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もっと東方寝巻巻。  作者: もっぷす
第3回
54/173

4 水道水

『本物の咲夜さんですか?』


咲「偽物に見える?」


『いえ…じゃあ、それも本物ですか?』


咲「あん?」


『な…何でもありません』


咲「別に帰ってもいいのだけれど」


『あ、いや、どうぞゆっくりしていってください』


咲「まあ、そこまで言うのなら仕方ないわね」


『布団も持って来たんですね』


咲「ええ、何か文句でも」


『…なんでそんなに俺に突っ掛かるんですか』


咲「とにかく上がるわね」


『どうぞどうぞ』



レ「待ちなさい。主人である私への挨拶は無いのかしら?」



『そ…その声は!』


レ「ふふ、そうよ。永遠に紅い幼き月、レミリア…」





レ「スカーレットよ!」


びしっ



『決めポーズ取ってるみたいですけど、咲夜さんの布団の死角になって何も見えません』


レ「くっ…咲夜」


咲「はい?」


レ「三歩下がりなさい」


咲「はい」



すたすたすた



レ「よし。永遠に紅い幼き月、レミリア…」



『こんばんは、レミリアさん』


レ「あ、はい、どうもこんばんは。……って、空気読みなさいよ!」


『どうぞ上がってください』


レ「くっ、なんて男なの…」


咲「お邪魔します」


『どうぞー』


レ「はい、招待状」


『あ、これ、レミリアさんに届いてたんですね』


レ「確かに渡したわよ。上がっていいわね?」


『どうぞ』


レ「お邪魔します」




咲「なんてチンケな家なの」


魔「お、来たか」


咲「こんばんは」


ナ「お、最後の二人か」


橋「メイド」


咲「布団はどこに置けばいいのかしら」


『あ、どこかその辺りに』


咲「指図しないでくれる?」


『…えーっ…何このめんどくさい人…』


レ「ごきげんよう」


魔「よっ」


橋「ヴァンパイア」


ナ「なんだ、子供も参加するのか」


レ「…失礼な口を利くネズミね」


『ケンカしないでね』


橋「あ…火事…」


ナ「なんだって!」


魔「どれどれ」


レ「…何してるのよ、あなたたち?」


橋「消防署、消防署」


ナ「まだ火は小さいぞ」


魔「でも少しずつ広がってるぜ」


レ「………」


橋「あとどこに建てたっけ」


ナ「もっとこっちだよ」


魔「おお、燃えてる燃えてる」




レ「…私も見たい」





………





橋「鎮火したわ」


ナ「ふぅ、ようやくか」


魔「意外とかかったな」


レ「消防署の数が足りてないんじゃないの?」


橋「だって普段使わないんだもん」


ナ「非常時になってから慌てても遅いよ?」


魔「それより飛行場にしようぜ」


レ「そんなものもあるの?」


橋「ちょっと、狭いって」


ナ「ここは子供の来る場所じゃないよ」


レ「…なんですって」


ナ「狭いんだ」


レ「あなたが離れればいいでしょ」



ぐい



ナ「私はさっきからここにいた」



ぐぐい



レ「私だってっ…見たいのよっ」



ぐぐぐい



ナ「…見たってっ…わからないだろうっ…」



ぐぐぐぐ



レ「うううう」

ナ「ぐむむむ」



ぐぐぐぐぐぐ…



橋「ちょっと、暑苦しいわよ」


魔「ケンカするなら、よそでやってくれ」


レ「………」


ナ「………」




レ「ふん!」

ナ「ふん!」




『何してんだ、あの子たち…』


咲「この家は、お客様にお茶も出さないのかしら」


『…どうして、ふんぞり返ってるんですか』


咲「お客様は神様でしょ」


『…うち、商売じゃありませんけどね』


咲「お茶」


『くそ…なんて態度のでかいメイドなんだ…』



とことこ


じゃばばば


とことこ



『はい』


咲「何これ」


『水道水』


咲「しばくわよ」


『………』



とことこ


ばしゃ


とことこ


がたん


とぷとぷとぷ


ばたん


とことこ



『ほれ』


咲「これは?」


『オレンジジュース』


咲「いただきます」



ごきゅごきゅ



咲「これ、100%じゃないでしょ?」


『はい』


咲「薄い」


『すみませんね』


咲「100%がいい」


『…じゃあ、それは飲まないんですね?』





咲「飲むけどね」




『くそ…この人めんどくさい…』





………





橋「そろそろゲームやめようかしら」


魔「そうだな。疲れたもんな」


レ「もうやめるの?」


ナ「ずっとやってたからね」


橋「ああ、肩が凝ったわ」


魔「腹も減ったな」


ナ「確かにそうだ。おーい、ご飯はまだかい?」


『今、作り始めるところだよ』


咲「食材なら冷蔵庫に入れておいたから」


『い…いつの間に…』


咲「私が作ってもいいけど?」


『たまには、ゆっくりしてください』


咲「そうね。人間の食べられる料理を作ってよ?」


『了解でーす』


橋「さて、私たちは何をしようかしら」


魔「ちょっと休憩だな」


ナ「ふぁ…何もしていないと寝てしまいそうだ」


レ「まあ、退屈ね」


橋「私は家の中を散策でもしてるわ」


魔「私は…そうだな…ふぁ…眠い…」


ナ「ふぁ…ダメだ、眠い。私は寝る」


レ「私も寝ようかしら」


魔「………わたしは………ねないぜ………」


うつらうつら


レ「…眠そうよ?」


魔「寝ない…すぅ…ねなぃ…」


レ「…寝てるわね」


魔「…すぅ…すぅ…」


レ「よっぽど疲れてたのね」





………





咲「いろいろあるわね」


『あ、咲夜さん』


咲「この調味料は初めて見たわ」


『それ結構使えますよ』


咲「ふーん。媚薬とかもキッチンにあるのね」


『………は?』


咲「さすがの変態ね」


『いやいやいや…何をおっしゃってるのか…』


咲「これよ」





『ぶっ! 誰だよ、塩の瓶に「媚薬」って書いたのは!』

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