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旦那様のネタ箱

旦那様、寝る前には歯磨きしてくださいませ。

作者: 秋の桜子

 ごきげんよう。スマホユーザーの私でございます。


 最近はコミカライズも電子書籍で購入。しかも、電子書籍しかないって、どういうことやねん

 すると……、必然的に読むのもスマホかタブレット。書くのもなんでもスマホ。お手軽なスマホの方が便利なのです。


 読みながら、手抜き家事をしつつ、畑や職場、通勤途中(徒歩5分)、その間始終ネタを探すので、家ではそれらが脳内でまとまれば、側に置いているスマホで直ぐに、何かしら書き描きするからです。


 読むのはタブレットかスマホ。趣味の活動全てがスマホとなると。


 相方の旦那様が文句を言う、事が()()、一切無い!我が家の平和なる茶の間。


(ΦωΦ)フフフ…。


 携帯電話を通信ツールのみだった頃の旦那様は、勿論、携帯画面を眺める家族に文句を言っておりました。当然です。その頃は我が子達は高校生でしたから。


 そして、長女が社会人となり、長男が社会人となり、続いて次女が社会人となった頃。



 これは数年前のやり取りですの。


「こら!今何時だと思ってる!帰ってくるのが遅い!夜中の時間に飯食うな!」


「はあ?仕事やし。遅番終わりで帰ってきたところなんやけど。おとん、夜中って言うけど、10時は夜中なのか!」


 息子よ……。旦那様は8時に寝て、トイレに起きたのだよ。旦那様の中では深夜2時ぐらいなのだろう……。



「こら!携帯見ながら飯食うな!」


 今度は夕食時に仕事でメールが入ってきた娘にチェックを入れております。


「はい?お客様のスケジュール確認してるの!明日受け渡しなんやから!」


「携帯なんて渡したら終わりだろ!」


「はあ?……、そんな事は、あ!そうか。親父は通信ツールしか知らない……」


 モバイルショップ店員の末っ子が、何かを思いつきました。


「お父さん、お父さんせっかくのアイフォン!電話だけでは勿体ない」


 新しいモノ好きな旦那様は、勿体なくもアイフォンユーザー。しかも当時は通信しかしていなかった。


 優秀なるリンゴが泣いてる状態。


「携帯電話なんやから電話だけなんやろ!」


「チッチッチッ!違う違う」


 そこから始まる『動画チャンネル』を見るための、お勉強会。


「ほーら、ここで天気予報がすぐに見れる!しかも無料ですよ」


「ほぉぉ!タダ」


 無料!を強調する末っ子の顔は接客モード。


「そうです。そして過去のドラマが見れる様にしておいてあげます。(僅か数分後)これで見れるから、先ずは、ここをポチッと押して」


「お父さんの見たいのがあるぞ!」


「ここを下げたら……」


「いっぱいある!」


「良かったね〜。これでお父さんも、楽しみが増えるよ~、音楽はお父さん若い曲好きだから、いくつかダウンロードをしとこう、何が好き?」


「えと……」←B'zやら何やら希望を述べる旦那様。



 しばしの数分後。



「ここをポチッっと」


「おおー!音がきれいだ!」


「そして、フォトを撮るのはここを……」


「ポチッ。うん、簡単やな」


 カシャカシャ〜、チワワ様連写!チワワ様モデル!


(^O^)/、丸坊主のおっさんがチワワ様撮影してる!


「撮れた!かわいい!」


「良かったね〜、上手上手」←褒め上手だな、末っ子。



「せっかくだから、ラインも覚えましょう」

「できるかいな?」

「先ずは、フォントを大きくして……、(ページを閉じる)このマークをポチッと」

「ポチッ!お?出てきた!あいうえお」


「押さえたら、あ、い、う、え、お。と、順番に変わるから」


「あ、お……、ん!お前からなんか来た」


 スクロールを敢えて外し、タップで教えこむ末っ子。


「返信して、スタンプはここ」



「えっと、も、しも、し、お、と、う、さ、ん、で、す」←声に出し、かなり時間をかけ打ち込む旦那様。


 返信が、もしもしお父さんですって、もしもし、おと……。


 ククク、オーホホホホ!旦那様!(≧∇≦)b



 Σ(゜∀゜ノ)ノキャー!腹が痛かった私は数年経っても覚えてるし、娘に至っては、


「あの返信おもろいから保存してる、というよりお父さんのコメント、どれも面白すぎてアカン」




 こうして数年経つと……、




「旦那様、テレビ見るか、携帯でドラマ見るか、どっちかにしてくださいませ」


 書き書き読み読みしながら、言う私。


「あー?昨日の続きが気になって、もう寝る」


 8時過ぎ。旦那様は携帯片手に布団へと。早寝ではありません。布団の中でドラマを見るためです。


 数年経つと、お昼休みにもドラマやネットニュースを見ながらご飯をたべるという、ユーザー様に育ちました。


 大工さんなので、あちこち現場に行った先で、景色がいいところだと写真を撮ってみたり、時々にラインをやってみたり(打つのが苦手なので、滅多とないですが)


 それなりに楽しむ事を覚えられた様子でございます。





「あれ?お父さん、どうした?」


 仕事を終えた長女帰宅。遅めの夕食を取ってると……、


「喉が乾いた。あ、この芋けんぴ持っていってもいいか」


 旦那様、台所に乱入。


「芋けんぴ……、構いませんがどこに」


「ドラマ見ながら食べる」


「へ、へえー、まぁいいんと違う?(長女笑いを堪える)」


 芋けんぴを食べながら、寝室でドラマを携帯で見るのですか!


 芋けんぴを食べながら、寝室でドラマを携帯で!


 芋けんぴ。


 嬉しそうに芋けんぴの袋を手にすると、


 いそいそとドラマの続きを見る為に、寝室へと向かった旦那様なのです。


 後で歯磨きするのですよ、旦那様。


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― 新着の感想 ―
[一言] 芋けんぴを食べながら、寝室でドラマを携帯で!  芋けんぴ。  嬉しそうに芋けんぴの袋を手にすると、  いそいそとドラマの続きを見る為に、寝室へと向かった と 下げの …
[一言] 我が家の旦那様も、iPhoneでYouTube動画を見られることを娘に教わると、家ではTVとスマホ画面を動じに再生しています。家族から「どちらか一方にすれば?」と冷たい目で見られても、止める…
[良い点] ふふふ。すっかりアイフォンを使いこなしている旦那様が可愛くてほっこり。 そうそう、一度手にすると手放すことなどもはやできない禁断の果実なのですっ!
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