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RAIN  作者: もみの木
第二章
19/51

第二章 ⑤ *

                  *


その日、僕は何にも集中できずにいた。

学校の授業も、お昼の友達の話も全く頭に入らなかった。

「ふぅ~~、すぅ~~~~。」

僕は大きく息を吐いて、吐いた以上に新しい空気を吸い込むと、帰りの電車に乗り込んだ。

これから約1時間半電車に揺られる。

1時間半も電車に揺られていると、たまに息苦しくなる。

だんだんと、僕の必要とする分の酸素(さんそ)が誰かに(うば)われていくような、そんな感覚に(おちい)る。

だけど、それでも僕は祖父母の家を離れたくはなかった。




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