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もっと東方寝巻巻。  作者: もっぷす
第5回
93/173

1 タイラントの巻。

大変長らくお待たせいたしました。

5回目のパジャマパーティーです。

今回も曲者ぞろいですが、お楽しみいただければと思います。

「ふんふふーん」



ぴこぴこ



「ふんふんふふーん」



ぴこぴこ



「ふふふふんふふーん」



ぴこぴこ



「あ、この子かわいい」



ぴこぴこ



『あのー…すいませーん…』


「はい、何でしょう?」


『うちに来るの初めてですよね?』


「そうですが何か?」


『初めてらしく振る舞ってもらえますか、早苗さん』


早「初めてでもこんな感じです」


『そうですか。ずいぶんくつろいでますね』


早「はい、おかげさまで」


『なかなか初めて来た家でギャルゲしませんよ』


早「前々からちょっと興味があったもので」


『楽しいですか?』


早「はい」


『…ならもう何でもいいです』


早「このままエロシーンまで突っ切ります」


『ありません』


早「あらら、残念」


『…残念って…』


早「どうかしました?」


『いえ、ところで早苗さん』


早「はい」


『飲み物はお茶とコーヒーどっちがいいですか?』


早「ミルクココアで」


『………』


早「ふんふふーん」


『………』



ピーンポーン



『お、誰か来た。はいはーい』



すたすた


ガチャ



魔「よ」


『はい、いらっしゃい』


魔「それじゃ、お邪魔するぜ」


『今日も大変な一日になるかな?』


魔「おまえ次第だな」


『うーん…どちらかと言うと早苗さん次第かな』


魔「そうか?」


『そんな気がする』


魔「それより、模様替えしたのか?」


『え、ああ、まあ…』


魔「なんか部屋が暗いぜ」


『うん、まあ…』


魔「どうして窓の前に本棚を置くんだ。日が入らないじゃないか」


『…よけてみ』


魔「ん?」


『本棚。空っぽだし』


魔「…よいっしょっと…」



ゴトッ…



魔「…あ…」


『………』



ゴトッ…



魔「………」


『………』


魔「…なるほど…」


『もう吸血鬼は呼ばないでね』


魔「ちなみに二人とも、もう新しいパジャマを準備したらしい」


『もう来なくて結構』


魔「わかった。伝えておくぜ」


『あ、今お茶でも持って来るね』


魔「あとお菓子」


『それは思っても口に出さないの』


魔「欲望を受け入れてこその人間だぜ」


早「さすが欲望の権化こと魔理沙さん」


魔「誰が欲望の権化だ」


早「えっ」


魔「それより何やってるんだよ」


早「ゲームです」


魔「いや、それはわかる」


早「それじゃあ、何がわからないんでしょう?」


魔「なんでそんなことしてるんだ?」


早「面白いですよ。やります?」


魔「やらんが…」


早「………」


魔「………」


早「特にこのネコミミの子がですね」


魔「語らなくていい」


『いやその子もいいですけど、こっちのイヌミミの子も』


魔「語らなくていい」


早「実は私もネコミミが生えてて」


魔「騙らなくていい」


『魔理沙、お茶とお菓子ここ置いとくね』


魔「お、おう…」


『あ、早苗さんもお茶置いときますから』


早「え、ミルクココア…」


『残念ながら無かったので…』


早「ぶぅ」


『ぶぅ、って…』


早「いえ、何でもありません」


『あ、ところで、魔理沙』


魔「んぐ?」


『うん、口の中なくなってからでいいよ』


魔「…もぐもぐ…」


『………』


魔「で、なんだ?」


『今日は誰が来るの?』


早「あ、それは私も気になります」


魔「私が今まで教えたことがあったか?」


『今回も来てのお楽しみってこと?』


魔「その方がドキドキするだろ」


早「なるほど」


『良くも悪くも、ね』


魔「ちなみに今回は、なんと…」


『なんと?』


魔「なんと…」


『なんと…?』


魔「まあ、別に何もないんだが」


『…なんだよ、期待しちゃったじゃん…』


早「あ、そういえば、私…じつは…」


『じつは?』


早「じつは…」


『じつは…?』


早「シャンプーを持参しました」


『…うん…そうですか…』



ピーンポーン

ピーンポーン



『お、誰だろ』


魔「誰だろうな」


早「妖怪だったら退治は任せてください」


『いや、退治しなくて大丈夫ですよ…そのはず…』



ピーンポーンピーンポーン



『ああ、はいはい今出まーす』



ピンポンピンポンピンポンピン…



『…はい…』



ガチャ



村「こんにちはー」


輪「こんにちは」


『あ、命蓮寺の』


村「ええ、命蓮寺の」


輪「命蓮寺の」


『仲良しコンビ』


村「いやあ、そんなことは」


輪「全っ然ないわね」


村「………」


『まあとにかく中へどうぞ、船長、一輪さん』


村「それじゃ、おじゃましまーす」


輪「おじゃまします」


『…ってか、連打したのどっちですか?』


輪「私ではないけど」


村「………」



すたすた



『………』


輪「雲山、布団ありがとう」


雲「………」


『さすがに頼りになりますね』


輪「ええ、本当にね」


雲「………」


輪「ええ。また明日」


『雲山さんは帰っちゃうんですか?』


輪「お泊り会は柄じゃないって」


『なるほど』



すたすた



魔「お、来たか」


早「あ、いつぞやの妖怪たち」


村「げ、タイラント巫女」


『…すごいネーミングセンス…』


魔「もう一人の巫女もタイラントだけどな」


早「それにしても、本当に妖怪も参加するんですね」


『ええ、というか人間のが少ないです』


輪「初めて噂を聞いたときは驚いたわ」


魔「噂?」


輪「妖怪と人間の交流会を開いている人間がいる、って」


『単なるパジャマパーティーですけどね』


村「それでも、なかなかできることじゃないと思うけど」


『だってさ。褒めてもらえてよかったね、魔理沙』


魔「主催者は私じゃないぜ」


早「え、違うんですか?」


『違いませんよ。発案も招待も魔理沙ですから』


魔「いやいや、場所も料理もお前が出してるから、主催者はお前だぜ」


『いやいや、言い出しっぺは魔理沙だから、主催者は魔理沙だよ』


村「なんでも、聞いたところによると…」


『よると?』


村「その主催者は…」


魔「主催者は?」





村「被虐性欲者(まぞひすと)だとか」





『俺かよ!!』

読者の皆さんのおかげで第5部突入なのであります。

いつもご閲覧・ご感想ありがとうございます。

感謝の気持ちでいっぱいです。

これからもどうぞよろしくおねがいします。

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