7 うたがわれて
『………』
魔「どうした? 元気ないな」
『…早く寝たい』
魔「おいおい、まだ怪談が残ってるぜ」
『疲れちゃったんだもん』
霊「そういえば、晩ご飯って何食べたっけ?」
『………』
傘「エビフライだよ」
『………』
さ「…料理、美味しかったですよ」
『…ありがとう、さとりん』
霊「で、この後は怪談?」
魔「の前に風呂だな」
『もう準備できてるよ』
魔「おお、気が利くな」
『…あ…そうかな…?』
に「順番は?」
魔「じゃんけんでもするか?」
パ「私はこの前入ったからいい」
魔「毎日入らないのか?」
パ「動かないし」
魔「確かにな」
パ「まあ、魔理沙がどうしても一緒に入りたいって言うなら入っ…」
魔「言わないな」
『言わないよね』
パ「ま、まあ私も読書に忙しいし他にもあれとかあるし仕方ないわね」
霊「とりあえず、じゃんけんしましょ」
魔「そうだな」
霊「じゃんけん、そおい」
に「あ、霊夢の一人勝ち」
魔「霊夢、じゃんけん強いな」
霊「まあね」
『え…』
さ「………」
『ああ…』
傘「?」
霊「じゃ、お先に〜」
とことこ
魔「うむ、暇になったな」
『…やっとゆっくりできる』
に「ねぇねぇ、これはなに?」
『電子レンジだよ』
に「どうやって使うの?」
『中に物を入れて、ボタンを押すだけ』
に「するとどうなるの?」
『物が温まるのである』
に「どういう仕組み?」
『中に人が入っていて、体温で温めてくれる』
に「…意外とアナログだなぁ」
パ「…そんなバカな…」
傘「どんな人?」
『かわいい女の子』
魔「お前の、かわいい、ってロリか?」
『…違います』
魔「でも、さとりには妙に優しいじゃないか」
『…さとりんロリじゃないやん』
魔「介抱したりさ」
『それは、しかるべき振る舞いだよね。むしろ褒めて』
魔「どさくさに紛れて、頭撫でたり」
『…よく見てたね…』
魔「背中さするふりして、ブラの線を探したり」
パ「うわ…」
に「わあ…」
傘「………」
『してない! 神に誓って、してない!』
魔「どうなんだ?」
さ「…されてないと思います」
『ほらね?』
パ「最っ低」
『されてないって言ってるのに!』
………
霊「上がったわよ〜」
魔「よし次のじゃんけんだ」
に「最初はグー、じゃんけん、ぽん」
傘「やった! 私だ!」
魔「ちぇ、負けたか」
『………』
霊「あの地上のドザエモンは何?」
『………』
魔「エロスマンだな」
『………』
霊「また、何かやらかしたの?」
『…前科があるみたいに言わないでください』
魔「お、エロスマンが復活した」
『………』
魔「少しは節操を持とうな」
『…小傘ちゃん、助けて』
ひょい…
傘「………」
『……避け…た…』
傘「…ごめんなさい」
『…ガチで謝られると辛いんだけど…』
傘「…わ…私、お風呂入らなきゃ」
すたすたすた
『………』
魔「………」
霊「………」
パ「………」
に「………」
さ「………」
『…つらい…』
魔「…ま…まあ…後で誤解だったって言っとくから、な?」
『…もういいんだ…俺なんか…どうせエロスマンですよ…』
パ「…み…みんな冗談で言ったに決まってるでしょ」
『…もう…いいんだ…俺は…俺は…』
に「…言えばわかってくれるよ! …たぶん…」
『…嫌われたんだ…いや…前から嫌われてたんだ…』
霊「…げ…元気出しなさい! 何があったか知らないけど…」
『…俺なんて…封印されればいいんだ…』
さ「…ごめんなさい…私が強く否定していれば…」
『…俺なんか…もう…』
魔「…ほ…ほら、風呂上がる頃には忘れてるって!」
『…ううう〜♪』
パ「そ…そうよ! あの妖怪、頭悪そうだし!」
『…ふんふふ〜ん♪』
に「そうそう! 心配することないって!」
『…るるる〜♪』
霊「…戻って来なさい」
『…ぱぴぱぴぱ〜♪』
さ「…もう放心状態ですね」
『…うふふ〜♪』
魔「…今回は、からかい過ぎたと思ってる」




