2話 ユネみんの根源
ユネみんの出自を明らかにする必要があるため1度夢落ちという展開に持って行きました。(実はそこに裏がーー
「ご主人様、どこでそれを見たんですか?」
ユネはテーブルに乗り出してトキに尋ねる。
「ユネ、聞いてるのは私。まずは私の質問に答えて…」
「失礼致しました。」
トキの言葉にユネは静々と座り直す。
「主様の問いは私が答えます。」
セラがスプーンを置き、話しはじめた。
「主様のいうそれは、1000年ほど前、魔王討伐のために召喚された勇者があまりにも頼りなさ過ぎたので姉さんが自分の分身を作った結果、それぞれの属性のみを持った姉さんに類似した欠陥品のゴーレムが完成したんです。」
「凄そう」
トキは夢の記憶を頼りに感嘆の声をあげる。
「実際にその実力は属性は1種類しか持たないものの、その威力、能力の使い方、戦術、知識、どれをとっても姉さんに引けをとらない。ですが重大な問題があったんです」
「どこに問題があるの?」
トキは首を傾げながらセラに尋ねる。
「ゴーレムは作り手に似ます。それが問題だったんです」
「え?」
「姉さんの変態性まで似てしまったんです」
「あ~」
トキは夢でユネみんに遭遇してすぐの時(4章2話参照)を思い出して苦笑いする。
「それに加えて無意識に練り込んだ魔術回路のせいで土に埋められた場合、植物のように増殖するという厄介な代物です」
「まぁ増殖するって言っても100年で1体くらいの速度だけどね…「充分問題です」ひぎゃぁっ!!」
ユネの悲痛な叫びと共にガタリとテーブルが揺れ動く。おそらくセラがユネの足を蹴ったのだろう。
「そんな化け物じみた物が増殖し、敵に回ったら国が…いえ、世界が滅びます。なので私達はそれを『駆除』せねばならないのです」
「赤は火属性、青は水、紫は土の、黄色は雷、緑は風、黒は闇、金が光、といったそれぞれの属性に特化した個体です」
「白い個体って居ないの?」
トキの問いに2人の従者は顔を見合わせた後、首を傾げた。
「先程あげた7種類以外は存在しないはずです。」
セラは猜疑心を孕んだ目でユネを見ながら言うとユネはブンブンと首を振って否定する。
「か、可能性としてあげられるのは『増殖する過程でなんらかの属性が変異した』のだと思われます」
『消去法でいくと無属性の可能性が高い…か』
トキは2人の説明を聞いて仮説を立てる。
「無属性の魔法ってどんな効果があるの?」
「その質問の前に、私の質問に答えてください。『どこでそのゴーレムを見たんですか?』」
「夢でだよ」
トキは即答する。
「夢で地面に逆さまで埋まってるのを引っこ抜いたらユネの髪と尻尾の毛色が違う背の低いユネだったの。そして迷い込んだ迷宮で大量の色違いのユネとともに探検する。そんな夢を見たんだ」
「「ぐぅ!うらやまけしからん!!」」
ユネとセラはドンとテーブルを叩く。料理の乗った皿が一瞬、宙を舞う。
「ユネはいつも通りだけど…あの…セラ?」
普段と違うクールビューティの黒髪従者に戸惑うトキであった。
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