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暗闇
それは唐突だった。
痛みもなく一瞬にして意識が刈り取られた。
最期に感じたのは痺れながら体が動かなくなっていたことだけである。
(俺、死んじゃったのかな…)
死とは永遠のテーマである。
死んだ後はどうなるのか、誰もが1度は気になったことがあるだろう。
俺はそれを今全身で感じている。
何も見えない。何も聞こえない。匂いもしない。
…何も感じない。
これが永遠に続くと考えるとゾッとする。
いや待て。こんな思考ができるなら俺はまだ生きているのでは…?
そうだ。俺は生きている。親にもアイツにも返しきれない借りがあるんだ。
なんとしてでもこの状況をどうにかしてみせる!
しかし思考とは真逆の事を考えてしまうようで
何も感じなくなるのが死の終着点なのではとか、俺の体は雷に打たれたことにより神経に異常を来たし、意識障害を患ってしまっているのではないかとか不安は尽きることが無かった。
誰も居ない。答えてくれない。
孤独、それは俺をじわじわと蝕んでいった。
(誰か…誰でもいい!助けてくれ…!)
居もしない誰かに助けを求めるのは自然の事だった。
その瞬間、俺の体は震え出した。