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7、王都フェニクス第一学園

俺は朝起きた。何の変りもない普通の朝だ。

するとジルが恨めしそうな顔で見てくる


「・・・ジル、何故そんな目で見てる・・・」

「じゃあクロ、何故リンさんと寝てる」

「え?」


俺は隣を恐る恐る見る。


・・・はい、リンが寝ています


「・・・」

「・・・」


しばらく沈黙が続く。


「さて、今日は入学式か、準備しないと」

「そうだな、クロはあの世へ入学式に逝くんだな」

「・・・」

「・・・」


またもや沈黙が続く


「いや、誤解だ」

「何のだ?どうせ一人で卒業したんだろ?昨夜はお楽しみでしたねこんちくしょう!!」

「お前なに言ってんだよ!じゃあ逆になんで俺達は服きてるんだよ!?」


俺は正論を述べた。

そう、俺は服を着ているし、乱れてすらいない。

明らかに何もして無いのがわかる。


「ハハッ冗談だよ、ほらさっさと行くぞ」


いつものジルに戻ったので俺は安心して息を吐いた。

何だろう、途中まで冗談に聞こえなかったのだが…


「びっくりさせんなよジル」


とりあえず、この先は踏み込んではいけない気がするので、冗談ということで片付けておこう。

俺達はすぐに準備をして学校に向かった―――








学校に着いて、適当に書類を受け取り体育館で準備が終わるまで待機していた時の事…


「くかーくかー」


ジルが並べられた椅子に座り寝息をたてている。

素晴らしいよ、周りの注目を一斉に集めても尚、寝るなんて…

俺はジルを「え?コイツ?全然知らない人だよ」オーラを出すのに精一杯だ。

暗いので学校関係者の人が来るまでの時間にジルがひま過ぎると言って寝てしまった。ちなみにリンも俺の中で寝ている。


「お、始まるみたいだ」


教員が来たらしい。

一番前の壇上のところの並べられた六ツの椅子に座っていった。

その中に見覚えのある人物がいた。

相変わらずスーツを着崩し、面倒くさそうな顔をしているオッサンだ


……うん、ガルドさんだね


嫌な予感がする……まぁ俺のクラスは一のB、ガルドさんは一番左に座っているのでおそらく一のDだ、うん大丈夫だ。

するとガルドさんに話しかける人がいた。位置的に一のB俺達の担任だと思われる人だ。

何か話して、ガルドさんが右手で頭を掻いてその人と席を変わった。


…あれ~、何かガルドさんが一のBクラスの席に座ってるぞ~何でだろ~?


「お願いします、嘘だと言ってください」


現実逃避をしていると追い打ちをかけるように入学式が始まった。


「これより、フェニクス第一学園高等部の入学式を行います」


一番右の席に座ってる背が低い緑色のツインテールの女の子が真ん中の台に置いてあるマイクを手に取り司会を始めた。


「申し遅れました。私はこの学園の学園長をしているロード・レリエルと申します。」


…ロード・レリエルって俺がレイチェルさんから手紙を渡せって言われた人じゃん…

凄い小さいな。


「次に、生徒会長シード・カシエルのから挨拶です」


…シード・カシエル…絶対関わらないでおこう


俺の元いた家の長兄、シード・カシエル。俺に危害を加えるようであれば殺すのみだ。

いや、いっそ先に…


「(クロ!気持ちはわかるけど落ち着いて!)」


どうやら自然に殺気を発していたらしい、寝ているジル以外が震えている

おそらく俺の殺気とは気付いていないはずだ。


にしてもリンが止めてくれなければここで殺していたかもしれない。


「はい、紹介に上がりました、シード・カシエルです。この度は入学おめでとうございます。この学園に入学した時点であなた方は選ばれた存在です。頑張ってください!」


軽く挨拶をしたシード、次に教師の紹介だ。

一人目は普通に挨拶した。問題は二人目だ…


「うぃ、ガルドだ一のB担任となったよろしく頼む」


他の先生は緊張で少し言葉がおかしい所もあったが、教師になってやりたいことなど意思表明をしたがガルドさんに関しては……何も無かった。

その次も先生も普通に挨拶してその次も丁寧に挨拶していたが、ガルドさんは反省する気がまるで無いように面倒くさそうに座っていた


とりあえず、入学式は無事に終わった。


ガルドさんは無事か知らないけど…

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