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もっと東方寝巻巻。  作者: もっぷす
第4回
77/173

4 ぷんすかぷん

天「帰らないわよ」


輝「何なのよ、あんたは」


『でも野球わからない女の子は多いと思いますよ』


輝「…いや、野球以前の問題でしょ」


天「いいからいいから。はい、教えて」


輝「教えてって…どこから教えればいいのよ?」


天「イチから」


輝「…何時間かかるかしら…」


『…じゃ、頑張ってくださいね』


輝「あ、逃げるのね…裏切り者ッ…」


『…聞こえない聞こえない…』



すたすた



『衣玖さんに、ちょっかい出してこよーっと』



すたすた



衣「………」


『…読書姿が絵になるなぁ…』


衣「あ、どうかされましたか?」


『いえ、どんな本を読んでらっしゃるのかな、と』


衣「大○法峠です」


『…あ、マンガでしたか』


衣「はい。これは面白いです」


『まあ、喜んでいただけて何よりです』


衣「サブミッションは素敵ですね」


『…幽香さんみたいにならないでくださいね』


衣「…といいますと?」


『いや、まあ、うん、ごゆっくりお楽しみください』



すたすた



『フランちゃんは何読んでるの?』


フ「マンガよ」


『面白い?』


フ「ええ」


『そっか。それはよかった』


フ「うん」


『………』


フ「………」


『夢中みたいだ…』


フ「………」


『今度は魔理沙だな』


魔「ん、何か用事か?」


『何読んでるのかな、って』


魔「マンガだぜ」


『面白い?』


魔「まあまあだな」


『そっか』


魔「ああ」


『………』


魔「………」


『………』


魔「………」


『そういえば、それの二巻面白かったよねー』


魔「んー」


『ほら、タライが落ちてきたやつ』


魔「んー」


『あれは大笑いしちゃったよ』


魔「んー」


『でもさ、その後の桶が落ちてきたやつも…』


魔「あとにしてくれ。今マンガ読んでるから」


『…はい』


魔「………」


『………』



とぼとぼ



『…魔理沙は、俺よりマンガが大事なんだ…』



とぼとぼ



『輝夜さん、調子はどうですか?』


輝「この子、弱すぎるわ」


天「…私、初心者なんだけど」


輝「手加減してるじゃない」


天「ルールわかんないんだもん」


『ちゃんと教えたんですか?』


輝「………」


『…教えなかったんですね』


輝「インフィールドフライは教えたわよ」


『初心者には難しいと思いますけど…』


天「あ、じゃあ、あんたがルール教えなさいよ」


『え…』


天「何よ」


『………』


天「………」


『あ、俺、衣玖さんと約束あるんだった! じゃあね!』


だっ!


ぐっ!


天「待ちなさい」


『…なんや』


天「ルール教えて」


『えー…やだな』


天「なんでよ」


『だって、てんこちゃん頭悪そうだもん』


天「…ストレートに言うわね」


『てんこちゃんには難しいよ』


天「くっ…あんたねぇ…」


『何?』



天「てんこって呼ぶな!」



『いまさら!?』


天「ちゃんと天子様って呼びなさいよ!」


『いや、そんなこと言われても…』


天「何で天子様って呼ばないのよ」


『だって…』


天「だって何よ?」


『だって俺の天使は小傘ちゃんだし…』


天「何をわけのわかんないこと言ってるのよ!」


『まあ、「てんこ」の方がかわいいって』


天「せめて『様』をつけなさい」


『てんこ様』


天「よし。オッケー」


『…いいんだ』


天「あと、お風呂入りたい」


『…これまた唐突だね』


天「いいでしょ別に」


『いや、まあ、いいけどさ』


天「もう入れるの?」


『いや、そしたら今用意するよ』


天「ふーん。早くしてね」


『はいはい』



すたすた



天「さあ、ゲームの続きをやるわよー」


輝「………」


天「って、なんで一人でやってるのよ!」


輝「いや、あなた、おしゃべりに夢中だったから」


天「やめるとは言ってないわよ!」


輝「ふーん。でももうやめちゃったし」



ぴこぴこ



天「ったく、おとなしいと思ったら」


輝「………」



ぴこぴこ



天「私のやることがなくなったじゃない」


輝「………」



ぴこぴこ



天「…完全に無視してるし…」


輝「………」


天「………」


輝「………」


天「えい」



ぷちっ


ぷつん



輝「…っ!?」


天「あはは、電源を切ってやったわ!」


輝「………」


天「私を無視した罰よ!」


輝「………」


天「…何よ、その反抗的な目つきは…」


輝「………」


天「…あ…あんたが悪いのよ…無視するから…」


輝「………」


天「…ちょっ…ちがっ…間違えたのよ…わざとじゃなくて…」


輝「………」


天「…わわわわたしが悪かった、悪かったわよ、ね。うん。あはは…」


輝「………」


天「………」


輝「覚悟はいい?」


天「………うん」




………




『てんこちゃーん、お湯沸いたよー』


輝「ふんふふーん」


『あれ、てんこちゃんは?』


輝「さあ」


『どこ行っちゃったんだろ…』


天「…こ…ここに…」


『お風呂沸いたよ。何してんの?』


天「…ぶたれた…」


『へえ。お風呂はどうすんのさ』


天「痛くて立てない…」


『立てるって』


天「立てない」


『だいじょぶだいじょぶ。いけるいける』


天「大丈夫じゃない! 痛い! 骨折した!」




『あっそ。いいから早く入ってくれる?』




天「…ひどい…」

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