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第2話 CULO -終焉前夜祭

 (体感型)VRMMORPG《Sensation Virtual Reality Multiplayer Online Role Playing Game》

 【カオス・ユニバース・ライブ・オンライン】《Chaos Universe Live Online》通称【CULO】。




 CULOは日米の大手ゲームメーカー6社と、米国の大手コンピューター会社が共同開発した、世界初の体感型オンラインゲームです。


 VRHMDを使用した、VR対応オンラインゲームは以前にも存在はしておりました。


 従来の汎用型のVR(バーチャルリアリティ)(ヘッド)(マウント)(ディスプレイ)はHMD内のディスプレイで没入感を味わいつつ、一般的なコンソロール(コントロールパッドやキーボード&マウスなど)の組み合わせで、各種ハードウェアと接続して使用するのが一般的です。


 今回、CULO専用に開発された【CI(操作制御一体型)(体感型)VRHMD】《Console Integrated type -Sensation Virtual Reality Head Mounted Display》は、頭部に装着するだけで、他のVRHMDと一線を画すリアルな没入感をCULO(ゲーム)で体感することができます。


 CI―SVRHMDは、HMD単体での販売は行いません。専用設計されたヘッドギアと組み合わさった状態で販売させていただきます。なぜならば、この商品はHMDだけではなく、ヘッドギアの部分にも秘密があるのです。


 それが(パルス)(スキャニング)(コントロール)(インターフェイス)です。13個の特殊な電極のような形状をしたスキャン装置と出力装置が、ヘッドギア内部に搭載されており、脳のパルス信号を読み取り視界内のCI―SVRHMDへと出力する際、意図的に錯覚を起こし装着者をREM睡眠状態へと移行させ、強烈な没入感を与えることができます。

 またパルス信号を読み取ったPSCIのデータはハードウェア(パソコンやゲーム機)へと出力され、CI-VRHMDにフィードバックされます。すると、まるで現実に身体を動かすのと変わらないような感覚で、ゲーム内の操作が可能になります。

 

 そうです、CI―SVRHMDとPSCI搭載ヘッドギアの組み合わせこそが、世界初の体感型VRゲームを実現させるのです。


 その商品名は【(体感型)VRヘッドギア】です。


 それは、今までのVR対応ゲームとは次元の違う現実感を、世界のゲームプレイヤーの皆さんにもたらすことでしょう。

 余談ですが【SVRヘッドギア】は従来の他社VRコンテンツにも対応しておりますので、安心して検討していただけると思います。


 CULOは、このSVRヘッドギアを専用で開発するに値する、ゲームタイトルなのです。


 CULO《Chaos Universe Live Online》が他のVRMMORPGと一線を画す存在である理由をご説明いたします。

 CULOは量子コンピューターと組み合わさった自立型人工知能、《ベニオフ》が他のVRMMORPGとの圧倒的な差別化を生み出します。

 《ベニオフ》の超高速な物理演算能力と超大型サーバーがもたらす、躍動的かつ現実感溢れる美麗なグラフィックが、圧巻の一言では足りない程の仮想現実を生み出すことに寄与しました。また《ベニオフ》はGM(ゲームマスター)として最適な判断を下し、最高の演出と共に素晴らしいVRゲーム体験を提供するでしょう。

 

 CULOはSFファンタジーの世界観を持ち、壮大なスペースオペラを奏でるでしょう。

 そのような壮大な世界を表現可能にするのが《ベニオフ》なのです。


≪ 当時のCULOプレスリリースより抜粋 ≫




 7年前に世界のゲームファンを熱狂させたオンラインゲーム“CULO”



 しかし、様々な理由により、その栄光は凋落の一途を辿ってしまう。

 そして現在、CULOはサービス終了のアナウンスが発せられ、最後の日までのカウントダウンが始まった。


 最後まで残ったCULOプレイヤーたちは、残された日を終焉の宴として楽しむつもりのようだ。




 ――サービス終了まであと1か月。



CULOは末期に近づくうちに、米国主導になっていき日本のメーカーは手を引かされていくようになりました。最後は名前だけの表記としての存在しかありませんでした。


CI―SVRHMDは医学的に問題を指摘されていましたが、米国政府が圧力をかけて表に出ないようになっています。

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