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詩集「てのひら暦」

虹飴【詩】【恋の詩企画】

武 頼庵(藤谷 K介)様主催「恋の詩企画」参加作品です。

虹飴はご存知?

雨上がりに突如あらわれて

なないろにひかっては

しらないうちに口腔内に溜まって

喉の奥へとろりと落ちていく

あたたかくて甘い蜜


でもその糖蜜には副作用があって

毒気に当てられると

自分が自分じゃなくなっちゃうのよ


特に雨に打たれて冷えたからだには

そのぬくもりがたまらないから

何度だって求めてしまう

そういう中毒性があるの


その甘さを知ったら

もうそれまでの自分にはもどれない


灼けるような甘さのあとには

ひりつく乾きと

いつまでも口にのこる苦み


覚悟の有無にかかわらず

季節がやってくると誰彼かまわず濡らす虹飴


わたし?

何度も飲まされてきたわ


あなたは初めてなのね

お気の毒様

2022年5月26日制作。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 恋は中毒。非常にグッとくる詩でした。
[一言]  志茂塚 ゆり様  企画からやって参りました。中村尚裕と申します。  中毒性のある甘さ、しかも雨で重くなった心に響くとなれば、誘惑のほどはいかばかりか。  ひとたび味をしめてしまえば、ま…
[良い点] 毒気や苦みや痛みがあるからこそ、よりその甘さが際立つのかもしれません。 恋に酔いしれてみるのも悪くはないかもと思わせるような、魅惑も感じました! 素敵な作品を読ませていただき、ありがとうご…
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