいた。
「え?え?」
きょろきょろと周りを見渡すが、いつもの僕の部屋だった。
カーテンからは陽が差し込んでいた。
「あ、朝…?ゆ…夢か…?」
そうだよな、夢だよな。
「ははっ。はははっ!」
僕は僕自身を笑った。
ほっとした僕はなんだかお腹が空いたので台所へ向かった。
「ん?なんだ?これ?」
台所のテーブルに白い紙が置いてあることにふと気づく。
「あした、10じに、ばすていで、まってます…?…ねこ…?…ロゼ…?」
白い紙には、子どもの覚えたてのような文字でそう書かれていた。
?!?!?!?!?!?!
違う違う違う!やっぱり違う!
「夢じゃない!!」
一瞬で昨日の出来事が頭によみがえってきた。
「“10じに”?今、何時だ?!」
とっさに時計を確かめると9時57分を指していた。
「やばい!!」
彼女、いや猫?が書いたと思われる紙には10時にバス停で待ってるって書いてある。
僕は慌てて玄関へ向かった。
そして、玄関に立てかけてあった彼女から借りた傘を握りしめて家を出た。




