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もっと東方寝巻巻。  作者: もっぷす
第3回
56/173

6 胡椒少々

レ「…貴方、いい度胸してるわね」


『…すみません。2回も言わないでください』


魔「…くすくす…」


レ「そこ、笑わない」


ナ「ふっ、よだれかけ…ぴったりじゃないか」


レ「何ですってぇ?」


『名前はともかく、あれ必要ですか?』


レ「別にいらないわよ、あんなもん」


『ケチャップ使ってますよ? こぼしたら落ちにくいですよ?』


レ「こぼさないで上手に食べられるわよ」


『それならいいんですけど』


橋「ねぇ、早く食べたいんだけど」


魔「そうだな。んじゃ、食べるぜ」


『あ、うん、そうだね』


魔「いただきます」



「「「いただきます」」」



魔「オムライスか」


『オムライスだよ』


レ「あら、ケチャップでコウモリのイラストが」


咲「あら、本当ですね」


レ「ふーん。なかなかシャレてるんじゃない?」


『あ、ありがとうございます』


ナ「私のは普通のなみなみだよ」


橋「私もなみなみ」


咲「私も同じく」


魔「私のは星だぜ」


橋「意味深な星印…ラブいわね」


『…いや、何でそっちに持っていきたがるのさ』


魔「何で自分のは、ぐちゃぐちゃなんだ?」


『…俺のはトマトジュースだからね』


橋「…くすくす…」


ナ「君はオムライスにジュースをかける派閥なのかい?」


『…いや、そうじゃないけどね』


レ「まあ、でも庶民の料理もなかなか趣があるわね」


魔「だろ?」


ナ「…どうして君が得意げなんだか」


橋「メイドの料理は、もっと高級なの?」


レ「ええ。咲夜の料理は天下一品よ」


咲「光栄ですわ」


『へぇ。今度是非食べてみたいな』


咲「それはご遠慮願いたい」


『………』


レ「まあ、でも、あなたの料理もそこそこよ」


『…勿体ないお言葉です』


魔「あんまり褒めると調子に乗るぜ」


レ「私は褒めて伸ばす方針なのよ。咲夜を見なさい」


咲「キリッ」


魔「それはモトが違うからだな」


ナ「まあ、こっちはモトがよろしくないからね」


『………』


橋「大丈夫よ。外見と中身さえ直せば、いい男だから」


魔「確かにな」


『…もうそれ他人じゃん』


レ「褒めるべきところは褒めないと、愛想尽かされるわよ」


橋「破局の危機ね」


魔「別にそんなんじゃないけどな」


『褒めてくれないと、もうご飯作ってあげないよ?』


魔「それは困るな。食費が浮くから」


咲「…ふーん」


魔「な、なんだよ」


咲「いや、別に」


橋「ところで、この野菜炒め、ちょっと薄味ね」


『え、そうかな?』


橋「食べてみなさいよ」


『どれどれ』



ぱくっ


むぐむぐ



『うーん…言われてみると、そんな気もするかも』


橋「塩コショウ足りないんじゃない?」


『そうかな?』


橋「まあ、かけてみなさいって。はい、コショウ」


『うん、じゃあ』



かた




どばぁっ



『わっつぁっぷ!?』



橋「…くすくす…」


魔「何やってるんだ?」


『フタが! コショウのフタが取れて…!』


咲「たくさんかけたのね」


『こんなにかけるつもりなかったのに!』


橋「…くす…ドンマイ」


『…パルスィ、フタ緩めたでしょ?』


橋「ごめんごめん。はい、次は塩」


『どうせ、またフタが緩いんでしょ』



きゅっきゅっ



『やっぱり。同じ手は二度も食わないよ』


橋「…あら、そう」


『うん、そう』



パッパッ



『よしよし、塩は大丈夫だ。いただきます』



ぱくっ



『!!』



橋「…くすっ…」


『甘い!』


ナ「酷い味音痴だね」


『これ…うわ…砂糖だ!』


橋「…くすくす…」


レ「塩と砂糖の見分けもつかないの?」


『くっ…フタに気を取られてた…』


魔「…お前、いたずらのプロだな」


橋「ふふ、朝飯前よ」


ナ「なかなか緻密に考えているね」


『…やられる方は大変だけどね』


魔「お…そういえば…」


咲「どうかしたの?」


魔「…酒が無い」


『もうお酒はダメ』


魔「もう、って飲んでないぜ?」


『前回の反省を踏まえて』


魔「霊夢の酒乱か」


『…あんたもね』


ナ「ワインくらい用意してもよかったじゃないか」


橋「ぶーぶー」


魔「酒ー酒ー」


『くっ…』


レ「ふふっ…仕方ないわね。咲夜」


咲「承知しました」



がさがさ


ことん



魔「おお、ワインだ」


レ「高級品よ」


ナ「すごいな」


橋「存在感が違うわ」


レ「さあ、みんなで飲むわよ」


『…まあ、ワインなら大丈夫か』





咲「え? あなたは、いらないんでしょ?(笑)」




『…あー、そういうパターンか…』





………





魔「ウマイウマイ」


橋「深みが違うわ」


ナ「チーズに合いそうだ」


レ「さすが私の持って来たワインだわ」


咲「ええ、全くその通りですわ」


『お茶だっておいしいもん』


咲「あー美味しい。すっごい美味しい」


『…お茶だって…お茶だって…』


魔「仕方ないな。私のを少しやろう」


『…まりさ…』


橋「間接キスね! ラブいわ!」


『この人、もう酔ってる!』


橋「でも妬ましくない! 不思議!」


『…酔っても悪口ばっかりだ』


魔「おい、飲まないのか?」


『あ、いや、飲むよ。ありがとう』


魔「グラスは?」


『はいよ』



ちびっ



魔「ほらよ」


『え…あ…少…いや、ありがとう』


ナ「おいおい、ケチだなぁ」


魔「私か?」


ナ「私だったら、くちうちゅしであげるのに」


『こっちも酔ってる!』


ナ「嫌か?」


『…嫌とかじゃなくてさ』





ナ「ネズミだけに、チュー、なんてな。あははははは」




『…しかもダジャレかよ…』

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