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RAIN  作者: もみの木
第二章
27/51

第二章 ⑬

辺りは陽もだいぶ落ち、本格的に夜を迎えようとしていた。

僕の緊張も()けていた。

「合田のじいさんとは、どうして?」

「…助けてもらったんです……雨の降る日に。

…………………………………。」

彼女は(だま)った。

そして、少しの時間黙った後にまた歩く足を止めて、ひとこと

「私、(ねこ)なんです。」

そう言った。


「…ねこ?…………ネコ?ん?…………猫?」

僕の頭は何を、どう考えていいのか分からなかった。

そう聞き返すことしかできなかった。

「ごめんなさい!!驚きますよね!

でもっ、あっ、あなたには見えてるのでっ!」

彼女は下を向きながら、両手でぎゅっと自分の洋服の(すそ)を握りしめていた。

「あ、あの…、“見えてる”…って?」

僕は恐る恐る彼女に聞き返した。

「え、えと、私が…私が…“人間”に。」

「………………………。」

僕の頭は完全にショートした。




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