3 大騒動その後。
ええと、今まで起きたことを整理するね。
①校庭からばびゅーんって感じで飛んできたボールかなにかが私の頭に命中した。
②私は保健室に運び込まれた。
③私が記憶喪失のふりをした。
④大騒動が始まった。(私のせい)
…謝っても謝りきれない。ふざけた自分で申し訳ございませんーー!
回想している間にも、保健室ではパニック状態のわが友たちが騒ぎ立てている。
「きゃあああああああああ!!るーさんがああああ!!!」
叫ぶ、わが友その2。
それに負けじと、私も叫んだ。
「すいません嘘ですぅぅぅぅぅぅぅ!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「るーさんも性格悪すぎだよね…。私、本気で心配したんだからね」
「はい…すみません」
「まったく…瑠衣らしいっちゃ瑠衣らしいけど、コドモだねー中2にもなって」
「申し訳ございません……」
あれから私は、先生×2から合計2時間ほどのお説教ののち、教室に返還?された。
そして三時間目の休み時間、わが友その1、2にねちねち言われている…。
まあ、私が悪いんだけどね。
「まあまあ、ちょっと悪ふざけの度が過ぎただけですよね?おちゃめなところも瑠衣さんのいいところじゃありません?」
そんな中、やよっさんは天使のようなやさしいお言葉をかけてくれる…。心広すぎだよ、ちょっと。
私はふと、あることを思い出した。
「ねえ、朝、三人ともなんか言おうとしてなかった?」
「え…」
三人の表情が音を立てて固まった。なんなんだろう…?私、まずいこと言ったのかな。
「そ、それは」
わが友1が言いかけると、遮るように響くチャイム。みんな各々の席にぱらぱらと散る。
なんか、すっごい気になるんですけど…。
四時間目は、社会。社会科の水野 香苗先生は、推定50歳の(失礼な生徒で申し訳ございません)いわゆるオバチャン先生。が、うるさいところはまったくなく、むしろそのおっとり、ゆっくりボイスが生徒を眠りの国へ誘う…。
ということで、私もうとうとしてしまうのだよ。
「はい、今日は大政奉還のところでしたね。大政奉還とは、1867年、徳川家最後の将軍慶喜が…」
ああ、もうおねむな私…。
でも、そんなねむねむ気分を吹き飛ばすようなことが起こった。
「+★●@*!×?★★★!!」
教室に、突然、未知の言語の叫び声が響いた。