3 ぞろぞろ来るぞ
魔「パチュリーは来ないってさ」
『小悪魔さんは?』
魔「発情期の男と一緒には寝られないってさ」
『虚言な言ひそ』
魔「何語だ…」
『他には来る人いるの?』
魔「幽香は来るらしい」
『まじか』
霊「あんなの呼んで大丈夫?」
魔「ちょっと男を誘惑するくらいだろ、きっと」
『誰か男の人来るの?』
魔「いんや」
『俺だけが被害者か…』
魔「とか言って、期待してるんだろ?」
『そんな変態だったら、もう魔理沙に手を出してるよ』
魔「かわいいもんな☆」
霊「………」
『…否定はできないが』
ピンポンー
霊「お出ましかもね」
『………』
霊「…幽香が苦手なの?」
魔「とりあえず出るぜ」
ガチャン
バタン
妖「幽々子様、扉押さえててくださいよぉ」
@「はーい」
霊「幽香じゃなかったわね」
『助かった』
魔「…いずれ来るぜ?」
霊「幽々子の布団を取りに行ってたの?」
妖「そうですよ」
霊「この部屋でそんな大人数の布団敷ける?」
魔「詰めれば大丈夫だろ」
『厳しいと思うな…』
魔「お前は押し入れだぜ」
『俺はネコ型ロボットか』
魔「ぜ?」
霊「?」
妖「?」
@「?」
『…いや、なんでもない』
………
ガチャン
バッタン
ア「ただいま」
『枕と毛布だけ?』
ア「冷静に考えたら、私の家はベッドだったわ」
『…戻る前に気付け』
ア「瑣末なことよ」
『でも、ベッドのことは想定してなかった』
霊「幽香もベッドなんじゃないの?」
魔「だろうな」
『床で寝てもらう?』
ア「誰かさんと二人で仲睦まじく寝ればいいじゃない」
『誰か、って誰だろう』
ア「あんたよ」
『…困る』
………
@「ところで何をするの?」
霊「言われてみれば、私も何をするか聞いてないわ」
妖「私も聞いてません」
ア「私も」
『俺も聞いてない』
魔「私も聞いてないぜ」
『あんたが主催者だからね!』
魔「とりあえず酒でも飲むか」
霊「結局いつも通りね」
『うちにお酒ないよ』
魔「じゃあ、どうするんだよ」
『俺に聞くな』
妖「…帰っていいですか?」
『えーと、パジャマパーティーだから…』
魔「とりあえずパジャマになる」
『なるの?』
魔「見たいか?」
『…少しね』
魔「変態野郎だな」
『そういうつもりではないんだけど…』
ア「何でこんな変態野郎の家に泊まらなきゃならないの?」
『…じゃあ帰れ」
魔「私は襲われるに違いない」
『俺より寧ろ、幽香さんが危ないでしょ』
ア「はいはい、幽香さんに襲われるといいわね」
『…もうやだな…』
………
ピーンポーン
『誰だろう?』
霊「幽香かもね」
『…今開けるで…ござる』
妖「ござるって…」
ア「…動揺なの?」
ガチャ
『…お』
慧「少し久しぶりかな?」
『慧音と妹紅じゃないか!』
妹「…うん」
魔「知り合いだって言うから呼んでおいたぜ」
『いやー久しぶり』
魔「嬉しそうだな」
『そうかな?』
慧「お邪魔します」
妹「…お邪魔します」
慧「お…随分大人数だな…」
妹「………」
慧「持っては来たが、布団は敷けるんだろうか…」
霊「ねぇ、魔理沙」
魔「なんだ?」
霊「呼び過ぎ」
魔「多い方が楽しいぜ?」
霊「寝られないでしょ」
魔「…実は少し後悔してる」