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もっと東方寝巻巻。  作者: もっぷす
第3回
55/173

5 財宝伝説

咲「塩なの?」


『いや、わかってましたよね…』


咲「まあね」


『たぶんパルスィがやったな』


橋「………」


『ちょっと、パルスィ』


橋「何よ」


『塩の瓶に「媚薬」って書かなかった?』


橋「ああ、うん。親切心で」


『…親切心って何さ』


橋「怪しげな粉末があったから」


『いたって普通の塩だよ!』


橋「くす…あら、そうだったの」


『もう…しかもマジックで書いて…消えないじゃん』



ごしごし



橋「大丈夫よ、水性だから」


『うわ! 手が真っ黒になった!』





………





『パルスィのいたずらには困ったもんだ』


咲「本当にいろいろあるわねぇ」


『興味津々ですか』


咲「猫に小判……失礼。アホには勿体ないくらいね」


『…言い直した方が失礼ですけど』


橋「ねえ」


『ん?』


橋「軍曹さんと少将さんと、どっちが好き?」


『…は?』


橋「これよ、これ」


『これって…うわっ!』


橋「さすがに少将クラスだとミサイルを搭載してるのね。この辺に」


『ちょっ…どこから持って来たのさ!』


橋「本棚」


『くそ…捨てるの忘れてた…』


咲「何それ?」


橋「ぴちぴち女軍曹~我輩もう我慢ならんであります!~」


咲「エロ本?」


橋「エロ本」


咲「最低ね」


橋「最低よ」


『それ俺のじゃないんだって!』


咲「………」


橋「………」


『本当に!』


咲「…誰のせいにするつもりかしら」


橋「責任転嫁って…ちょっとねぇ」


『ちが…そうじゃなくて…魔理沙が…』


咲「………」


橋「………」


『…俺を…からかうため…に…』


咲「………」


橋「………」


『………』





………





咲「本当でしょうね?」


『本当です』


橋「うわ…すご…」


『もう見ないでよ!』


橋「わかったわよ」


咲「後で魔理沙に確認してみないと」


『はい、そうしてください』


咲「それにしても、お嬢様たちが静かね」


『言われてみると…』



とことこ



『あ…』



魔「…すぅ…すぅ…」


ナ「…すぅ…すぅ…」


レ「…すぅ…すぅ…」


『…仲良く寝ております』


橋「よし、叩き起こすわね」


『何で!?』


橋「妬ましいから」


『…やめてあげようね』


橋「冗談よ」


咲「お嬢様の寝顔…」


『吸血鬼も寝顔は穏やかなんですね』


咲「写メ撮っとこ」



ぴろりろりん



『それ俺の携帯じゃん!』


咲「後で送っといて」


『咲夜さん、携帯持ってるんですか?』


咲「いや、印刷して送ってよ」


『…本気で言ってます?』


咲「ジョークよ」


『あ、ジョークって言い方カッコイイ』


咲「ジョーク」


『ジョーク』


咲「ジョーク」


『今度から、冗談って言い方やめて、ジョークって言おう』


咲「っていうのも?」


『ジョーク…いやいや、本気ですけどね』


咲「ちぇっ」


『あと、写真って撮られた人の魂が…』


咲「…ぷっ」


『…その軽蔑の眼差し』


橋「あんまり騒ぐと起きちゃうわよ」


『あ、せやね』


咲「…何で訛ったのよ」





………





『よし、できた』


咲「オムライスっぽい何か?」


『…オムライスです』


咲「ふーん」


『ケチャップケチャップ…パルスィ、もらったケチャップ使うよ?』


橋「どーぞ」



ぴりっ


ぱかっ



だーーーー…



『わっつぁ!?』


橋「…くす…」


『うわわわわわわ…』


咲「どうしたのよ…うわ…血まみれ…」


『ケチャップです…いや、ケチャップじゃないかも…』


咲「ちょっと、なんじゃこりゃーって言ってみて」


『なんじゃこ…いやいや、ふざけてる場合じゃなくて…』


橋「…くすくす…」


『ちょっと、パルスィ、何入れたのさ』


橋「トマトジュース」


『くっそ…どうりで…』


魔「う…ん、私、寝てたか…」


咲「あら、起きたの?」


魔「ああ…って、うわ…血…おい、大丈夫か!?」


『え、あ、だいじょばないよ』


魔「なななな何があったんだ!?」


咲「仕方なかったのよ」


魔「さ…咲夜…?」


咲「この家の下には財宝が眠っている」


魔「お前…まさか、そのために…」


咲「ええ、だから彼は邪魔だった」


魔「だ…だからって…刺すことないだろ!」


咲「仕方なかったのよ」


魔「おまえぇっ!」


『ちょっ…何言ってるんですか…』


魔「大丈夫か!?」


『ケチャップだよ、刺されてないよ』


魔「…へ?」


『だから、ケチャップ…じゃなくて、トマトジュースなんだってば』


魔「…トマトジュース…?」


『トマトジュース』


魔「…トマト…本当…っぽいな…」


『………』


魔「…ふぅ…よかったぁ…」


『………』


魔「ま、まあ心配はしなかったけどな」


橋「してたじゃない」


魔「してないっての」


橋「してたわよ」


魔「してない」


橋「してないわよ」


魔「してた………あれ?」


『…魔理沙…ありがとう…』


魔「おい、余計な勘違いをするな」


橋「ラブいわね」


魔「全然違うっての」


『まあ、いいや。とりあえず着替えて来ないと…』


咲「待って、その前に…」


『はい、何ですか?』





咲「なんじゃこりゃー、って」




『…そんなに言わせたいですか?』





………





『まさか咲夜さんが悪ノリするとは』


咲「てへ」


『そして魔理沙が心配してくれるとは』


橋「ラブいわね」


魔「だから違うっての」


『よし、これで完成っ。ご飯できたよー』


魔「待ちくたびれたぜ」


咲「お嬢様、起きてください」


レ「…ん…ああ、咲夜」


咲「ご飯です」


レ「うん…ふぁぁ…」


『ナズも起きてー』


ナ「…ああ…夕食か…」


魔「よし、みんな揃ったな」


レ「…まって…てぇあらってくる…」



ふらふら



『…そっち玄関ですよ』


レ「あ…こっちか…」



とことこ


きゅっ


ぴちゃぴちゃ


きゅっ


とことこ





レ「スタンバイOKよ」


『あ』


レ「ん、何よ?」


『もしかして、あれ要ります?』


レ「あれ?」


『ここにかける…えーと…』


レ「?」


『こぼしても服汚れない…あれ…名前何だっけ…』


レ「??」


『ほら、あのー…布ですよ、布』


レ「???」


『…えーと…』


レ「えーと?」





『よだれかけ?』




レ「…貴方、いい度胸してるわね」


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