あやしい箱
バタン
『ふぅ…なんかめっちゃ疲れたな…』
とことこ
『魔理沙も機嫌悪かったみたいだし…ふて寝しよう…』
とことこ
『……あれ?』
たったったっ
『…何だ、この箱?』
ぺらっ
『あ、手紙が付いてる』
ぺりっ
『なになにー?』
「昨日と今日と、本当に楽しかったわ。
パジャマパーティーなんか初めてだった。
どんなパジャマがいいか迷ったけど、似合ってるって言ってくれて悪い気はしなかった。
のんびりおしゃべりするのも、たまにはいいものね。
本当に楽しかったわ。
沢山イタズラしちゃって、ごめんなさい。
本当は自分で渡したかったけど、素直になれなくて渡せなかった、この箱を置いていきます。
パルスィ」
『ふーん』
ぱたむ
『………』
『…って、え!?』
ぴらり
『…これ…ん? …素直になれなくて…?』
『………』
『なん…だと…』
ぱたむ
ぴらり
ぱたむ
ぴらり
ぱたむぴらりぱたぴらぱたぴらぱた…
『え…いやぁ…まさかねぇ…』
ぴらり
『…確かに、あんなにイタズラをするなんて不思議だった…』
ぱたむ
『いや…でも…え…まさかまさか…』
ことっ
『何だろ、この箱…』
コトコトコト
『うーん…何だろうなぁ?』
コトコトコト
『まさか…!?』
『エンゲージリング!?』
『…いや、それはないか…』
コトコトコト
『…音だけじゃ分からないな。うん、開けてみよう』
ぱかっ
びよーん!!!
『うわっ!!!』
びよーんびよーん…
『…びっくり…箱…』
びよーんびよーん…
『…びっくりした…』
ひらり
『…あ…紙が入ってたのか…なになに?』
ぴらり
「おバカ」
『…くっ』
『くっそぉおおおおー!』
『してやられたぜ…ん…?』
「P.S.」
『お…追伸の部分が折ってある…』
『あ…まさか…!?』
『こっちに甘い言葉が!?』
ぴらり
「ばーか」
『………』
『くっそぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおー!』




