プロローグ
初投稿です。
生暖かい目で見守ってくれると助かります。
気がつけば真っ白な空間にいた。体の感覚はない。まるで魂だけの状態みたいだ。だがそれはあながち間違いではないみたいだった。
真っ白な空間…とは言っても何もないわけではない。私の目の前で、それぞれの個性を象徴するかのような髪色の美男美女の2列による道が続いていた。しかもタダの美男美女ではない。背中に純白の羽を生やし、頭に白い輪が浮いた…天使と思しき美男美女である。生前凡人だったので羨ましくも感じる…。
「気がついたようですね」
天使たちが作る道を悠々と歩いて近寄ってくるブロンドの縦ロールの天使とおどおどしながらついてくるウェーブの掛かった灰色長髪の眼鏡の天使がいた。2人とも天使故かかなりの美女、美少女だった。
「私は■■■■。そしてこっちの若いのが●●●」
私は名前が聞き取れず、身体の感覚はないが、首を傾げる。
「あぁ、そうでした…。私達の名前はあなた方には聞き取れないのでした。あらためまして私はガブリエル。こっちの若いのがノイン」
いかにも偉そうにしか見えない天使はポンと手を打って思い出し、あらためて自己紹介をした。
ガブリエル…って言ったら確か神の子の受胎告知で有名な…
「あくまで仮名です」
あぁなるほど…。…でここはどこで俺は何のために喚ばれたの?
「まず最初に私共から謝罪させてください。」
そう言うやいなや道を作っていた天使とガブリエル(仮名)さんとノイン(多分仮名)さんが膝をついて頭を垂れた。
説明もなく謝られても困るだけなんだが…
「それもそうですね…」
ガブリエルさんが話し出し、その話をまとめるとこうだった。
・地球の人類には一人一人天使が専属でついている。
・ノイン(仮名)さんは私の専属の天使だった。
・ノインさんの多数のドジ(幸運と不幸の天秤とかいうものの重りの配分を間違えたり、それの修正でさ
らにマイナスにしてしまったりと言ったこと)のせいで本来プラスマイナス0になる予定が0通り抜けマイナスになって私の寿命が尽きたということ。
これを3時間ほどかけて懇切丁寧に説明してくれた…。って長すぎるわ!!!
途中ノインさんへの愚痴とか有ったけどそれ込みでも長いわ!!!
「…でこれから違う世界に生まれなおしていただくわけですが…地球より不便で、命が軽く、私達が手を差し伸べることが困難極まりない世界なのですが…」
地球より不便=文明の利器がない。
命が軽い=危険がいっぱい=モンスターがいっぱい?
ガブリエルさんたちが手を差し伸べることが困難=こんな事態は発生しにくい
ってことかな?
「まぁそういったところです」
命が軽いってことは死にやすいってことだよね…。すこしテンションが下がる私。
「えぇ。科学主体の地球に比べたら剣と魔法の世界のアルベーンは命が軽いでしょうね…やはりこのまま浄化を待ちます?」
え?今魔法って言ったか?!魔法使ってみたい!転生したい!命軽くてもいいからやっぱ使ってみたい!!
「え、いきなりの手のひら返しにびっくりなんですが…そんなに魔法に興味が?」
もちろん!!
「そ、そうですか。それでは転生の準備に入らせていただきます。こちらへ」
私は導かれるままにガブリエルについていった。
知らない人にホイホイついていくなと親によく言われたけど『魔法』と言われたらついて行ってしまう辺り私もまだまだ心は若いなぁ…と思う。
主人公は魂だけの状態ですだから一人称視点にしてみました。
筆の進みぐあいと季節次第で更新速度が変わります。