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もっと東方寝巻巻。  作者: もっぷす
第4回
81/173

8 どあしまる

『………』


天「なんか疲れたわ」


魔「誰のせいだよ」


天「あんたのせいでしょうが」


衣「もうケンカしないでくださいね」


輝「ふんふーん」


フ「ねえ、だいじょうぶ?」



つんつん



『………』


衣「放心状態ですね」


天「まったく。頼りないわね」


魔「おい、しっかりしろー」


『…なんだい』


魔「食事が終わったぜ」


『…ああ、やっと終わったか…』


天「で、このあとは何するの?」


魔「特に決めてない」


フ「なんかしてあそびましょ」


魔「そうだな」



すたすた



『…はあ…後片付けか…』


かちゃかちゃ


『…がんばって片付けるか…』


かちゃかちゃ


『よっ、向こうのお皿を取っ…』


すっ


『え…』




衣「お手伝い、しますよ」




『…い…衣玖さんっ…!』




………




魔「さあ、何をするかな」


フ「たのしいことがいいわ」


天「楽しいことって何よ」


フ「おもろいこと」


天「同じじゃん」


フ「なにがたのしいと思う?」


天「世の中全て思い通りになったら楽しいと思う」


フ「あっそ」


魔「じゃあ双六でもするか」


輝「博打ね。懐かしいわ」


魔「双六だっての」


フ「やろうやろう。はやくやろう」


魔「そうだな」


天「コマとかは?」


フ「ごーっ、しゅーと!」


魔「おいおい、そのコマじゃないぜ」


輝「あるもので代用すればいいわね」


天「盤は?」


魔「無い物は自分で作るんだぜ」


天「はは、何それビンボくさーい」


魔「じゃ、お前不参加な」


フ「はやく、つくろうよ」


魔「そうだな」


輝「一人一枚ずつ紙に書いて、繋げるっていうのはどう?」


魔「お、それはいいな」


フ「わたしが1番おもろいのをつくるわ」


魔「よし、じゃあ早速作ってみるか」


輝「どんなマスを作ろうかしら」


魔「私は、あとの二人に話してくるぜ」



すたすた



『それで、断ったんですけど、ついてくるんですよー』


衣「まあ、ふふふ。それは大変でしたね」


『だから言ってやりましたよ』


衣「どのようにですか?」


『俺はマイケルじゃないよ!』


衣「…くすっ…ふふ…それはまた…」


『そしたら向こうも同じように…』


魔「せいっ」


『ぎゃあ!』


魔「いつまでしゃべってるんだ」


『…い、いきなり膝かっくんしないでね』


魔「双六をやるから早く来てくれ」


『すごろく?』


衣「懐かしいですね」


『双六セットあるの?』


魔「作る」


『へぇ、なるほどね』


衣「なんだか童心に返りますね」


魔「たまには子供っぽいのもいいだろ」


『せやね。んじゃ、やろうか』


衣「小さいときは、全部のマスをイベントで埋めましたよね」


『ああ、そうなんですよ。3マス進む、の先が5マス戻るだったりとか』


衣「あと、ゴール直前に、スタートに戻る、とか」


『ありましたありました。ものすごく腹立ちますよね』


衣「ええ。泣きたくなります」


『あと他には…』


魔「せいっ」


『ぐえっ!』


魔「早く居間に行こうぜ」


『…ひ、膝かっくんは…やめて…』


魔「他の人が、待ってるからな」


『はいはい』



すたすた



輝「うーん…使えそうな紙は無いかしら」


『うわっ! ちょっと!』


輝「ん、どうしたの?」


『かかか勝手にあさらないでくださいよ!』


輝「見られて困るものでもあるの?」


『ありますよ!』


天「あ、わかった! エロ本ね!」


輝「紙が無いと双六ができないのよ」


『それは俺が出しますから!』


天「私がエロ本のありかを暴いてやるわ!」


輝「気がはやっちゃって」


『まったくもう』


天「さあエロ本はどこにあるのかしらねー」


輝「あの子はもう使っちゃってるけど」


『え!』


フ「ふんふふーん」


『ふ…フランちゃん、それは何の紙かな?』


フ「ふつうの紙よ」


『あ、コピー用紙か。ならいいや』


魔「私たちの紙はどこだ?」


『はい、これ使って』


魔「よし。早速作るぜ」


『はい、どーぞ』


輝「ありがとう」


『衣玖さんも、どうぞ』


衣「ありがとうございます」


『ではでは、俺も作り始めるとしよう』


天「まだ私もらってないんだけど」


輝「ねえ、筆はどこ?」


『…鉛筆でいいですか?』


輝「ええ、いいわよ」


『そこの鉛筆立てにありますから』


輝「ああ、了解したわ」


天「私の紙は?」


衣「消しゴムのカスは床に捨てても大丈夫でしょうか?」


『…だいじょびません』


衣「では、ごみ箱に捨てるとしましょう」


『…はじめからそうしてください』


天「あのー…私の紙、無いの…?」


フ「できた!」


魔「お、やけに早いな」


輝「先に作り始めてたからじゃない?」


フ「はやく始めようよ」


魔「待て待て。まだ皆できてないんだよ」


フ「えー、早くやろう」


魔「ちょっとだけ待っててくれ」


フ「はーい」


天「………」


フ「?」


『よし、できた』


魔「…早いな」


『まあね』


魔「じゃあ、フランの相手をしててくれ」


『あいよ』


フ「ねえ、あそぼうよ」


『じゃあ、折り紙でもしよっか』


フ「うん、いいよ」


『何作りたい?』


フ「うーんとね、飛行機!」


『紙飛行機か。こうやって、こうやって…』


フ「こう?」


『そうそう、それでこう』


フ「こう…できた!」


『うん、じょうず』


フ「びゅーん」


『すごいねー。飛んでるねー』


フ「びゅーん」


『ふぅ…大人しく遊んでくれそうだ』



フ「びゅーーーーーーーん、どごーん!」



どごっ!



『かはっ…!』


フ「きちょー、何かにぶつかりました!」


『…っく…』


フ「しんぱいするな、ただの事故だ!」


『…あ…安全航行でお願いします』


フ「はーい」


『…痛かった…』


フ「じぇいあーる!」


『…ただの長方形じゃん…』


フ「しゅっしゅっぽっぽー」


『汽車と間違えてるみたいだけど、まあ、いいか』


フ「ぅぅぅぅうぉん!」


『それ、F1の効果音だね』


フ「ぽっぽーーーーーー、どごーん!」



どごっ!



『ぐぉっ…!』


フ「しんぱいするな、ただの事故だ!」


『…っぁ…ごほっ…』


輝「ぁ次は、ぁ白っ石、白石にっ止まりっます。降り口、右側、です」


フ「じょうず!」


魔「何のマネだ?」


衣「電車のアナウンスですね」


魔「何だそりゃ」


フ「もう一回やって!」


輝「ダァーッ、シェアリアス!」


フ「おーっ、ぱちぱちぱちー」


衣「ぱちぱちぱちー」


魔「…似てるのか?」


輝「ふっ、ありがとうみんな!」




『…誰か俺を心配してくれ…』

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