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もっと東方寝巻巻。  作者: もっぷす
第2回
49/173

義理4

こ「まだまだ続くよ!」

ガチャ



こ「あ、こいしちゃん、いらっしゃい、と言う」


『あ、こいしちゃん、いらっしゃい』


こ「今日はどうしたの、と言う」


『今日はどうしたの?』


こ「上がってお茶でも飲んでいく、と言う」


『上がってお茶でも飲んでいく?』


こ「そしておもむろにバク宙をする」



ひょい…



『って、それは無理!』


こ「ちぇ、だめかー」


『そんな身体能力ないから』


こ「前方倒立回転とびにすればよかった」


『それも玄関では無理だからね』


こ「好き好きお兄ちゃんすきすき」


『ウソでも興奮するからやめてね』


こ「ねぇねぇ、お兄ちゃん」


『ん、なに?』


こ「お兄ちゃん、バレンタインって知ってる?」


『まあ、いちおう』


こ「どんな日か言ってみて」


『恵まれた一部のイケメンが虫歯になる日』


こ「あはは。たしかに。お兄ちゃんは虫歯になりそう?」


『いや、そんなに甘くないみたい』


こ「そっかぁ。やっぱり」


『やっぱりですわ』


こ「じゃじゃーん」


『なんでしょ?』


こ「ここで、会場の全お兄ちゃんにアンケート」


『はい』


こ「チョコがほしいお兄ちゃんは手を挙げてー、はーい」


『はーい』


こ「ご協力ありがとうございました。集計結果は二時間後くらいにお知らせします」


『いや、一分の一だし。しかも調査しただけかい』


こ「調査しただけだよ」


『…そうですか』


こ「私がチョコあげるわけでもないし」


『…あ…ないんだ…』


こ「なに?」


『…ううん、なんでもない』


こ「もしかしてちょっと期待した?」


『うん、まあ、恥ずかしながら…』


こ「むしろくれないなら来るなよって思った?」


『いや、それは思わないけどさ』


こ「ふうん。そっか」


『うん、そうだよ』


こ「うわきものだねぇ」


『浮気者?』


こ「脳まで蕩けないといいけど」


『何の話?』


こ「つつじって漢字で書ける?」


『書けるよ。足へんに投擲の擲のつくりと、足へんに…』


こ「私も手ぶらで来たわけじゃないんだけどね」


『…つつじのくだりは終わったのかな?』


こ「手ぶらって言ってもお兄ちゃんの想像している不健全な方じゃないよ」


『手ブラのことかい?』


こ「ずいぶんなおもいのをもってきたんだから、ねぎらってよね」


『重い物?』


こ「ねぎらってよね」


『あ、ごめん、ありがとう。おつかれさまでした』


こ「肩こっちゃった。巨乳の人って毎日こんな感じなの?」


『いや、俺に聞かれても…』


こ「まあ、わかるわけないよね」


『それで、何か持ってきたの?』


こ「うん」


『そうなんだ』


こ「気になる?」


『…少し』


こ「そっか。はい、これ」


『え? これは?』


こ「箱」


『うん、いや、箱はわかるんだけど…』


こ「古明地からの贈り物」


『あ、くれるの? ありがとう』


こ「あ」


『ん?』


こ「………」


『………』


こ「………」


『………』


こ「うん、じゃ、そろそろ帰るね」


『え、今の間は?』


こ「またね、お兄ちゃん」


『っていうか、もう帰るの?』


こ「うん。用事も済んだし」


『お菓子とかあるけど?』


こ「ううん、あるもん。じゃあ、またね」


『う、うん、またいらっしゃい』


こ「はーい」


『あ、ちなみにこの中身って…』


こ「チョコ」


『へ?』


こ「チョコレート」


『…チョコレート…?』


こ「ばいば~い。今日一日頑張んないでね~」


『へ? あ、うん? ばいばーい』



すたすた



『…なんだろう』


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