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もっと東方寝巻巻。  作者: もっぷす
第5回
96/173

4 推理の巻。

文「まあ、皆さん、ひとまず落ち着いて」


魔「誰も興奮してないがな」


文「こほん。それでは」


早「ええ、どうぞ」


文「まず、先程の発言を思い出してください」


魔「私のか?」


文「ええ。食事目当て、たしかにそう言いましたね?」


魔「ああ」


村「まあ、真実味には欠けるよね」


早「でも、セコい魔理沙さんなら…」


魔「…悪かったな」


文「ええ。ありえなくはない。私もそう思います」


魔「…悪かったな」


輪「じゃあ、どうしてクロだと?」


文「問題は彼の料理の腕前です」


早「中の中、ですか?」


文「この発言、嘘はありませんね?」


魔「ああ。もうすぐ食べることになるぜ」


村「この発言、何かラブラブと関係あるの?」


早「むしろラブラブなら、『あいつの料理はめっちゃおいしーんだぜ! ずっきゅんハートなんだぜ!』とか言うのでは?」


魔「…怒っていいか?」


文「料理上手ならともかく、普通の人のもとに来るでしょうか?」


早「泥棒とかして疎まれて、他に行く所が無いのでは?」


魔「…お前は私に恨みでもあるのか?」


文「実は案外嫌われてはいないようです」


村「つまり料理上手のあてはあるのにこっちを選んでいる、と?」


文「はい。例えば、アリスなんちゃらロイドさんですね」


魔「マーガロイド…じゃない、マーガトロイドな」


村「料理上手な人なの?」


文「器用そうですし、彼よりは上手いでしょう」


魔「そうなのか?」


文「はい、おそらく。家にはあらん限りの調理器具が揃っているようですし」


魔「へ、何のためだ?」


文「…さあ、誰のためでしょうね。この調子だと使う機会は無さそう…」


魔「?」


文「ええと、他には十六夜咲夜さんですかね」


早「メイドコスの人ですね」


魔「無給だが本職だ」


文「彼女の料理の腕前は誰もが知るところでしょう」


早「仲いいんですか?」


魔「別に普通だな」


文「いえ、そんなことはありません」


魔「私の交友の何がわかるんだよ…」


文「記者をナメないでください」


魔「そんなこと言われてもだな」


文「あなたは現在も足しげく紅魔館に通っていますね?」


魔「…まあ」


文「親密さ、通う頻度、料理の質…全て考慮すると、そちらで食べるはずです」


早「たしかにあそこって凄いお屋敷ですよね」


輪「ということは、ごはんも凄いご馳走?」


早「しかもメイドの作ったご馳走とは付加価値が高いですね…」


村「今そこは関係なくね?」


魔「私だって、遠慮もするんだぜ」


文「本をパクってるあなたが?」


魔「いやまああれは借りてるだけだし…」


文「ふっ。チェックメイトですよ」


早「恋、しちゃってるんですね?」


魔「してない」


村「今はまだ気になってる程度の…」


魔「気になってない」


輪「別に悪いことじゃ…」


魔「違うってのに」


文「往生際が悪いですね」


魔「だから私は」


早「というか、今まで何も無かったんですか?」


魔「無いな。全く何も」


早「手を繋いだりは?」


魔「するわけないだろ…」


早「手に触れたことも?」


魔「んー…腕相撲ならしたことあるな」


早「おお、どうでした?」


魔「どうって…いちおう負けたが…」


早「…勝敗じゃなくて…」


村「男らしい手だったとか、すごい温かかったとか」


魔「べ、別に無いって…」


文「おやおや、顔が赤いようですが」


魔「赤くない。うるさいな」


早「とにかくプッシュしないとダメですよ」


文「そうですね。彼は腰抜けですから」


輪「…断定?」


村「そうそう。彼女いたことなさそう」


早「このパジャマパーティーが終わる前に、勝負を決めましょう」


文「それはつまり?」


早「はい、彼を…オトします!」


魔「なんでお前が決めるんだよ…」


早「作戦はこうです」


村「ドキドキ」


早「まず最初の一手として…」


輪「一手として?」


早「キスをします」


魔「作戦じゃないだろ…」


早「以上です」


文「さすが平成の怪物(ゆとり)ですね」


村「でもそれくらいしないと状況は打開できないんじゃない?」


輪「たしかに。長い間通ってるのに何も無かったのなら」


文「脈なしの可能性がありますね」


魔「いや、それはさすがにないだろ」


村「えっ、何か脈アリっぽいことあったの?」


魔「…いや、そういうわけじゃないが…」


輪「ダメじゃん」


魔「………」


早「あの人、好きな人はいるんですか?」


魔「…さあな」


文「心当たりは?」


魔「………」


文「なくもない、といった感じですか」


早「逆に、彼を好いてる人は?」


魔「…わからん。人はいいからな」


早「なるほど。顔はイマイチですが」


文「私としては、なよなよした性格も無理ですね」


村「私は誠意を見せてくれればなんとか」


輪「あんた尼だけど」


早「でも男の人は誠実さだけでは物足りないと思います」


文「そうですね。強くて聡明で金持ちであるべきです」


村「そこはほら、付き合っていくなかで」


輪「だからあんた尼だって」


早「なるほどだんだん変えていく、と」


文「性格や気質が簡単に変わるとは思えません」


村「変わらなかったら、好きになった私の負け、かな」


輪「あんたそんなキャラだっけ?」


早「ちょっとロマンチックですね」


文「私はそんなのは御免ですね」


村「ああ、そうきたか」


輪「現実主義ね」


早「ストイックそうですもんね」


文「ええ、あくまで自分の納得のいくように選びますね」


村「それは自分が選べる立場だから」


輪「美人だったらそれもできるわね」


早「そうそう、肌とかも綺麗ですよね。何かしてますか?」


文「私? いえ、特に何も」


村「へー、いいなぁ」


輪「この時期だとまだ乾燥とかあるのに」


早「ああ、乾燥しますよねー」


文「そうでもありませんが…場所によるんですかね?」


村「結構場所の差ってあるわよね」


輪「天気とかも、ちょっと離れてるだけで違ったりとか」


早「そうそう。特に山は他と全然違って」


文「ああ、ありますね。山以外晴れてるとか」


村「そういえば、山の天気って、本当に変わりやすいの?」


輪「こっちはずっと晴れ続きだけど?」


早「天気変わりやすいですよ。洗濯物とか大変で」


文「ちなみに、海はどうでした?」


村「天気というか風がやっぱり」


輪「陸とは違うの、風?」


早「あ、風といえば、この前人間の里で風邪が流行ったらしくて…」





魔「…おい、キスの話はどうなった…」

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